江戸は女が少なく、男は他国者の寄せ集めだから、遊廓が発生し、嚊天下の風を生じ、不義密通がおこる…多くの文献から考証した「女の世の中」、笠森おせん・難波屋おきたの評判の美人にふれた「水茶屋の女」など、江戸の女性たちの生態と風俗を詳述する。女性という従来にない分野を扱った画期的研究。
本書は、自動車の安全技術に関する考え方、自動車に採用されている技術、将来の技術展望とともに、各国の安全規制、安全な車社会実現の原点でもある事故解析など、自動車の安全にかかわる多くの分野について記述されている。
巨人は何に敗北したのか。驚異の真空ポンプ、精密な望遠鏡、-実験と実用の17世紀イギリス科学界。寵児フックの名声にニュートン=理論至上主義の影がさす。初の本格評伝。
武州越生の鼻緒争動は、落着したものの、ペリー来航を契機に世相は混沌をきわめる。その中にあって直樹は被差別民の身分引上を画し、ために長州征討に五百の壮丁と共に大坂に出掛け、摂津渡辺村の豪商大鼓屋又兵衛などの協力を仰ぐ。だが時すでに遅く、幕府軍は敗退し、江戸浅草にもどった直樹は、奥医師松本良順を通して将軍慶喜に身分解放を願い出る。住吉村から江戸に出てきた小太郎、直樹の生涯は、いま、そのクライマックスをきわめようとする。
弾直樹と手代六十五人の身分引上は実現したものの幕府は瓦解の危機に瀕していた。隠居の譲は近藤勇ら新選組残党に率いられ、甲州勝沼に板垣退助軍を迎え撃ちに出発したが、時代の展開はもはや元には戻らなかった。新町役所はこの維新を知恵を集めて切り抜け、開化の世に、西洋靴の製造を決意し、アメリカから鞣職人を教師に呼ぶ。そして、明治四年の待ちに待った「解放令」こそは、皮肉にも、穢多頭の存続を否定するものであり、囲内の上知が命ぜられた。
「肥満ロックバンドはなぜ存在しない?」「ゴジラを鳥取に来させる方法は?」-。世の悩める民のため、鬼才・中島らもが送り続けた明るい光…。朝日新聞のスーパーヒット連載をまとめた大好評シリーズ、いよいよ涙の完結!全7巻に掲載された453編の「全悩み」を網羅した「役に立たない完全総索引」付き。
トレンチコートにまつわる物語、ツィードの故郷探訪、オックスフォード・シューズの由来など、トラディショナル・ファッションの本質と、著者のそれらへのこだわりを綴るエッセイ集。著者描き下ろしの素描30点とともに英国の服装観、その魅力を伝える、興味と探求の1冊。
4年4組の子どもたちのおかあさんをひとりずつ紹介します。おせっかいなおかあさん、朝ねぼうのおかあさん、カンのいいおかあさん、おこりんぼのおかあさん…。でも、みんなやさしいおかあさん。そんなおかあさんに、どの子も、ちょっぴりあまえんぼうで、反抗的。“ふふっ”とわらわせ、“ほろっ”とさせる、母と子のほのぼのエピソード集。
コミュニケーションを重視した作りで、英作文にすぐ役立つ文型表示、ニュアンスの違いがわかる日英比較など英語表現が豊富に収録されている。
今日では、いかに快適であるかが自動車にとって重要なファクターの一つになっている。一方、自動車が普及するにしたがい、環境対応の面からは車外騒音の問題がますます厳しさを増している。本書はこれらの背景を踏まえ、最近の技術情報を正確に伝えるべく、それぞれの分野において第一線で活躍している技術者が執筆した。
拳法道場の一人息子・火走雷は、私立朱雀学院という男子高に入学早々、つぶれかけた格闘技同好会の復興に励んでいた。その最中、天使のような竜波星一郎に一目惚れしてしまった雷は、彼を追って朱雀寮の寮生となる。しかしてそこは、水神冥という端正な美貌の、学院最高の頭脳にして最悪のインランが牛耳るハレムだった…!?前代未聞破天荒、色恋入り乱れる学園格闘熱愛コメディ3本立て!!人気沸騰の新シリーズです。
恋愛詩から宗教詩まで、T.S.エリオットによって「思想を感覚的に把握する」と讃えられた希有な詩人の全詩業。
キワモノである。下品である。悪意と偏見に満ちている-。小説のような人生を歩んでしまった著者のぶっちぎり痛快エッセイ第二弾。
ヒトラー台頭下のドイツに留学した青春時代、天皇の身辺に仕えて迎えた太平洋戦争、そして戦後処理。激動の時代を天皇と生きた「昭和史の証人」が語る52年。
最初に『夢』があった。誰の『夢』かはわからない。が…『夢』そのものが『夢』をみたいと思う事があるかもしれない。『夢』が意志を持った時、それは『運命』という流れにかわるのかもしれないー。大ヒットアニメーション映画「X」、待望の小説版登場。