デビュー曲「お早うございますの帽子屋さん」を含む谷山浩子の、77年6月発表のファースト・アルバム。あまんきみこの童話を題材にした歌に、谷山の不思議、不思議……の世界が広がっていく。ちょっとしたドラマもあり面白い。
若手ミュージシャンとの交流もある彼だけに、梅津和時や新井田耕造らベテラン組の他にボ・ガンボスやリクオらが参加。適度に枯れたヴォーカルで反戦について歌う(3)の言葉の端々には辛辣なメッセージがこめられており、彼の言葉は90年代の今も心に響く。
作曲者ゆかりの地、聖フロリアンでのライヴ。これはとてつもなく美しい。長い長い夢のような残響をともなって、ものすごくゆったりと奏される。その場の雰囲気に触発されてか、指揮者とオケともども神がかりのように光り輝いている。奇跡の1枚。
往年の名曲をスーパープライスで!
昨年の春と秋に、大阪で収録されたもの。ぼーと聞いたら、肉声の意味とラップについての考察が頭の中を回った。で、なんと完全ワーディング(笑)付き。読みながら聞くと、物書きとして考えさせられるところがあった。以上、落語門外漢の感想でした。
米朝一門にあって“芝居噺は吉朝”といわれる桂吉朝の『おとしばなし「吉朝庵」』シリーズの第1作。三途の河の渡し船での渡し賃の計算する鬼の船頭が笑わせ、六道の辻は盛り場の案内では地獄寄席に米朝まで出演させ、念仏屋もあったりして爆笑続きだ。★
『ゆうひが丘の総理大臣』の原形となった学園ドラマのBGM集。短命に終わったけど、設定が『俺たちの旅』風で面白かったなあ。音楽は『ゆうひが丘〜』も手掛けた小六禮次郎で、ひたすら明朗なサウンドが気持ちいい。やはり青春ドラマの音楽はこうでなくっちゃ。
初のベスト・アルバム。曲は外部への発注だが、詞はすべてGAO自身。セレクション・アルバムだからということもあるのかもしれないが、いい楽曲が丁寧にパフォーマンスされていることを再認識する。最近の作品からスタートする構成が、意外。
連日放送されているスタジオから飛び出して、歌のお兄さんやお姉さん、スプーやズズたちが楽しい舞台を見せてくれるコンサート。佐藤弘道お兄さんも特別ゲストとして登場した、2005年11月の公演の模様を完全収録する。
高橋真梨子の印象が強いが、現在の三代目ヴォーカリストの松平直子の歌は、しっとりとした情感が込めらている。「別れの朝」での歌唱は逸品だ。アフロ・キューバンの「無口な夏」や歌謡性の高い「ヨコハマ・レイニー・ブルー」など歌も収録している。