明治維新の英傑でありながら、新政府に叛旗を翻した男・西郷隆盛。歴史に大きな足跡を残しながらも、さまざまな謎に包まれたその実像を、盟友や家族といった周囲の人々の目を通して浮かび上がらせた傑作短編集。江戸無血開城に至るまでの勝海舟との交流(海音寺潮五郎「西郷隆盛と勝海舟」)、西南戦争にも従軍した息子・菊次郎から見た父の意外な姿と親子の絆(植松三十里「可愛岳越え」)など、五編を収録。
いつ、どのように誕生したのか?古代から現代まで、「あて字」の歴史的変遷を辿ったはじめての通史。
鬼の義重・坂東太郎と恐れられた荒武者だったが、今は子・佐竹義宣に実権を譲り、隠居した身だ。そんななか、天下統一を成した豊臣秀吉より命が下る。「常陸を平定せよ」五百年の歴史を持つ佐竹家の誰もがなし得なかった夢を我がなし得る。義重は年老いた身でありながら早速攻略に取りかかる。しかし、実権を握る子・義宣に報せが入り…。父祖伝来の重み、在りし日への思い、老いへの恐怖、次世代へと委ねるもの。祖・源義光より現代まで900年続く佐竹の家名はいかにして護られたのかー。
志賀小太郎が長州で指南、そして会津へ来た長州藩士。戊辰戦争前の会津藩と長州藩の交流とは?余話「保科正之」「越前藩主松平春嶽」も掲載。
将軍家重は大奥の潅仏会で出された甘茶を気に入り、毎日飲むようになった。だが甘茶に仕込まれたある毒が、家重の身体を少しずつ蝕み始める。同じ頃、公人朝夕人の土田伊織の元には、根来寺の寺紋である三つ柏と“梅坊主”という名前だけが記された奇妙な書付けが届く。一方、公人朝夕人後見人の慎之助は、密教寺院の潅仏会で大麻入りの酒を飲まされ…。書下し人気シリーズ第四弾!
童話に秘められた真実を暴く官能メルヘン特集「淫らな風習&儀式」
★巻頭カラー
竹崎真実「金瓶梅」
西門家に新たな騒動が巻き起こり……!?
★センターカラー
葉月つや子「仮一夜」
初夜は夫の父親と…!?
<特集作品>
本橋馨子「てんそく」
足の小ささが美しさの証! 中国の実在した風習!
天ヶ江ルチカ「子供労働・夜這い」
姉は身体で、弟は労働で奉仕を強要させられる!?
<大人気シリーズ>
藤森治見「美醜の大地〜復讐のために顔を捨てた女〜」
北国を舞台に繰り広げられる地獄の復讐劇!!
犬木加奈子「罰かぶり」
見世物小屋から売られてきた少女の叫び!
川口まどか「死と彼女とぼく イキル」
死者と対話ができる女・時野ゆかりと、恋人の優作が迷える死者を導くホラーシリーズ!!
藤丞めぐる「新・緋桜白拍子」
平安京の闇を斬る義賊・白拍子シリーズ!
高橋葉介「師匠と弟子」
大正レトロ怪奇シリーズ!
<注目作品>
宮島葉子「伊豆の踊子」
川端康成の有名小説をロマンスの名手がコミカライズ!
藤田あつ子「中国寓話(仮)」
中国歴史愛憎劇の名手がおくる珠玉の寓話!
曽祢まさこ「罪なき子」
子供が子供を殺す!? 残酷な遊びが蔓延る…!
手っ取り早く専門教養を身に付けるには、「参考書で学び、すぐに問題を解く!」。これに尽きます。「出るところ!」をまとめたこの1冊で繰り返し学習してください。これが合格への近道です。
『鬼平犯科帳』の“消えた暦”とは?『御宿かわせみ』のおるいは年をとらない?宮本武蔵はワープする?『大菩薩峠』の七不思議?歴史・時代小説をこよなく愛する日本史学者が1行1字まで徹底的に読み込んで、あの名作の魅力の秘密が見事解き明かされていく。歴史探究のプロ淆が作品世界の時空奥深くまで案内する、謎と発見にあふれたワンダフル・トラベル!
