社会の高度な産業化とそれにともなう都市化は、人間を育て教育するという仕事を、学校のしくみのなかに一種の分業のかたちが定着させてしまった。そうしたなかで人間を教育するといえ本来もっとも劇的であるはずの仕事にたずさわる、生身の人間として教師の姿を私達は見失ってしまった。
ヒマラヤはいつ、どのように形づくられたか?アルプスとの違いは?中国に地震が多いのはなぜか?地球科学者の目で巨視的に見たユーラシア変動帯の全容とナゾ。大興安嶺探検から発し、カラコラム・パミール・コンロン・天山・雲南・アルプスへと連なる、著者のフィールドワークの集大成。
本書は高等学校程度の物理の知識をもととして、これを補い、発展させて、物理学の知識・基礎および実際的な応用例などについて、くわしく、また興味ある解説。
願いごとが叶えられるたび、その代償として恐ろしい報いをうける「猿の手」、遭難して、ふしぎな島のきのこを食べたばかりに世にもおぞましい姿に変身してしまう男女の悲しいラブストーリー「夜の声」、黄泉の国をさまよう男が描いた「アウル・クリーク橋」など英米の古典怪奇物語として特にすぐれた作品ばかり。七つの夜の七つの恐怖をおたのしみください。
女性アナウンサーのしゃべり方にはどんなクセがあるか?若者はなぜ「それでーだからー」を多用するのか?アメリカで通じない日本人のカタカナ英語とは?国語辞書にはどんな欠陥があるか?…他。
永井荷風の愛した戦前の浅草。ストリップブームに湧く昭和20年代の浅草。渥美清、萩本欽一をはじめ、すぐれた喜劇人を次々と育てた浅草。移りゆく時代の変転を背景に、浅草でなければ生きられなかった一人の芸人の生涯を綿密に追跡、浅草という土地の神話をつむぎだした気鋭のノンフィクション力作。
ウクライナからポーランドを転戦した伝説のユダヤ人パルチザンたち。アウシュヴィッツの作家レーヴィが描く大虐殺に抗した勇気ある男女の群像。
それは1本の電話から始まった…。“忙しい”が口癖のOL亜理子は、その晩十数年ぶりに幼なじみ恵美の声を聞いた。偶然亜理子の連絡先を知ったという恵美は、奇妙に明るい声で、梨紗も誘ってかつての仲よし3人組で再会しようという。“なぜ、いまごろ、どうして…?”心の奥に閉ざされていた夢のような妖しい記憶。亜理子は軽い眩暈とともに、あの夏へと溯っていったー。現代社会に生息する、あたりまえで不思議な女性たちと、彼女たちの深層に潜む恐ろしい原体験を綴る、衝撃のサイコ・サスペンス。
彼らは世界史に何を与え、そして何を得てきたか。コロンブスの新大陸「発見」から500年、石器時代から現在までを通観する最も新しいラテンアメリカ史。
「芸妓紹介業」を生業とする富田岩伍に15歳で嫁いだ喜和。昭和初期の土佐高知を舞台に父と母の愛の葛藤を描き、新しい長篇小説作家の誕生を告げた記念碑的作品。
日本人宇宙飛行士として初めて米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルに搭乗した著者が、NASAでの訓練生活、宇宙から見た地球の素顔などを綴る。
名作文学の記述から推理し描き出す「家」と「ライフスタイル」。
“おまえは魚だー。”シオこと、水並潮は月岡俊にそう言われた瞬間、彼にトキメイテシマッタノダ。それが、不思議カップル俊と潮の恋の始まりだったのです。ちょっぴりア・ブ・ナ・イ2人のせつないラヴ・ストーリー。