平凡なサラリーマンである辰巳吾郎は3年前に行きつきけのスナックの娘・香織と結婚した。彼女は私生児だった。実父は岸森良介といい、立志伝中の財界人。辰巳は義父の良介に会いに奥飛騨の山荘へ行った帰り、人を轢き殺してしまう。が、現場へ警官と戻った時、死体は忽然と消えていた。真相を追及する辰巳の前に岸森の影がちらつく。5千年をさかのべる伝説とともに物語は意外な展開を…。官能サスペンス。
夏村絵里子はコンピュータ結婚相談所のオペレータ。データを見たいという女性の申し出を断わった翌日、その女性が殺された。疑問を抱いた絵里子はデータを調査、システム上で何かが動いていることを知る。プログラムに隠された巨大な陰謀。そして次の犠牲者が…。情報化社会に警鐘を鳴らす、著者得意のハイテク・サスペンス。
’89年2月の大々的な報道以来の吉野ケ里を巡る、古代史学界と現地の動きをたどりつつ、遺跡からの成果を明らかにする。
たのしいはっけんがいっぱい。ちがうなかまをくらべてみたり、おんなじなかまをくらべてみたり。どうぶつたちにもいろんななかまがいるんだよ。
あらゆる危険からの安全を保障する安全管理会社イダプロダクツ主宰者の井田一郎は、妖艶な未亡人・奈良晶子の警護を依頼された。事業家だった夫の巨億の富を継いだ晶子は、資産を狙う右翼団体・国義士団から非道極まる脅迫をを受けていたのだ。井田は自分の意のままになる女性協力者たちを使って、国義士団の動きを探らせ、背後に米国企業セリーカンパニーの日本進出計画があることを掴む。だが、協力者の1人芦屋かりねが国義士団の罠に落ち、晶子も手段を選ばぬ彼らに拉致されてしまった。一か八か、井田は敵の根城に正面突入を敢行する。長篇バイオレンス・アクション。
1986年3月、日本で二人目の女性大使が赴任した国ウルグアイは、10年余の軍政をくぐりぬけ、民主主義と経済の復興に歩み出したばかりだった。任国をこよなく愛する熱い心が報告するパンパの国の人びとのホットな息吹き。
日本のサンゴ礁地域である琉球列島の島々のサンゴ礁の自然にかんする最新の研究成果。多くの図と写真を用いて解説する本格的な一冊。自然景観の成り立ちだけでなく、最近の開発行為に伴うサンゴ礁の危機、島々の風景の変容にも言及し、環境保全についての考え方を提示。
民俗音楽が記譜法を前提としない即興の音楽、演奏者の音楽であることを確認し、その認識のもとに、1920〜30年代のジャズの音楽言語を,リズム,旋法,和声,バンド編成の水準から記述する。聴覚印象のみによる憶測や安直な思弁を排した実証的な記述は、ジャズの中に混在する黒人的な成分と雑種的な成分、商業的な成分の判別を可能にするとともに、それぞれの成分の起源にさかのぼり、因果関係を把握するための指針を与える。
花の都パリからアフリカ大陸最西端のダカールまで、1万1000キロに及で世界一過酷といわれるクルマの大レース。その間に展開する参加者たちの闘い、行く先々の現地人たちの生活、美しくも厳しい大自然の姿など、プレスマンとして参加した作家の目をとおして、つぶさに描いた、清新なパリダカ体験記。
江戸中期、千石船で伊勢を出て、漂流しアムチトカ、オホーツク、ヤクーツク、イルクーツク、モスクワ、ペテルブルクと“おろしや”を横断。望郷の念ひとすじに日本に帰りついた大黒屋光太夫の漂流漂泊10年、4万キロの旅。200年前の船乗りたちの苛酷で壮大な運命の旅を追う。冒険家シーナの未知とオドロキ。極寒の知で出会う人間たちのオモシロ真剣シベリア大紀行。
女子高生には女子高生なりの、OLにはOLなりの、人妻には人妻なりの、セックスの楽しみ方がある。そんな女性たちの赤裸々な実態を描く官能ロマン。