「赤トンボ」から「森のくまさん」まで、子どもたちの定番中の定番曲を40曲。曲名のアイウエオ順に収録するという徹底した実用主義なので、続けて聴いてると季節感がちょいとおかしくなる。演奏者は色々だが上品でそつがない。お孫さんの入園祝いに。
約2年ぶり、通算16作目にあたるオリジナル・アルバム。角松は、デビュー21年目のこの作品で、日本人の精神性の原点を見詰め、日本人としてのアイデンティティを表現しうるポップスを追究しようとしている。未踏の領域への第一歩を踏みだした充実作。
劇場の隅々に染みわたるピアニッシモが言葉に尽くせないほど美しいカバリエ。このイタリア歌曲集でもさすがと唸らせる絶妙の歌唱を聴かせてくれる。喉を自在にコントロールしてデリケートな表情を生み出すベルリーニの「優雅な月よ」などまさに至芸と言って良い。
デビュー25周年を記念して代表曲をリアレンジした2003年作。(10)は作詞作曲した角松敏生がバッキング・ヴォーカルで参加し、華を添える。(12)は寺井尚子の豊潤な音色のヴァイオリンがオリジナルとはひと味違う哀感を醸し、歌もエモーショナルになっている。
すっかりハワイの人となった杉山が、そのハワイのリラックスした雰囲気のなかで、オメガトライブから現在に至る自身の代表曲を再録音。おそらく一発録りによるシンプルな演奏が心地よい。特筆すべきは、そのヴォーカル。力強く太く確信と自信に満ちて聴こえる。★
発売早々チャートにランク・インするなど、快進撃を繰り広げる本作。テーマ性は一貫しておどろおどろしいが、古典的な美しさをたたえた詞と、シャープな演奏力とで、幅広い支持を獲得し得る作品になっている。今後の活躍に期待は増すばかり。
逝去の1ヵ月前、2003年3月に録音された、最後のメッセージ。「音楽が慰めてくれる…そんなCDを自宅のピアノで録りたい」との願いは、愛しい初孫への想いを深くたたえた選曲と演奏に結実した。まさに子供でも弾ける優しい音楽から、万感の思いを受けとめるほかはない。★
文化放送でオンエアされている番組の3月度テーマ・ソングがCD化。今回は2年ぶりのシングルとなる河村隆(声:川本成)がヴォーカルを担当。前作とはうって変わって軽快なナンバーが聴ける。
なにも無理に弦楽合奏用に編曲しなくてもと思いながら聴くと、あにはからんや。これがすこぶる魅力的なのだ。シトコヴェツキーの編曲も演奏も、原曲のイメージを壊さずに豊かなサウンドを繰り広げてくれる。子守歌のはずだけど、おもしろくて寝てなんかいられない。
卒寿(1913年生まれ)を迎えた森繁久彌の記念アルバム。コロムビアにあるすべての音源を収録している。「僕は特急の機関士さ」といった懐かしいものから童謡、軍歌までという選曲。
お茶の薫りを楽しむように音楽を聴く、リラクゼーション・ミュージック・シリーズ《茶楽》の1枚。本作は、中国大陸から台湾へ、お茶を求めて旅をすることをモチーフにした音楽集。ゆったりと聴きたい。
2001年にリリースされた、スティング久々のライヴ・アルバムの低価格再発盤。「ロクサーヌ」「見つめていたい」をはじめ、新旧のヒット曲を新たに組み直し、新鮮なアレンジで聴かせてくれる。