鎖国を続けていた動物王国が動き始めた。ゆかいな仲間たちは、何を望み、何をしているのだろう。愛くるしい生きものと生きる願いやよろこびを、真正面からつづる命の歌。
大阪で有線会社の営業マンをしていた弟の圭介が、深夜、高速道路で車から放り出されて死んだ。単身犯人追跡を決意した兄榊原信吾は郷里に妻子を残し上阪、弟の勤めていた有線会社に就職して、夜の探索行を開始した。頼りは手練の口説き術と華麗なラブテクニック。同僚OLやホステスたちを次々に篭絡、寝物語に聞き出した弟圭介の実像は…。汗ばむ肌と官能の高まりに殺意が浮かぶサスペンス・エロチカ長篇。
その昔、シリアの王様が砂時計の1日計を作ったという。それから200年後の今、仙台の市民グループが自然砂での1週間計を作り、世界記録を樹立させる快挙を行った。そして、彼らは今、80日間というジャンボな大砂時計を作り新たな夢に挑戦を始めた。『80日間砂時計』生い立ちの記録。
平凡なサラリーマンである辰巳吾郎は3年前に行きつきけのスナックの娘・香織と結婚した。彼女は私生児だった。実父は岸森良介といい、立志伝中の財界人。辰巳は義父の良介に会いに奥飛騨の山荘へ行った帰り、人を轢き殺してしまう。が、現場へ警官と戻った時、死体は忽然と消えていた。真相を追及する辰巳の前に岸森の影がちらつく。5千年をさかのべる伝説とともに物語は意外な展開を…。官能サスペンス。
夏村絵里子はコンピュータ結婚相談所のオペレータ。データを見たいという女性の申し出を断わった翌日、その女性が殺された。疑問を抱いた絵里子はデータを調査、システム上で何かが動いていることを知る。プログラムに隠された巨大な陰謀。そして次の犠牲者が…。情報化社会に警鐘を鳴らす、著者得意のハイテク・サスペンス。
’89年2月の大々的な報道以来の吉野ケ里を巡る、古代史学界と現地の動きをたどりつつ、遺跡からの成果を明らかにする。
たのしいはっけんがいっぱい。ちがうなかまをくらべてみたり、おんなじなかまをくらべてみたり。どうぶつたちにもいろんななかまがいるんだよ。
あらゆる危険からの安全を保障する安全管理会社イダプロダクツ主宰者の井田一郎は、妖艶な未亡人・奈良晶子の警護を依頼された。事業家だった夫の巨億の富を継いだ晶子は、資産を狙う右翼団体・国義士団から非道極まる脅迫をを受けていたのだ。井田は自分の意のままになる女性協力者たちを使って、国義士団の動きを探らせ、背後に米国企業セリーカンパニーの日本進出計画があることを掴む。だが、協力者の1人芦屋かりねが国義士団の罠に落ち、晶子も手段を選ばぬ彼らに拉致されてしまった。一か八か、井田は敵の根城に正面突入を敢行する。長篇バイオレンス・アクション。
1986年3月、日本で二人目の女性大使が赴任した国ウルグアイは、10年余の軍政をくぐりぬけ、民主主義と経済の復興に歩み出したばかりだった。任国をこよなく愛する熱い心が報告するパンパの国の人びとのホットな息吹き。