四次元の分身「ジョーおじさん」と進化途上の地球人「僕」のシンクロコンビが巻き起こす、人類進化の鍵を握る「銀河英雄コメディー」。
いまをときめくお狂言師の歌吉は、幕府隠密をひそかに助ける「手駒」も務める。将軍家の姫の嫁ぎ先をめぐり下される密命。お吉でなければ聞き出せないことがあるー。将軍家の姫は“厄介嫁”か。七万七千両のご縁組騒動。
大名家の奥向きで踊りをお見せする狂言師の一座に加わって間もない歌吉に、上様の御前で「道成寺」の連れ舞を披露するという大役が。相方の坂東流名取りの照代は上様のお手つきで、三年前に宿さがりしながら再び召し出されることになり、命を狙われているという。大奥におもむく二人を嫉妬の渦が待ち受ける。
北陸の吉住藩の藩士・大場雄二郎のもとに、江戸家老の栗原琢馬の養女との縁談の話が持ち上がったが、その娘・麻利亜は異国の女だった。雄二郎は、話を聞いた媚薬も扱う薬種問屋『玉泉堂』の女主人の泉から、麻利亜の淫水を取って欲しいと頼まれた。泉から濃密な情交の手ほどきを受けた雄二郎は…。好評書き下ろしシリーズ第九弾。
浜町堀沿いで三人組に襲われている松尾を助けたことから、円十郎は三千石の旗本・松尾家の家督相続にからんだ、正体不明の刺客の始末を依頼される。そんな折、牢人者が三人組に斬り殺される事件が起こる。その三人組を、松尾を狙った刺客と睨んだ円十郎だったのだが…。一刀流の手練が揃った刺客一味を、円十郎の直心影流は倒すことができるのか。待望のシリーズ第四弾。
平安末〜鎌倉初期の最重要史料・藤原兼実の日記『玉葉』を精読。元暦元年(1184)記は、木曾義仲の滅亡、一の谷合戦、後鳥羽天皇の即位式・大嘗会、春日宮曼荼羅、和歌判起請などの記事を有し、歴史、文学、美術史など多分野で利用されてきた。九条家本を底本として先行刊本の誤りを正した「本文」、古辞書の読みや国語学の成果を取り入れた「書き下し」、平易な「口語訳」を掲げた。関連史料や先行研究を博捜し、記主の語法・文体などを踏まえ、その筆録意識や写本の書写意識のレベルまで掘り下げた解釈を示す詳細な「註釈」によって、古記録の史料読解を新次元へと導く。
美しい詩による御言葉との出会い。19世紀イギリスの豊かな自然に育まれ、聖書と向き合う牧会者の生活から清新な詩は生まれた。キリスト者の一年を、そして生涯を導く詩は深い祈りであり、聖書へと招く力強い翼である。
時は文政年間。江戸文化の爛熟期である。しかし巷には零落した浪人が溢れていた。その浪人を狙った辻斬りが続発!下手人は夜叉の面を被り剛剣を操るという。定町廻り同心にして鏡新明智流免許皆伝・楓山主税助が探索に奔るが、行く手には大きな闇が…。人情噺を超え、人生の哀歓を描く、端正にして、芳醇な新捕物帖。
薩摩藩の若侍・大石兵六は江戸見物の最中、ふとしたことから浪人者に追われる娘を助けることになった。その謎の美しい女から頼まれたのが、なんと敵討ちの助太刀。しかも、次期将軍の座を争う暗闘にも巻きこまれてしまうー。危うし兵六!期待の新人、渾身の書き下ろし長編時代小説。
烈風が吹き抜ける初冬、芝から起きた火事騒ぎに紛れて2人の悪党が押し込み強盗を働いた。この2人を瞬く間に討ち伏せたのは、普段風采の上がらない40男、甘味処『花邑』の亭主宇吉だった。宇吉の活躍は江戸中の評判になり、彼の腕を見込んだ怪しげな男達が蠢く。やがて…。
島送りのため牢屋敷を出た唐丸駕篭が何者かに襲われた。奉行所の面目を賭け、奪われた罪人の奪還と賊の捕縛に向かう楓山主税助の前に、本所の大天狗と怖れられる正体不明の浪人者が…。豪剣に押され窮地に立つ主税助。一閃「燕飛の剣」が炸裂する!端正にして芳諄な捕物帖、好評第2弾。