ゾーイはドキュメンタリー映画監督として忙しい日々を送っていた。彼女にとって仕事は、何にも代えがたいほど大切なもの。どんな男性であっても、それに代わることはできない。恋に溺れたり、愛に生活を支配されるなんて想像もできなかった。降りしきる雨の夜、あの男とかかわりあうまでは。仕事から車で帰る途中のことだった。窓越しに突然現れた、身なりも汚れた大柄の男性は、車が故障したから、近くまで送ってほしいという。だが、夜ひとりきりの車に、見ず知らずの男性を乗せるつもりはない。タクシー会社に連絡するとだけ約束して、彼女は強引に車を出した。この約束を彼女が思い出すのは、家に帰ってしばらくしてからだった。人生が大きく変わり始めることにも、彼女はまだ気づいていなかった。
本書は、入門編に続いて、タイ語の文字を少し読めるようになった日本人のために、タイ語を読む練習、基本的な文法と会話をまとめた。
隠岐に生きる漁師と、国際犯罪に呑まれていくかつての旧友。怒涛を越え対峙する男達の凄絶な運命の廻航-「熱い潮衝」。
沖縄で「木の家」を建てたい。木造の不安や疑問にすべてお答えします。
やさしさに抱かれてきた。これからは、抱き返してゆこう。あの頃、ぼくは十五歳だった。
インドから「光り輝く島」(スリランカ)へ移住し、小さな町の駅前で粗末な茶店をいとなむ男、レンガサーミ。タミル人の彼は、シンハラ人優位の社会で、シンハラ人になりきろうと健気な努力をかさねてきた。妻と年ごろの娘との、貧しいながらも平穏な生活。だが、彼がきずいた人生は、町の映画館でおきた些細な出来事をきっかけに一変するー。仏教とヒンドゥー教、シンハラ語とタミル語…さまざまな民族と文化がせめぎ合う国スリランカ。その複雑な社会で、少数派として生きるレンガサーミの姿を、シンハラ人の「私」が友人の眼で描写する。開発の波に洗われ変わりゆく町を舞台に、スリランカの根源的な問題を浮き彫りにした力作長編。
南北に長い日本は、寒さのきびしい北の地方や、暑い日が続く南の地方、それに加えて四季ごとに気候は移り変わっていきます。それぞれの土地で、それぞれのすごし方があり、日々の生活を支える家があります。この本では、生活する場所のあり方や家のつくりについて、いろいろと考えます。
ジーナはキング家の長男アダムに、長年恋心を抱いている。だが、彼はジーナなど眼中にないらしく、永遠に片思いのままだろうとあきらめかけていた。そんな折、ジーナの父がとんでもないことをしでかした。以前から父の土地を欲しがっていたアダムに、娘と結婚するならば売ってもいいと持ちかけたのだ。ジーナはその勝手すぎる行動に憤慨し、アダムがすぐさま断ってくれたことに胸をなで下ろすが、ふと考えた。もしかしたら…これはチャンスなのかもしれないわ。後日、ジーナはアダムのもとへ向かった。ある決意を胸に。
松本清張の原作を大映テレビが映像化したサスペンス・ドラマ・シリーズ。ベテラン家政婦・信子が出向いた家の5人家族は、一見幸せそうだが……。市原悦子主演、後の『家政婦は見た!』の前身となった謎解きミステリー。
記憶喪失のエマニエル。心理療法を施すと、奴隷市場で売られかけた恐怖などを思い出し始める……。モデル出身のナタリー・エールが均整のとれた肉体を惜しげもなく披露したシリーズ第6作。
学習者のコミュニケーション能力向上を目指し、日常生活を中心とした語彙、文法、表現で構成しました。韓国でのマナーや習慣、伝統行事など日常生活にみられる韓国の文化を取り上げています。聞き取り、書き取り、会話、読解の4つを同時に伸ばせる総合的プログラムです。正しくきれいな韓国語の習得を目標に、正しい文法活用を中心とした学習書です。
オバマ大統領のスピーチ、演説の力は衝撃的だった。日本でも戦前と戦後の一時期まで、政治家は雄弁術を競い大衆は演説好きだった。戦前、戦後の日本政治の言論史の現場をたどり、雄弁の時代から言論不作の時代への原因を解明し、演説復権による政治の蘇生を願う。
夫との愛のない生活に悩むマギーは、ある日、大農園を経営する義父が癌で余命幾ばくもないことを知る。テネシー・ウィリアムズの戯曲を赤裸々に映像化した作品。引退宣言をしていた“リズ”ことエリザベス・テーラーの復帰後初主演作。
かつてはプロ・フットボールの花形選手だった男が、社交界から逃避したある女性を追跡することになる。やがて2人はカリブ海で恋に落ち……。ジェフ・ブリッジス主演のミステリー。