特集
中世・近世史を読む
古文書の発見、資料の新解釈、新しい論考・・・・・・。
歴史は日々更新され、万巻の書が編まれていく。
数多くの時代小説や歴史ドラマも、大胆な脚色と演出の巧みさで
日本人の歴史への関心を高めるのに貢献してきた。
史実を追究する研究書から、史伝、歴史小説に至るまで、
日本史の本質に迫る浩瀚な書物の世界を紹介する。
イントロダクション
山本博文 私をつくった5冊の歴史書
1 私が選んだとっておきの歴史書
清水克行 未完に終わった日本史の名著
亀田俊和 観応の擾乱への道
出口治明 第一線のビジネスマンが教える歴史書の選び方、読み方
和田 竜 「史料を辿る旅」案内
山本一力 私の想像力を刺激した5冊
葉室 麟 わたしを時代小説家へと導いた本
冲方 丁 歴史との出会い
春風亭昇太 「城=天守閣」ではないことがわかる歴史書
2 歴史の本質をつかむ
桜井英治 歴史に問いを投げかける5冊
川合 康 中世の始まりをより深く理解するための5冊
黒田日出男 岩佐又兵衛の「豊国祭礼図屏風」から歴史を読む
堀口茉純 彩り豊かな江戸庶民の暮らし
氏家幹人 江戸時代の性愛を知る5冊
千田嘉博 読むと城めぐりがしたくなる5冊
東郷 隆 甲冑と合戦の変遷
竹内 誠 巨大都市、江戸の起こり
竹村公太郎 地形から「関ヶ原の戦い」を読む
徳川家広 日本の大転換、関ヶ原の戦い以降の日本
3 史実と創作のあいだ
清水克行 歴史家の眼で観る大河ドラマ
大石 学 史実とフィクションがせめぎ合う時代考証の現場
鈴木敏夫 宮本武蔵が日本映画に遺したもの
特集をより深く読むための25冊
ビジネスリーダー必読の本格派総合経済誌【特集】2018大予測 波乱の年を140テーマで見える化!
巻頭漫画 2018年初夢|安彦良和●漫画家
SPECIAL INTERVIEW(1)〜(7)
(1)リンダ・グラットン●『ライフ・シフト』著者×ビル・エモット●英『エコノミスト』元編集長
(2)中西宏明●日立製作所会長
(3)佐藤康博●みずほフィナンシャルグループ社長
(4)津田大介●ジャーナリスト
(5)望月衣塑子●東京新聞記者×稲垣えみ子●元朝日新聞編集委員
(6)内館牧子●作家・脚本家
(7)亀山敬司●DMMホールディングス会長
Part1 さらば平成(8)〜(14)
(8)平成とは何だったのか
INTERVIEW(9)〜(14)
(9)政治 大島理森●衆議院議長×村上誠一郎●自民党 衆議院議員
(10)金融 中原伸之●元日本銀行審議委員
(11)財政 田中秀明●明治大学教授
(12)皇室 吉田裕●一橋大学大学院教授
(13)外交 丹羽宇一郎●元中国大使
(14)経営 笹沼泰助●アドバンテッジパートナーズ代表パートナー×友田信男●東京商工リサーチ常務
Part2 世界政治・経済(15)〜(38)
(16)米朝緊迫
(18)米国経済・FRB
(23)プーチンのロシア
(31)南シナ海と中国
(35)インド経済
Part3 日本政治・経済(39)〜(57)
(40)日銀次期総裁
(42)株高どこまで
(52)働き方改革
(55)ポスト安倍
Part4 株&マネー(58)〜(62)
(58)〜(62)『会社四季報』最新版で発掘! お年玉銘柄500ランキング
Part5 ビジネス(63)〜(114)
(66)電気自動車
(73)トヨタ
(76)パナソニック
(79)ゲーム
(95)マンション市場
Part6 スポーツ&エンタメ(115)〜(135)
(115)五輪、W杯、劇場開業 18年もイベント多彩
(116)平昌五輪
(118)サッカーW杯
(126)テレビとネット配信
Part7 お薦めブックガイド(136)〜(140)
(136)経済 吉崎達彦●双日総合研究所チーフエコノミスト
(137)小説 斎藤美奈子●文芸評論家
(138)歴史 出口治明●ライフネット生命保険創業者
(139)サイエンス 竹内薫●サイエンス作家
(140)カルチャー 都築響一●編集者
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東北の小さな城下町で商人の子に生まれた男が、なぜ、議会政治の思想に目覚め、憲法制定、国会開設に情熱を燃やし、自由民権運動に命を懸け、活動したのだろうか。永年、県内における自由民権運動を研究してきた著者が、誰にでも理解できる物語として書き上げた伝記小説。
『源氏』から三島・川端、マンガまで。虚構の出来事を作者ならぬ「語り手」が語る作品を「語り」という。「語り」という言語も、「語り」内容(何が書かれているか)と「語り」言説(いかに書かれているか)からなる。本書では後者、「語り」言説の表現機構を主要な語法・文法に注目して、古代の物語・近現代の小説を対象に探究。
史実と虚構が判別できる!?ゲーテも絶賛したというマンゾーニの『婚約者』。語り手が用いる2種類の「我々」や引用技法の分析から、独特の“語り”の仕掛けに迫る。
四人の作者…井伏鱒二×中野重治×小林多喜二×太宰治…を列する居心地の悪さに近代文学研究という制度の枠、その政治性を気鋭の研究者が問い直す。