本書の内容は金属の電子論に限られており、現在の固体物理学からみれば限られた範囲を覆うのみであるが、固体物理学の基礎的な部分に関しては充実した説明が明確に行なわれており、数式の物理的な意味を明らかにするための説明はきわめて適切である。