ある日、はじめたちが登校すると、6年生の各クラスの黒板に謎の文字が記されていた。はじめが暗号を読み解くと、どうやら『どくろ桜』に関するものらしい。花が咲くと、どくろの顔に見えてきみわるがられている『どくろ桜』。その木の下には、どくろ先生に食べられた生徒の骨がたくさんうまっているというー。調査を開始した冒険クラブに、次々と恐ろしいできごとが!小学中級から。
「上方文化講座」は、大阪市立大学大学院文学研究科・文学部が2004年度に開設した特別授業科目である。大阪の伝統芸能「文楽」をテーマに、文楽界の中核を担う実力派技芸員、竹本津駒大夫(太夫)、鶴澤清介(三味線)、桐竹勘十郎(人形遣い)の三師をレギュラー講師に招聘、年ごとに異なる演目を取り上げ、さまざまな学問分野の教員とともに多角的に分析する。本書は講座の成果をまとめた『上方文化講座曾根崎心中』『上方文化講座菅原伝授手習鑑』につづくシリーズ第三作。『義経千本桜』四段目に焦点をあてた2008年度の講座内容に加え、新出・未翻刻資料を多数収載、最新の研究成果を盛り込んで世に送る。
2009年“iらんど100選”の笑えて泣ける大人気逆ハー学園コメディ。ケンカの強さでは誰にも負けない紘は、族の女総長だったことを隠して桜嵐高校に転入してきた。そこは男だらけの不良高校。転入初日、いきなり男子生徒に絡まれ何故か美形ぞろいのチーム“白虎”の総長達に守られることに…!!超美女で謎だらけの紘にメンバー達はドキドキー。
妻の死から一年。警察官の神崎守衛は、遺品の中から手紙を見つける。三軒茶屋のビアバー“香菜里屋”に、妻は「最後のプレゼント」を用意したという。マスター工藤が振る舞う炊き込みご飯は、妻のそれと同じ味。感傷に浸るも、料理の名を聞き愕然とするー(表題作)。連作短編の名手が紡ぐ、大人のミステリー!
東京の小出版社に勤める額田彩子は、幻想絵画集の出版準備をすすめる中、一枚の絵に出会った。闇の中を渦巻いて立ちのぼる朱色の炎、火の粉と共に乱舞する桜の花びら、描かれたふたりの女ー。絵に魅せられ、その謎を追う彩子の前に、当時を知るひとりの老女が現れる。戦前の芸術村・池袋モンパルナスで生きた放縦な画家・西游と、彼を愛した早夜と美紗江の凄絶な日々。島清恋愛文学賞受賞作。
日本橋「いせ辰」の手代・英助には誰にも言えない秘密があった。母が死に際に遺した「お前のお父っつぁまは北町奉行の遠山様なのだよ」という言葉である。表題作ほか、北齋の娘・お栄の胸の内(「酔いもせず」)、松前の応挙と呼ばれた蛎崎波響の選んだ道(「夷酋列像」)など、実在の人物に材をとった時代中篇小説集。
安土桃山の終わりごろ、京の都に美しい少年舞い人が現れる。彼の名は白火。京に上ってきたばかりの田舎の能一座の看板役者で、卓越した優美な舞いは瞬く間に噂になった。それを聞いた京随一の一座、柚木座の若太夫の蒼馬は白火に引き抜きの話を持ちかける。けれど白火はかたくなに拒否をした。実は白火は女の子。弱小一座を支えるため、幼少のころより女人禁制の能舞台に立っていたのだー。「お前、舞いが好きか?」華やかな京の都で織りなされる能楽恋絵巻の幕が開く。
このごろ江戸の町では、妖しい炎が、空を舞う。かつて町中を焼きつくした大火、あの「振袖火事」の再来か!?付け火の謎を追うくのいち小桜が、たどりついた真実は…。
小春が京都・祇園の祖母宅にやって来てから約1年。ようやく自分の“特殊な力”にも馴染み、前向きに人生を歩み始めた小春だったが、突如その力を失ってしまう。想いを寄せていた澪人との関係もぎくしゃくしてしまい、小春は落ち込んでいた。そんな中、モデルとして活躍する澪人の姉・杏奈のスキャンダル報道が流れる。小春たちは事実無根の内容に憤るが、世間の風当たりは強くて…。大人気はんなりミステリ、第5巻!