今、この瞬間もベートーヴェンに聴き入っている多くの人達がいる。その「苦悩をつきぬける歓喜」の旋律が私達を励まし、慰め、そして一つに結ぶのだ。ぶきっちょで、ダンスが下手で、気位高く、また人に親切でもあったこの天才の豊かなプロフィールを敬愛を込めて綴った好著。
それは1本の電話から始まった…。“忙しい”が口癖のOL亜理子は、その晩十数年ぶりに幼なじみ恵美の声を聞いた。偶然亜理子の連絡先を知ったという恵美は、奇妙に明るい声で、梨紗も誘ってかつての仲よし3人組で再会しようという。“なぜ、いまごろ、どうして…?”心の奥に閉ざされていた夢のような妖しい記憶。亜理子は軽い眩暈とともに、あの夏へと溯っていったー。現代社会に生息する、あたりまえで不思議な女性たちと、彼女たちの深層に潜む恐ろしい原体験を綴る、衝撃のサイコ・サスペンス。
アインシュタイン以来、物理学者たちの論争の的になってきた重力理論。「超ひも」など最新の理論をまじえつつ、重力と宇宙の物理学の歴史をたどった、知的興奮を誘う科学読み物。
星竜・セインは、風龍タルスと火龍イマラの子供だった。そしてリダーロイスの父の仇、魔女エマが、あの薄幸の少女アムジットの成長した姿だったとは…。恐るべき秘密を胸に、翔は夕香里を救うべく、エマの城へとむかう。従うのは、姉のフロルメイや戦士ハイレオンたち。ついに、最後の決戦が、始まろうとしていた…。息づまるクライマックス。シリーズ完結編。
舞台は二万年前のシベリア南部。後期旧石器時代の狩猟採集をいとなむ一部族の娘がヤーナン。一族は冬から夏、夏から冬へと猟場を変えて荒野を移動する。そのなかで、ヤーナンは少女から女へと成長し、やがて一族の男と結婚する。父母との訣別、幼い妹への愛情。野性のオオカミとの不思議な交流。女流人類学者が、太古の人間たちの生活を描く感動的な小説。
気っぷもいいがウデもたつ。天下の風来坊・夜太のキャラクターを生んだ柴田錬三郎の原作を得て乾坤一擲、横尾忠則のさし絵ワールドが全面展開、妖しくも華麗なオール・カラー100余点が、時空を超え、幻と現の境界を彷徨う。グラフィック文庫ファン必見のカラー文庫。70年代に話題沸騰した名作遂に復刻。
古代ギリシャから現代のホーキングに至る、偉大な天才たちの足跡をたどりながら200億光年の時空を旅する知的大紀行。
技術者集団であるベンチャー企業が、その成功を持続し規模を拡大するためには、大きな関門が待ち受けている。競合他社と繰り返げられる“標準化”をめぐる闘いだ。マイクロソフト、アップル、アドビ、ノベルは、いかにして業界を席巻する企業へと変貌をとげたのか。IBMは、なぜ没落しなければならなかったのか。技術革新うずまく業界を生き抜いてきたマーケティング戦略の秘密をあばく。
ユーゴ女性が日本男性に恋をした。来日、結婚、出産、子育てと、言葉や習慣の違いにもめげず、けなげに生きてきた。しかし今、祖国の分裂により、肉親の安否を気遣う日々…。ニッポン生活30年の主婦が、日・ユの文化比較をまじえながらつづる生活記。
本書は、苦しいチャレンジを強いられるようになった自然吸気エンジン時代、特にF1チャレンジ最終シーズンである92年のホンダの活動を中心に記したものである。
名医が教える“人生80年時代”の生き方、過ごし方。
UFO、プロレス、映画、寺山修司、追っかけの女の子…ect。ロック界屈指のブンガク青年・大規ケンヂが放つ、のほほんとおかしくてほのぼのとペーソスあふれる珠玉の随筆集。
1歳11カ月で教科書を読み2歳半で日記を書く。その可能性と危うさを問う。