真田は武田の新参者。北の脅威・上杉輝虎を防ぐ盾となり損耗戦を強いられていた。幸綱の跡取りたち信綱・昌幸兄弟は武田の部将として地歩を固めつつあったが、弱肉強食の乱世で生き残るため、真田家としての去就をどうするべきか悩む幸綱であった。そんな折幸綱は、信玄の継嗣・義信が駿河の今川家と内通して謀叛を企てた嫌疑に連座した。この危機をどう切り抜ける!?戦国大河第七弾!
町火消し朝沼頭取の愛犬がお伊勢参りを済ませて帰ってきたが、妙なことに瀬戸内塩飽衆の源太と佳奈と名乗るふたりも一緒だった。事情を訊けば、家康が塩飽衆に与えた朱印状が何者かに狙われているのを江戸の仲間へ報せに来たという。手掛かりは賊が落とした三つ引紋の印籠ー戦国の世に海賊として名を知らしめ、今は旗本となっている三浦家の家紋に、心当たりのある慎之助は首を傾げる。
いつ、どのように誕生したのか?古代から現代まで、「あて字」の歴史的変遷を辿ったはじめての通史。
鬼の義重・坂東太郎と恐れられた荒武者だったが、今は子・佐竹義宣に実権を譲り、隠居した身だ。そんななか、天下統一を成した豊臣秀吉より命が下る。「常陸を平定せよ」五百年の歴史を持つ佐竹家の誰もがなし得なかった夢を我がなし得る。義重は年老いた身でありながら早速攻略に取りかかる。しかし、実権を握る子・義宣に報せが入り…。父祖伝来の重み、在りし日への思い、老いへの恐怖、次世代へと委ねるもの。祖・源義光より現代まで900年続く佐竹の家名はいかにして護られたのかー。
将軍家重は大奥の潅仏会で出された甘茶を気に入り、毎日飲むようになった。だが甘茶に仕込まれたある毒が、家重の身体を少しずつ蝕み始める。同じ頃、公人朝夕人の土田伊織の元には、根来寺の寺紋である三つ柏と“梅坊主”という名前だけが記された奇妙な書付けが届く。一方、公人朝夕人後見人の慎之助は、密教寺院の潅仏会で大麻入りの酒を飲まされ…。書下し人気シリーズ第四弾!
■【特集】創刊30周年記念インタビュー 平成から令和へ 新時代に挑む30人
元号が令和へと変わり新たな時代を迎える。平成が幕を開けた年に創刊した本誌が、さまざまな分野で課題に挑み、新時代を牽引していく30人を紹介しよう。(文中敬称略)
■INNOVATION:
・高崎義一(ドレミングホールディングCEO):フィンテックの先駆者が目指す公正な社会
・藤野道格(ホンダエアクラフトカンパニー社長):ホンダジェットが示す製造業の未来
・小林久隆(米国立がん研究所主任研究員):近赤外線を使ったがん光免疫療法を開発
・加藤真平(Tier IV会長兼CTO):Googleとの自動運転”陣取り合戦”に挑む
・荒井朋子(千葉工業大学惑星探査研究センター):太陽系の起源に迫る日本女性初の探査計画責任者
■BUSINESS:
・山田敏夫(ファクトリエ代表):作り手と使い手をつなぐ「価値」
・桜井一宏(旭酒造社長):おいしさを追求するため、変化し続ける獺祭
・宮崎知子(元湯陣屋女将):ITと働き方改革で老舗旅館を蘇らせる
・森岡 毅 (刀・代表取締役CEO、マーケター):「作れば売れる」の呪(のろ)いを解くチーム力
・実取義洋(農家):理想と現実の間で持続可能な農業を続ける
・西堀耕太郎(日吉屋五代目・代表取締役):伝統壊して「クール」を海外に売り込む和傘職人
・入山章栄(早稲田大学大学院教授):若者より先に経営者が”夢”を語れ
■SPORTS & CULTURE:
・リーチ・マイケル(ラグビー日本代表):プレッシャーがあるからこそ最高の準備ができる
・山崎 貴(映画監督・脚本家):良い作品を作るために新人に教えを乞う
・ヒャダイン(音楽クリエイター):「自己否定」に疲れたら「プランB」に逃げよう
