戦国時代、小京都として栄えた石見国津和野を舞台に、高潔で思いやりのある城主吉見正頼と、大内義隆の重臣で西国無双の武将とうたわれた陶晴賢との命運を賭けた戦いを描いた前作。それに続く本作品では、毛利氏に臣従し、生き残りを賭けて各地を転戦する吉見正頼の家臣・堀治行と、その二人の子、永行と治永兄弟を主人公に、朝鮮半島での壮絶な戦いを活写する。
百万都市はこうして動いていた。暦と時刻から、グルメな江戸っ子を満足させた野菜や魚の調達ルートまで。住まいや職業、服装にお化粧、日常生活を彩る行事や娯楽まで、八百八町で暮らす人々の生活。治安を守る奉行所と役人をはじめ、栄華を極めた大奥から、下級武士の内職まで、将軍家と城下に暮らす武家の素顔。フルカラーの図版で徹底解説。
天正元年(1573年)。吹き荒れる一向一揆衆弾圧のため、信長軍が越前に侵攻する。信仰の名のもと、戦に駆り出され、命を落としていく数多の罪なき民。蹂躙され尽くす、のどかだった村々。何処からか流れ着いた少女は起ち上がる。大切な仲間たちを守るため、封印された己のおぞましい過去に立ち向かうためにー。
戊辰戦争の賊軍、会津藩家老の孫・山川捨松は、かつての宿敵だった薩摩閥の陸軍卿・大山巌と結婚した。鹿鳴館の名花といわれ、共に留学経験のある大山との仲は睦まじかった。だが、先妻の子供たちから受け入れられず、家庭内では苦悩の日々を送ることにー。明治のベストセラー小説『不如帰』のモデルで、先妻の娘を苛め抜いた継母といわれた捨松の実相に迫る。
日本が大きく動いた「その時」、歴史を変えた「あの人」、どこで、何が起こったのか…!?詳しい地図と豊富な資料で徹底解説。
時は戦国真っ只中の1555年。甲斐の虎・武田晴信(信玄)と越後の龍・長尾景虎(上杉謙信)が北信濃の覇権を巡り、川中島で相対していた。世に名高い、第二次川中島の戦いである。名将が激突したその戦いは、実は一人の惡名高い忍者によって仕組まれていたのだった。その漢の名は加藤段蔵!信じるのは己のみー。名だたる武将を次々と誑かし、意のままに操る姿は正に惡忍。緻密な構成と豊かな物語性で、魅力溢れる人物たちが縦横無尽に活躍する痛快歴史小説。
伊賀の服部半三保長は、服部の名を汚した加藤段蔵の捜索を倅の正成に命じた。正成はその任を段蔵の師父・甲山白雲斎に与えるが、長尾景虎(上杉謙信)が放った忍び集団・軒猿もその首を狙っていた。景虎は前年、段蔵の計略に嵌められていたのだった。その頃段蔵は、甲斐の武田家に潜り込むべく策略を巡らしていた…。伊賀・甲賀・越後の忍びに、雑賀衆も加わるオールスターバトル!果たして段蔵はライバルたちや師父に勝利することができるのか?史実の裏側で進む、もうひとつの戦国史。
本書は「もし江戸時代にハローワークがあったら」という趣向で、江戸時代の庶民が従事した職業を紹介している。江戸の活力の源となった市場、発展を支えた土木建築業や運輸業、小さな商いから知恵と工夫で繁盛していく飲食業やサービス業など、現代の職業のルーツになっているものも数多くある。
歴史・時代小説ファン必携。名字・系図から見えてくる、歴史・時代小説のヒーローたちの「なるほど学」。
江戸時代、薬屋ながら副業として公事(裁判)の相談に乗る時次郎。そこそこ儲かってはいるが、高い書物を買うので余裕はあまりない。その事と子作りに熱心でない事を恋女房からは責められ通しだ。おまけに持ち込まれるもめ事は、一筋縄ではいかないものばかり。不貞を働いたとして殺された夫の潔白を証明したいと言われたり、破産したのに財産を隠していた相手から金を取り戻したいなどなど。さて、次はどんな厄介な事件が舞い込んでくるのやら?-。
語彙・読解力検定で出題される、3つの領域の出題内容に対応しています。1級出題レベルの語彙や文章・資料を使って、必要な知識やスキルを身につけていく方法を具体的に解説していきます。
死に場所と決めた大坂の陣を真田幸村はいかに生きたか。武将として、父として、愛する女を思いやる男として。幸村を新たな視点で描き出す。合戦小説の精華。
『枕草子』『方丈記』『徒然草』といった古典から、作家・詩人・評論家・エッセイスト・民俗学者・科学者・数学者などさまざまなジャンルの現代の書き手までー書くときに拠り所となる「読むべき」文章を精選し、それぞれに解説を加えた、文例集であると同時に作文術指南の書。巻末に、文彩を網羅した「レトリック小辞典」を付す。