桜が満開の十八歳の春、東京の大学に行った陽太との遠距離恋愛とともに、咲奈の浪人生活は始まった。予備校の友人・春子、享、賢吾らと、来春の大学生活を目指して受験勉強に励む日々。疎遠になる友人たちや、遠慮してメールも送らなくなる恋人に感じる寂しさ…。冬を乗り越えた先に恋人たちに訪れる春は、どんな色に彩られることになるの?真面目で恋に臆病だった頃の貴女を想いおこさせる、とっておきのラブストーリー。
三月十一日、専業主婦の葉子は友人の結婚披露宴のため仙台にいたところ、地震に見舞われた。東京に戻れずホテルに滞在するうち、花嫁の行方不明、津波被害、原発問題など様様な情報を知る。少し気になるのは、東京にいる夫と連絡が取りづらいことだったー。ささやかな日常の中、「あの日」を迎えた全ての人に小さな力を贈る、感動の長篇小説。
独習にも最適な原価計算の基本書。経営者・経理担当者必須の理論と手続を体系的・包括的に詳解!IFRSを導入した場合における原価計算へのインパクトと日本企業はどう対応すべきかを検証し、原価計算基準の優れた点・問題点を整理し、新時代に適応する基準の課題などについても考察!!
風采は上がらないが頭脳は明晰、発明家兼探偵の百栗柿三郎。大正時代の浅草を舞台に、女中の千代、居候の小学生・玉緒、迷い犬のハチとともに難“怪”事件に挑む!先進の科学知識を駆使して、“雪に閉ざされた密室の殺人”“屋根裏の住人の告白”“読めない脅迫状”“消えた工女”の謎は解けるのか!?本格ファン感嘆のミステリーシリーズ第2弾!
日本文化に特別な意味をもつ桜と日本人の2000年にわたるかかわりの歴史を辿る。桜の生態から説きおこし、和歌や物語に描かれた古代の桜から「花は桜木、人は武士」の江戸の桜までの栄枯盛衰を語る。
高校三年の二月末、補習に行く途中の路上で眠り込んでしまった瞬太は、とうとう卒業が絶望的に。親友の高坂が先生にかけあい、陰陽屋の祥明にも協力を乞うが…。また、祥明や春記たちは、琥珀の瞳の男・恒晴から、瞬太の実の父・燐太郎の死の真相を聞きだす作戦を立てる。ほか、ずっとあたためていた三井の恋は実るのか。みんなの進路、瞬太や陰陽屋の今後は?読みどころ満載すぎる、人気シリーズ感動の完結巻!
公爵令息ナゼルバートと結婚した『芋くさ令嬢』アニエス。結婚式も挙げた彼女は、辺境で幸せな日々を過ごしていた。そんな中、領主夫人として貢献しようと『社交』への挑戦を決意!早速王妃のお茶会に参加するも…、うまく立ち回れず笑いものにされてしまう。さらには、悪徳記者に目を付けられ、でたらめな記事までばらまかれてしまいー!?
上司の不始末の責めを負って同心を辞し、刀を捨てて損料屋を営む喜八郎。不況の嵐が吹き荒れる江戸に新しく普請された、大人気の湯屋「ほぐし窯」の裏側を探るうち、公儀にそむく陰謀に気づく…。喜八郎と仲間たちの活躍、そして江戸屋の女将秀弥との、不器用な恋の行方は?傑作時代小説シリーズ第2弾。
日本全国の桜の写真集。樹齢を重ねた一本桜、どこまでも続く桜並木。田園に、湖畔に、街道に、時に山を埋めつくし、時に雪を背負いながら、桜は咲く。蕾がふくらんだ、一分咲きだ、と人はその開花を心待ちにし、花吹雪となって散る姿まで愛おしむ。桜の開花は毎年繰り返されるドラマである。そのもっともドラマチックな瞬間を切り取った、桜の写真集決定版。
僕は春が嫌いだ。春になると、僕の前からサッカーボールや自転車が突然消えて、みんなに気味悪がられてきたー大学2年生の春休み、叔父の和菓子屋でバイトをするために京都を訪れた僕は、気を失ったところを一人の女性に助けられた。僕は彼女に惹かれた。春が終わっても会いたい、と思った。でも、彼女は桜の木の下で…消えた。彼女は、何のために僕の前に現れたのかーその結末に涙が止まらない。