・島田慎二(千葉ジェッツふなばし社長):「強いクラブ経営」が地域を活性化する
・川添 愛(小説家):おとぎ噺(ばなし)で人工知能の”素顔”を伝える
■INTERNATIONAL RELATIONS:
・細谷雄一(慶應義塾大学教授):戦後史を解放し国民の「外交力」底上げに挑む
・アイリーン・ヒラノ・イノウエ(米日カウンシル会長):日系米国人と日本人で強くする日米の絆
・牧浦土雅(起業家):先進国の「当たり前」をアフリカに根付かせる
・奈良岡聰智(京都大学大学院教授):歴史観を磨くことで未来を見通す
・福森大喜(インターポール サイバー捜査分析官):世界のサイバー攻撃に目を光らせるホワイトハッカー
■SOCIETY:
・工藤勇一(麹町中学校校長):変化を恐れない生徒を育てる改革派校長
・佐々木淳(悠翔会理事長・診療部長):最期まで自宅で暮らす幸せを支援する医師
・中原貴之(東芝エネルギーシステムズ エンジニア):廃炉プロジェクトを統括する若きエンジニア
・荒木健太郎(気象庁研究官):「雲研究者」がSNSで広める〝感天望気〟
・エリオット・コンティ(グローバル愛知事務局長):留学生と企業の橋渡しをする米国人
・丹埜 倫(R.project代表):地方のお荷物施設の再生請負人
・酒井 優(毛呂山町役場主任): 縦横無尽に動くクリエイティブ公務員
・塩沼亮潤(大阿闍梨):面倒なことの繰り返しで人も企業も成長する
■連載
・名門校、未来への学び:時代を超えて魅力伝える狂言部 京都府立嵯峨野高等学校(鈴木隆祐)
・Global Economy:令和のはじまり”花曇り”景気 道標は忖度なき経済指標(滝田洋一)
・国防の盲点:隊員募集を妨げる「自衛隊アレルギー」(勝股秀通)
・米国で挑む闘魂経営:企業経営はゴールなき戦い(藤田浩之)
・VALUE MAKER:進化続ける”おつな”高級ギフトの正体(磯山友幸)
・戦国武将のマネー術:伊勢神宮のインバウンド需要を狙った蒲生氏郷(蒲生氏郷)
・時流仏流:「上皇」誕生を機に見る皇室と仏教の関係 (鵜飼秀徳)
・各駅短歌:階段(穂村 弘)
・さらばリーマン :幼児教育者から知育玩具の販売へ 弟の遺志受け継ぎ世界へ遊びを届ける 近藤俊子さん(ボウンディア代表取締役)(溝口 敦)
●世界の記述
●拝啓オヤジ (相米周二)
●CINEMA REVIEW (瀬戸川宗太)
●新刊クリップ (足立倫行)
●読者から/ウェッジから◆創立30周年特集:「(仮)新時代に挑む30人」<企画趣旨>今年5月に新たな時代の幕が開ける。国内では少子高齢化が深刻化し、地方では過疎に拍車がかかる。日本経済をけん引してきたモノづくり産業も、新興国の成長やデジタル化への対応で変革の真っただ中にある。また隣国との安全保障環境も悪化する一方だ。このように「内憂外患」の日本ではあるが、この山積した課題に向き合いながら、新たな時代を創っていかなければならない。各分野における次代を拓くキーパーソン30人に、その「英知」と「覚悟」を聞く。<分野別の出演者例>・政治、国際関係、安全保障…福森大喜氏(サイバーセキュリティ)/ジャーナリスト・山田敏弘氏・経済、産業、イノベーション…藤野道格氏(ホンダジェット社長)/ライター・中西亨氏・社会、少子高齢化、過疎…佐々木淳氏(医療法人理事長)/ライター・稲泉連氏・文化、スポーツ 等…リーチ・マイケル氏(ラグビー日本代表キャプテン)/ライター・大元よしき氏
東西の創作物に多大な影響を及ぼす聖書の名エピソード。ということは、その物語を知れば、より深く作品世界を愉しめるはず。“ネタの宝庫”として聖書を読みとく大人の教養本!
