ホルバイン、ネルヴァル、ドストエフスキー、デュラスの作品や臨床例のなかに〈抑鬱とメランコリー〉の様相をさぐり、その苦悩の転化を経て生まれる豊かな想像的宇宙を独自の精神分析理論によって鋭く洞察し、この陰鬱な世紀の病いに新しい創造の光を投げかける。
古代ギリシャ・ローマから中世・バロック・近現代にいたるコンサートの全歴史を、斯界の第一人者が190余点の図像資料を駆使して解明。演奏家と聴衆の生み出す芸術空間への図像学的・社会史的アプローチ。
本書は、CIM生産システムを対象として、シミュレーションを計画したり解析するための理論と実践例をまとめたものである。
もし、プロレスで童話かお伽話が書けたら…。一話完結。見て楽しみ、読んで楽しむターザン山本のプロレス・ミニ宇宙。ついに3作目発場。
旧来の哲学的人間学の根底をなす形而上学と体系的思考を排し、環境破壊、核の脅威、マスメデァによる大衆支配など、危機的状況にさらされた今世紀の人類を覆う底深いニヒリズムの根源を暴く。技術時代を生き、黙示録的破滅を免れるための方法的エチカを探る。
偏奇・磊落・剛直・洒脱・繊細・剽軽…。作家の風貌。井伏鱒二から向田邦子まで。幅広い交遊の記憶の中から鮮やかに甦る素顔の魅力。
「運命」「感情」など、ゴッホに対する悲劇的イメージに、我々は翻弄されすぎてきた。彼の画面作りは主題の表現に対し、極めて理にかなった、つまり感情とは正反対の効果的な手法だったのだ。「ひまわり」「糸杉」をはじめ「夜のカフェ」の完全再現を含む、ファン待望の一冊。
少女リネアが1年間の自然観察ノートをつづりました。たくさんの草花がはえてきます。そのかわり、たくさんの種をまいてあげなければいけません。ドイツ児童図書賞受賞。
おいしいお菓子には魔法があるー。どんなときも大好きなお菓子を情熱をもって焼きつづけ、おいしいお店を探しつづけてきた「私」。パイを作る不思議な粉の不思議な香り。チョコレートケーキの“一瞬の時”。奇妙な活躍をする小さな豆…。お菓子好きがこうじて、ついにはお菓子屋さんになってしまった著者の、世にも珍なるお菓子の物語。
宗教と密接な関係のイスラーム社会を乞食から読み解いたユニークなイスラーム紹介。
家族と共に思い出の地メキシコ・グァテマラを旅した著者。アステカの神々、マヤの戦士たちとひそやかに語り合いながら過ごした一夏を綴る。
12の男への変身を試み、都市の人間の素顔を覗いた前代未聞の超常識的体験報告。