“更けて待てども来ぬ人の訪ずるものは鐘ばかり…”哀切きわまりない端唄“秋の夜”を聞いたときから栄次郎の歓喜は始まり苦悩は深まった。材木商木曾屋が殺され次いで研屋久兵衛が斬殺された。何の怨み?犯人は?昏迷する探索陣。一方、田宮流居合いの達人で三味線の名手栄次郎は初めての女に身も心も耽溺していた。
御徒目付矢内家の次男栄次郎は、田宮流抜刀術の達人で三味線の名手である。冬のある日、師匠の杵屋吉右衛門に呼ばれ“東次郎さんが半月以上顔を見せずに心配”と言われ、兄弟子東次郎宅を訪ねるが、まったく相手にされず疑惑と焦燥に苛まれる。一方、旗本坂本家は作事奉行の要職にあり、次男の東次郎は、父東蔵を囲繞する巨悪に苦闘していた…。
湯島の切通しを本郷の屋敷に急いでいた田宮流抜刀術の達人矢内栄次郎は、闇に凄まじい殺気を感じ、三つの黒い影に斬りかかられた。なぜ襲うか問う栄次郎に「高樹清四郎、己の胸にきけ」と答えるー。どうやら瓜ふたつの侍と間違えられたようだ。ほどなく不忍池の辺と湯島切通し坂下で袈裟懸け一刀両断に斬殺された侍の遺体が発見された。刺客の侍では…?
ルカの福音が読まれるC年のポイントを見開きで簡潔に解説。キリスト者の生活の中心である主日のミサの準備に。
相次ぐ夜盗による襲撃に、江戸市中の商家は戦々恐々としていたー。そんな中、日本橋高砂町の口入れ屋に居候している円十郎のもとに、用心棒の依頼が舞い込む。二人の牢人仲間とともに、その仕事を引き受けた円十郎は、一度は賊を撃退することに成功したのだが…。予想を上回る手練揃いの賊の反撃、窮地へ追い込まれた円十郎たちに活路はあるのか?待望のシリーズ第二弾。
身代金目当てで娘を攫われた商家の主が、噂を頼りに、口入屋の安田屋に居候する円十郎を訪ねてきた。二人の牢人仲間とともに、娘を救い出す仕事を引き受けた円十郎は、元岡っ引きの茂平や闇蜘蛛組の山中らの助けを借りて、人攫い一味の塒を突き止めたのだが…。一味の牢人が遣う奇剣“稲妻落し”を、円十郎の直心影流は破ることができるのか。待望のシリーズ第三弾。
地球が光になったこと知ってるかい?子どもを守る大人が今、光の地球で溺れている?そのことに気づいたお方から光の地球に同化し21世紀の人類を育てよう!!
結婚式はなぜ大安?厄年って何?鬼はなぜ虎のパンツ?暦の歴史・雑学から日々の運勢まで、暦の使い方がおもしろいほどよく分かる。
日々のほんの少しの贅沢を喜び、永遠の時間とのつながりを誇りにするスペイン・アンダルシアの人々。1000年の歳時記と共に輝く食、風景、建築、祭り。そして、日本人伝説の地へー。ものを持たなくても豊かな暮らしが、ここにある。
居合の達人で三味線の名手矢内栄次郎は、奉行所の仕事ではないーとの断わり付きで奇妙な依頼を、与力崎田孫兵衛から受けた。それは、京橋の薬種問屋の楽隠居惣兵衛が若い女に溺れ、挙句、その女と暮らすと言って家を出、一カ月余も連絡をよこさず家人も心配しているので、真相を探ってほしい、というのであったが…。
著者は自由な筆致で「記述」を試み、また「暦時間」構造を見出して独自の視点から臨床を豊かに読み解く。より生活感覚に根差した精神科臨床のための新たなスタイル。
横須賀藩留守居役の高田兵衛の許に藩内の刃傷事件の報せが届いた。藩士の中沢が妻女と密会していた男を斬り殺したというのだ。中沢は、妻女の幸代が婦道の罪を何度も重ねていたという。だが、幸代の兄弟たちの話は全く異なるものだったー。中沢の言動を不審に思った兵衛は、事件の真相を探りはじめる(「第一話婦道の罪」より)。商人として育てられ、庶民の心と武士の剣技を持つ留守居役が、人々の難事を解く、傑作時代小説。
代々八丁堀与力をつとめる浅岡家の娘・卯野は、髪を結うことが大好きで、きれいなものに目がない。武家の娘らしくないと母や周囲にたしなめられながらも、新しい髪型を試したり、町ゆく女たちの髪を眺めるのが何よりの楽しみだ。だがある日、当主である兄が、付け火の濡れ衣を着せられ…。運命に翻弄されながらも「好き」を力に変えて懸命に生きる少女の物語。書き下ろし時代小説。
「おれはお糸ちゃんの思いには応えられねぇ」突然余一に拒絶され言葉を失うお糸。悲しみの中、雨にうたれ熱を出し、気を失ってしまったお糸を助けたのはいったい誰なのか!?そんな折、以前、千吉と同じ陰間茶屋で働いていたという女形役者の大事な衣装が盗まれるという事件が起こる。困った六助は余一に相談をするが、疑惑をかけられた千吉は行方知れず、同じ衣装を用意するにも刻がない。果たして余一はこの問題をいかに始末するのかー話題沸騰の大好評シリーズ第五弾!
晴れて夫婦となった着物始末屋の余一と、一膳飯屋の看板娘・お糸。しかし互いに忙しく、夢にまで見た夫婦の暮らしはすれ違いが続き、お糸はひとり思い悩んでいた。一方、大隅屋の若旦那・綾太郎は、朝っぱらからうんざりしていた。西海天女と呼ばれている唐橋花魁が吉原で着る最後の打掛を大隅屋で作ったことが江戸中の噂となり、それを一目見ようと、客が押しかけてきたからだ。唐橋に恨みをもつ札差の澤田屋や、京の老舗呉屋問屋、井筒屋江戸店の店主・愁介がつけ狙う中、唐橋の最後の花魁道中は無事に終わるのか!?待望のシリーズ第九弾!!