朝もやの立つ神田川の柳原土手で男の土佐衛門が上がった。下級幕医の戸田玄庵の見立てでは単なる溺死であったが、南町奉行の筒井政憲の実兄久世左馬介は、男の足の裏が黄ばんでいることに疑念を抱く。そしてほどなくもう一体の土左衛門が…。放蕩無頼の父と、南町奉行所の内与力である一本気な倅が鋭い洞察力と絶妙な間合いで事件を解決に導いていく書下ろし爽快時代小説。
こよみを身近に感じられる一冊!結婚式はなぜ大安?厄年って何?鬼はなぜ虎のパンツ?暦の歴史・雑学から日々の運勢まで、暦の使い方がおもしろいほどよく分かる。
京都の商家が百年、二百年と守り続けてきた食、おばんざい。野菜に魚、干物、乾物、豆腐や揚げ物、練り物、香味料…。旬のものの美味しさばかりか、京都の豊富な食材から、とびきり旨い日々のご馳走はゆっくりと工夫を重ねてできあがった。京のおだいどこの1年間を訪ね、くだんの料理に手軽に美味しく、健康的な一品を添えるレシピ・ノート。
栃木県益子町は、里山。今でも雑木林や棚田など、自然と人の暮しが隣り合う風景が点在して残っている。そこにある小さな食堂「スターネットキッチン」の料理長星恵美子さんの日常の食卓や遠来の友人との酒宴などから四季をめぐる台所仕事をご紹介。地元の新鮮な無農薬有機野菜のおいしさを最大限に生かすシンプルな調理法には、質素だけれど暮しを豊かに満たす知恵がある。
人々の生活の基本にあり、日常を区切り律する「時」。その成り立ちや仕組みはあまり知られていない。幾多の不備があっても習慣として使けられる暦がある一方、高い精度が求められ原子単位となっていく「時」もある。一体「時」はどのように決められているのか。先人たちが苦労を重ね定めてきた歴史とともに、現代的な観点も含めて、「時」の専門家が壮大なテーマを易しく解説する。
カエサルから坂井泉水まで3万人、命日を調べる暦。収録人数は27,658人。対象は、紀元前から21世紀までの2000年以上にわたり、日本・東洋・西洋の幅広い地域・階層の人物を含んでいる。本文は月日順に構成しており、閏年の2月29日、旧暦にあった2月30日を含む367日の1日ごとに、記念日・歴史上の出来事の情報と、その日に亡くなった人物を一覧できる。「人名五十音順の索引」付き。
全国の僧尼を統轄する機関である僧綱の、叙任・昇進などを歴年により記載した「僧綱補任」を僧名ごとに再編成し、履歴を一覧できるようにした書。歴史・文学研究必携、定番書の増訂版。平安時代までの僧の全履歴が簡単にわかる。
月の満ち欠けとともに耕す。昔の知恵を今にいかす旧暦菜園生活のすすめ。
時は天保の世、浪人の手習い師匠・吉井数馬は幕府天文方と朝廷の暦合戦に巻き込まれるー数馬の運命は、そして妹・奈緒の秘めた思いとは?注目の小説推理新人賞受賞作を収録!情感溢れる江戸ミステリー連作短編集。
日本橋本船町にある幕府直属ともいえる御用達の米問屋を、暴徒化した群衆が襲った。大凶作で米価の高騰が続き、飢えに苦しむ庶民が、無為無策の幕府へ不満を爆発させたのだ。御上に楯突く小気味いい出来事に出くわした口入れ屋の手代・新八は、襲撃に加担した咎で役人に追われる仙次を匿った。そして新八は、義理の兄になる浪人、凄腕を隠し持つ辰巳芸者の付き人らと共に、仙次を窮地に陥れ、悪の巣窟に逃げ込んで凶行を繰り返す男どもを、死地へと追い詰めていく。
食い詰めて長屋を身一つで追い出された浪人の加島権十は、回春の媚薬を扱う薬種問屋『玉泉堂』の若女将・泉の紹介で、赤坂にある小間物屋の用心棒となった。そして、泉から依頼を受けた媚薬となる、生娘との和合水や淫水などを採るべく、幾人もの美女たちと枕を交わしていくが…。好評シリーズ第六弾。
気鋭のイタリア人女性学者(地質学・天文考古学・宇宙生物学)が徹底検証!忘れられた太古の叡智こそ、未来を開く鍵になる。
なぜ、一時間は60分なのか?なぜ、一日は24時間なのか?なぜ、一週間は7日なのか?こんな子供のような質問をたずさえて、著者は時間をさかのぼり、古代の人々や神々、哲学者、天文学者、数学者の言葉に耳を傾けます。また、時の終わり、世界の終わりを探るため、物理学者とともに宇宙の謎にも挑戦します。起源、秒、分、時間、日、週、月、年、10年、100年、1000年、紀・代、永遠、原始、時空、終末と、著者とともに旅をしたあとは、きっとあなたの身のまわりに対する見方が変わっていることでしょう。
著者が長年研究してきた時間医学、つまり生体リズムの立場から言えば、生涯は、人の最長の生体リズムです。これにはなんと、歳の法則がはっきりとあるのです。さらに、本書では時間医学からとらえた科学的な新祝年、新厄年にも初めて触れてみました。時間医学から考えれば、人は120歳まで生きることが可能です。この本が人生120年の節々に、歳を考える、多くの方々の参考になればと願っています。