ますます円熟する上方落語の第一人者、桂米朝の落語の世界。第七巻は、「芸道百般」。さまざまな芸能、芸事にかかわる落語集。いまや失われてしまった芸の中に、大道華やかなりし日本のいにしえを偲ぶことができる。
「排泄の自立」は、どの親も願うもの。ただ、個人差が大きいので、親があせってもうまくはいきません。排泄間隔が長くなり、トイレに興味をもち始めたら「ともくんは、トイレでうんちしているね」と、絵本をきっかけにトイレに誘ってみましょう。「排泄」は健康のバロメーター。「元気うんちでよかったね」と、健康であることを実感しながら、ゆっくりあせらずに取り組んでみましょう。
第八巻は、「美味礼賛」。落語を聞いて「アッ、うまそう!」と思わず口中に唾がたまった経験はありませんか。食べものがテーマ、もしくは食べるシーンが一つの魅力になっている話を集める。最終巻につき、著者ごあいさつあり。
本書は、アナログ回路設計論を体系化したものである。アナログ電子回路の基本的な動作から、これを集積回路化した場合の素子の効果を考慮した解析、集積回路特有の回路設計、さらにアナログ集積回路の集大成である演算増幅回路、また雑音解析に至るまで、アナログ集積回路の設計技術者には不可欠の内容がすべて盛り込まれている。特に、具体的な設計パラメータが随所に記載されており、実際に回路を設計し、それを計算機解析するのに極めて好都合となっている。第4版では、CMOS技術を中心としたシステムLSI向けの回路設計の内容に大幅に見直し拡充している。
84年、大腸がんの宣告を受けたとき、筆者はまだ39歳。その後、肝転移、再度の肝転移、肺転移に次々と見舞われ、6回に及ぶ手術を受けた。いつ死ぬかという不安と、なぜがんと闘うのかという問いの中、必死で生きることへの意志を持ち続けた、現役バンカーの16年に及ぶ奇跡的闘病記。
初便り、衣がえ、風の盆、埋み火など、季語にまつわる話題や思いを、古今の550もの名句・秀句をまじえて綴った名人芸の俳句エッセイ集。日本の四季の移ろいや人と自然のいとなみを、そして日本人が育んできた感性の素晴らしさを再確認されてくれる。
人前で笑われることを恥とし、人格を磨いた上方町人。歌舞伎・文楽・狂言・落語、四人の人間国宝を通して、そんな風土に生まれた、粋で洒脱な上方芸能の魅力に迫る。
蘇我臣馬子との戦いに敗れた物部本宗家は、朝廷から絶縁され滅びたが、中立の立場を守った石上物部の血筋をひく物部連麻呂(後の石上朝臣麻呂)は許され、冠位は最下級の刑官に属する囚獄吏の長となる。やがて大友皇子の武術師範になるが、壬申の乱で大海人皇子に敗北。しかしこの負の来歴も麻呂にはひとつの転機であった。遣新羅大使としての働きなどで天武天皇の信を得るが、天武亡きあと藤原朝臣不比等が頭角を現し権力を集中する中で、麻呂の選択は?歴史の暗部を生きた男の謎が明かされる。黒岩重吾の絶筆。
Dがジェネヴェの村に入った直後に戦いははじまった。潜入していた尖兵が吸血蝙蝠を放ち、疑似吸血鬼に率いられた“黒死団”の本隊は村から五〇キロの地点にまで迫っていた。狙いをつけられた村は、老練な村長と新参者の治安官の指揮の下、Dを雇い、流れ者の傭兵も可能な限り動員して、総力戦の態勢を整えようとした。だが、敵は単なる凶悪な無法者集団ではなかった。真に恐るべき敵・疑似吸血鬼が、次第にその牙を剥きはじめたのだ。
朝日新聞は日本をいったいどうしたいのだろうか…。国際報道から安全保障、歴史認識まで、さまざまな矛盾を抱える朝日新聞。紙面ににじみ出る親共産主義と反米体質、そして観念的な平和論。その報道と論評の実態を、国際ジャーナリストの古森義久、作家の井沢元彦、そして朝日新聞OBの稲垣武が徹底検証する。
スイレンの葉のうえのとべないホタルが、ふと目をあげると、そこにはまばゆいばかりの星がまたたいていました。そして、はくちょう座の一つの星がとべないホタルを照らすと…。仲間たちに言いたかった、ほんとうの気持ちがみえてきました。会うことのできなかったおかあさんへの想いが湧いてきました。「とべないホタル」シリーズを読んだ人も、これからの人も、たのしめます。