ペライアの弾き振りによるバッハ協奏曲全集がこれで完結となる。音楽の流れを一瞬たりとも滞らせない推進力のある演奏なのに、聴き手の心にはいろんなものが引っ掛かりとして残っていく。洗練されていてどこにも刺がないのに、もう一度聴きたくなる。名演。
「ノヴェンバー・ステップス」や「ラプソディ」など日本が世界に誇る管弦楽名曲をまとめて収録。デンオンやスプラフォンなどの名盤を集めた《ザ・クラシック1000》の1枚。
知性あふれる力作だ。まずブリテンの歌曲が歌詞とにらめっこせずにこれほどに自然に聴き取れ、堪能できたことがない。ボストリッジ、ますます快調。これをBGMにボストリッジ・ブリテン・マガジンの様相を成すブックレットを堪能。あれラトル君も居たね!★
没後10周年の記念として発売された全5巻CD10枚におよぶ室内楽全集。武満と親交の深かった演奏家によって、2002年から2004年に行なわれた演奏会の模様を収録。精密で資料的価値の高いブックレット付き。
基本コンセプトが「わかりやすい悪」という『餓狼伝説』以来の悪の帝王としてSNKの対戦ゲームに君臨したギース・ハワードのファースト・アルバム(!?)。音楽自体というよりも、ナレーションやライナーなどで、キャラ自体により深く迫れるCDだ。
フォーレの音楽は、濃厚にやられてもバリッとやられても具合が悪い。さりとてボンヤリとされても困る。そのモデラートな匙加減が難しい。プラッソンの演奏は、無用なテンションや思い入れを排し、自然なさりげなさのうちに音楽の美しさを表わしている。
イギリス近代の2大作曲家の、最も有名な作品を集めたアルバム。バルビローリは、熟知した作品を丁寧に紡いでおり、そこに、洗練された職人技が冴えている。ヴォーン=ウィリアムズの豊かな詩情が印象的。