奄美の海を漂う少女の元に、隻眼の大鷲が舞い降り、語り始めたある兄妹の物語。親を亡くし、一生を下働きで終える宿命の少年フィエクサと少女サネン。二人は「兄妹」を誓い、寄り添い合って成長したが、いつしかフィエクサはサネンを妹以上に深く愛し始める。人の道と熱い想いの間に苦しむ二人の結末はー。南島の濃密な空気と甘美な狂おしさに満ちた禁断の恋物語、待望の文庫化。日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。
「昔々あるところに…」子供の頃から聞き慣れたこの書き出しで始まる日本昔ばなし。桃から生まれ、仲間たちを連れて鬼退治に行く『桃太郎』、傷ついた鶴を助けた若者のもとに現れる美しい娘との暮らしを描く『鶴の恩返し』の2篇を収録。(総単語数2,045語)。語い数300語。中学1年生程度。
文学について興味があるけど「何から読めばいいのかわからない」と思っている人に向けて書かれた、やさしい入門書です。
巨大な桃にのって、少年ジェームズとふしぎな昆虫たちが、冒険の旅に出たー。映画のイメージをもとに描いた、もうひとつの『おばけ桃の冒険』の世界。
信任厚き譜代が城主の関東平野枢要地。雪の殿様や桃まつりにみられる小江戸の優美が煌めく。一国の統治は過ぎても不足でも適わない、中庸こそが大切だ。幕閣の中核となって大名統制を断行した土井利勝は、徳川の世の礎を築いた。藩主と共に学問振興を図った家老・鷹見泉石の勉学の精神が、今なお脈々と連なる古河の街。
1週間限定の謎を人気作家4名が書き下ろす、とびきりの青春ミステリー。
これは桃介の未公開資料を紹介する解説書である。と同時に「天馬空を行くがごとき奔放の財界人」といわれた彼の魅力を解き明かす書でもある。福澤桃介の真の価値は電気立国論を唱え、近代工業の父となったところにある。その鮮やかな手腕はまさに資本の魔術師といっても過言ではない。資本の王道を現代に問う。
新派創興の川上音二郎、世界を魅了した日本初の女優貞奴と電力王福澤桃介。音二郎亡き後、桃介と貞奴の再会で電源開発にかける執念と舞台一筋の情熱が恋の火花を散らす。
あの有名な「ももたろう」は、実在した。古より、吉備国に脈々と語り継がれる鬼退治神話。今なお、謎に満ちた数々の史跡は、一体何を物語る。子ども達に語り継ぎたい歴史絵本。
おれ、岬大助、28歳、独身!のぞき見好きの一部読者に偏愛的な人気を博す週刊誌『週刊スクープ』の事件ライター!ガールフレンドは“桃ちゃん”こと白井桃枝、24歳!色恋の占いより血なまぐさい事件の謎を占うのが好きで、警視庁捜査課のベテラン刑事をファンにもって、“名探偵”との噂もひろまってる!-マイルドなタッチで描く青春探偵ミステリー!
浅草寺境内で易を立てる評判の美人易者ギャル桃花堂桃花と『週刊スクープ』の事件記者岬大助の二人が湘南へドライブに出かけ、暴走族のバイクに囲まれ、乱闘となった。その暴走族はブラックスターと名乗り、占星術星命教教祖のお告げによって動いているという。暴走族と易者、彼らは一体どこでつながるのか?桃花の好奇心が頭をもたげた。事件から1週間ほど過ぎて、教祖の公文黒星が江ノ島の岸壁から海に突っ込んで死んだ。桃花と大助は黒星の妹と称する麗花の星命教2代目襲名披露パーティーに、信者を装ってまぎれ込んだ。2人がそこで目にしたものは…!?(運命星の女)-事件記者と女易者探偵のコンビが殺人事件の謎に挑む青春ミステリー連作全6話!