伝説・逸話で知られる人物が登場する歴史時代小説のブックガイド。日本の歴史上実在し、伝説や逸話が残されている人物が登場する歴史小説・時代小説を人物ごとに紹介。幕末・維新期までの人物374名、戦後刊行された図書のべ3,857点を収録。要旨や登場する短編作品名も記載。巻末に「時代別人名一覧」「著者名索引」付き。
ソフトバンク・孫正義、花王・後藤卓也、松井証券・松井道夫、JR東海・葛西敬之、ファーストリテイリング・柳井正…日本の経営者28人が登壇。
ケンブリッジ大学、フランス国立社会科学高等研究院で磨き、文献学者として完成させた「本物の知識」をつける読書術。25万3200冊を読んだから伝えられる技法。「わかったつもり」がなくなる!「知性、教養、創造力が欲しい」あらゆる年代の入門書!
慶長五年、関ヶ原の戦いで西軍に与した真田昌幸・幸村父子は敗北し、高野山に蟄居となった。幸村に同行する妻・竹姫と子供たち。だが、高野山は女人禁制の地。妻子は夫と別々に暮らさなければならない。帰るべき実家を失った竹姫たちを待ち受けていたのは、過酷な日々であった。-綿密な取材と厖大な史料を駆使し、戦国武将の妻の視点から描いた長編歴史小説。
三代将軍家光が没した。恩寵に与った重臣は、追腹切って殉死した。さらにその家臣たちも。だが、そのなかにあって大組頭・山岡主馬は異彩を放っていた。殉死する理由のない山岡の願いはただひとつ、人の目を愕かせる華々しいやり方が腹かっさばくことだったのだ。武士の凄絶な美学を縦横無尽に描き切った傑作歴史小説。
太閤秀吉の死後、関ヶ原の戦いを経て政権は豊臣から徳川へ。家康の孫娘・千姫は七歳で秀頼に輿入れした。政略結婚とはいえ両家の和睦に心を砕く千姫。だが、大坂の陣で秀頼と淀殿は自刃し、豊臣家は滅亡する。その後、千姫は本多忠刻に再嫁し、束の間の幸せな日々を送っていたが…。晩年、俗世との縁を絶つ。時代の狭間で運命に翻弄され続けた一女性を活写。
夫・秀吉の死後、髪を下ろして高台院と号したおね。当初、五大老の筆頭・家康は、人心収攬のためおねに取り入る。だが、大坂冬・夏の陣を経て家康が野望を達成するや、彼女の運命は一変した。徳川政権の安定と存続を願う家康は、秀吉を祀った豊国神社破壊を命じるなど豊家に難題をつきつける。ひたすら夫の墓守をして静かに余生を送ろうとしたおねだったが…。
内戦に明け暮れ、飢饉や疫病に悩む甲斐は、乱国であった。14歳で守護の地位に就いた武田信虎は、甲斐統一を目指し、苦闘の道を歩む。信玄の父であり、“悪逆無道”の汚名を被せられた武将の悲劇を描く傑作。
水と火のごとく相反する性格を持ちながら、固い友情に結ばれた大久保と西郷。倒幕運動を推進し、維新の大業を成すが、「征韓論」をめぐって激しく対立。歴史を大きく動かした大久保利通の足跡を描く長編傑作。