政治体制や文化が異なるアジア各国は、歴史問題や経済競争も絡み近隣諸国への思いは複雑だ。本書は、10年以上にわたる日中韓・台湾・香港・東南アジア諸国などへの初の継続調査から、各国民の他国・地域への感情・心理を明らかにする。台頭する中国への意識、日本への感情、米中関係への思い、ASEAN内での稀薄な気持ち、日韓に限らず隣国への敵対意識など様々な事実を提示。データと新しい視点から国際関係を描き出す。
新型コロナウイルスの影響で、東京圏からの人口流出が続き、東京の一極集中に変化の兆しが出ている。リモートワークやワーケーションなど働き方が変わり、地方移住への機運が高まっているのだ。自らも東京から淡路島へと移住したジャーナリストが、コロナ移住者を各地に訪ねた。仕事や住居の見つけ方から、移住を促進する国や地方自治体による補助金の情報、「地域おこし協力隊」の制度なども、徹底取材。
「商品」「マーケット」「ビジネスモデル」の3つを把握し、売り方の「戦術」を考えるーこれから起業を考える人に贈る全13章の学生起業ストーリー。
「エデンの園」はペルシャ湾にあった!?一万年前、「新石器革命」とともに始まったとされる農業。だが、なぜ、こんな面倒なものが、突如始まることになったのか…?もはや現代の進化論は、キリンの首がいかに長くなったかとか、ウサギの耳はなぜ伸びたなんて研究をしてるわけではありません。現代の知の枠組みを変えつつある「進化論」の最先端を紹介する知的興奮のシリーズ第一弾。「楽園後」の農業が、実は人類にとって、終わりなき業の始まりだったことを論証。
経済の本質である貨幣のしくみを、『狼と香辛料』のキャラクターと一緒に学ぼう!
老後の質は、自分自身で作るもの。お金があるからといって幸せとは限らないー。精神科医として長年中高年の心のケアをしてきた著者は、人生後半で大切なのは「少ないお金でも心豊かに過ごすこと」だと説く。定年を意識し始める50歳から、「老後のためにお金を貯める」のではなく「いまを大切にしながら暮らしを考える」ことで、お金の不安を静かに解きほぐし、「楽しい老後」への道を開く!心が軽くなるスマートな生き方のヒントが満載。
ユダヤ教やキリスト教、イスラム教の聖典に描かれ、史跡が数多く残る古都エルサレム。今も世界中から巡礼が訪れる。その文化は、古代イスラエル王国が興った紀元前一〇〇〇年ごろから現在まで、諸民族の激しい攻防をくぐり抜け、受け継がれてきた。本書は、貴重な現地写真など一五〇点以上の図版と共に、「聖なる都市」の唯一無二の魅力を紹介。聖地の起源を物語るエピソードを随所に交え、美術館を巡るように街を探訪する。
かつて鉄道は、地方に近代化をもたらしてくれるものだった。「我田引鉄」と呼ばれようとも、政治家は血眼になって自らの票田に鉄道を引き込んだ。不自然な路線や駅の配置が各地に見られるのはその結果でもある。だが、鉄道を国に強請る時代は終わった。国と地方との関係が変わった今、リニア、都市交通などの整備はどうあるべきか。明治以来の政治家・政党と交通政策の変遷を概説し、これからを展望する。
恐怖の一番源にあるのは、暗闇が怖いとかヘビが怖いといった、単純な、何か本能的な怖さだと思う。でも、なぜそれが怖いのか。人間一人一人というより人類全体が感じる怖さがそこにあるということは、この世界が存在するとか、時間が流れるとかいうことに関わった大きな秘密があるんじゃないかと思いだした。幻想・SF・ロマン・怪奇・科学…あなたをホラー・ワールドがおそう。楳図かずおの初の恐怖論!
大陸渡来の道教とわが国固有の神々や仏教が混淆した《庚申信仰》の奇妙な習俗。比叡山天台との関連を衝いた最新の研究書。
日本人の三人に一人がガンになる現在、ガン患者とその家族に、「痛み治療」の第一人者が説き明かす意外な「痛み」の実体。「痛みからの解放」が可能になった鎮痛治療は、ここまできている。
本書は、七つの心理テストで、あなたの心を健康診断。あなたの「心でおきる身体の病」について、予防法から治療法まで詳しく解説します。
ある日突然、子育てに追われるインテリ主婦が、新宿は歌舞伎町のパチンコ店経営に乗り出すはめに。案の定、何千万かをごまかされ、雨漏り、停電、冷房故障と散々のていたらく。だが、捨てる神あれば拾う神ありで、資金援助の話が降って湧いた…。そして二年、在日韓国人二世の重いクビキすらバネにして、二十数店のパチンコ店の新装開店をまかされるまでに。たくましく成長する一人の女の記録でもある。
大震災、サリン事件、北朝鮮問題などの危機にリーダーシップを揮えなかった官邸の悲しむべき現実を検証し、日本における“情報機能(収集・分析・伝達)”の構造的欠陥を解剖する。驚愕のコンフィデンシャル・ドキュメント。本書は“国家機密”の実態にメスを入れると同時に、内閣合同情報会議、内閣情報調査室、内閣安全保障室、公安調査庁、防衛庁統合情報本部、外務省国際情報局、警察庁外事課などの知られざる日本の情報機関の内情を初めて解明した画期的なノンフィクション作品である。
T.クーンの「パラダイム」概念は、さまざまな分野に「思想史的事件」ともいえる衝撃をもたらした。本書は、この概念の発生と進化に多角的観点からアプローチし、「パラダイム」のライフヒストリーを描き出す。
「男と女がひきあう力、これが宇宙の謎なんだ」さらに哀しく、さらに切なく。「酷薄な愛の物語」ついに完結。
二十世紀も末となって資本主義のグローバル化は、アメリカの繁栄の一方でヨーロッパの停滞、日本の不況、アジアの混乱と明暗を分けているかに見える。この間、資本主義経済をめぐる見方は楽観・悲観を含めてさまざまな論議が生まれた。アメリカで沸き起こった「ニュー・エコノミー」論もその一つだが、クルーグマンはこれを根拠のない幻想として批判、楽観主義を排してきた。いまや、その洞察が的中するかどうかが世界の注目を集めている。
はじめて主役を演じることになった銀四郎。かつてのスター女優・小夏。大部屋のヤス。銀は妊娠した小夏をヤスに押しつけようとし、小夏は銀を諦めヤスを愛そうと努める。ヤスは〈大好きな銀〉の言うままに小夏を引き受け、めとり、生活を維持していこうとする。自らをそして他人を傷つけることでしか成立しえない「現代の愛」の名作とさらに哀切なその「完結編」。