素晴らしい唄心を奏で上げるクラシック・サックス奏者が贈るタンゴの革命児、アルゼンチンのアストル・ピアソラを始め、ブラジルのヴィラ=ロボス、そしてフランス現代音楽家デュボワの作品。これほどまでの技術と情熱のサックスには、思わず背筋が延びる。感嘆!
松任谷(荒井)由美のデビュー30周年を記念したトリビュート盤。楽曲の良さは保証付きだから、参加ミュージシャンがそこに寄りかかって間が抜けやしないか心配したが、それは杞憂。井上陽水とともに歌い手としてのオリジナリティを見せつけたaikoが恐るべし。
美しい声と姿、親しみやすい楽曲プロデュースで幅広い層に支持されるソプラノ、鈴木慶江の初ベスト・アルバム。セコムのCMで流れる「愛の喜び」を始め、CMで使われた楽曲を中心とした編成。
全十三章からなる大作「ロード」は、これまで『上巻』『下巻』の形で聴かれてきたが、今回、全曲を1枚化。楽曲のストーリーを映画化した『ロード』も初DVD化して同梱、まさにファン待望の完全版だ。
南こうせつのベスト選曲によるCDアルバムと、2004年4月29日に日比谷野音で行なわれたコンサートからベスト・パフォーマンスを収録したDVDがセットになった、ファン垂涎のアイテム。
日本の歌謡史に大きな足跡を残してきた五木ひろし。本作はデビュー40周年を迎えた彼の1997年の青山劇場リサイタルの模様を収めたライヴを収録した作品。羽田健太郎、音羽ゆりかご会も特別出演。
フルオケをバックに贅沢な編成で、大正時代のデカダンス的な怪しさと美意識が混在する不思議な作品。アニメチックなチープさもありつつ、華燭の煌びやかさもあり、三文小説の真面目さもある。虚飾の別世界へとひと時誘われるのもいい。ハマると抜けなくなるだろう。★
マッキーの国内アーティスト・カヴァー・アルバム。選曲に関しては、彼自身が実際に影響を受けてきたと思われるものになっている。彼のファンである若い世代に対し、日本のポップ・ヒストリーに目を向けてもらいたいという意図は伝わってくる仕上がりだ。
20周年記念で2004年に開設したウェブサイトのファン投票によってリクエストの多かった上位20曲を2枚のCDに収録。また、未発表曲(及びアルバム未収録曲)を1枚に収録した3枚組。1位から順番に聴いていくと、ヴァリエーションの豊富さに驚かされる。
88年のデビュー作から97年の8作目までエピック在籍時代のベスト・アルバム。10年間で表現スタイルは変化しているが、変わらずに貫かれているものを感じさせる年代をシャッフルした選曲が絶妙。新たなマスタリングで初期作品の魅力も生々しく。
国民的アイドルのドラえもんの、TVでオンエアされた長編特番より、選りすぐりの名作を季節ごとに収録した全16巻シリーズ。「おばあちゃん大好き」など5話を収録、永遠のファンタジーを楽しめる。
メロディのメジャー感はデビュー当時から抜きん出るものがあるが、あまりに完成度が高すぎて逆にB級に聞こえてしまうのが難点。この2作目でもそのあたりの特徴は変わらずで、ハード・ロックばりの快楽を提供するサウンドも含めて隙のなさが歯がゆい。うーむ。