お市の方の末娘おごうは徳川家に嫁ぎ、姉淀君の豊臣家と図らずも敵味方に分れる…。戦国の歴史を左右した華麗な系譜を描いた大作。
鴎外歴史小説研究の新時代を予感させる激震の書が出た。本書に触れずに今後論が書けるか。「歴史其儘」の内実を抉って、「文芸」として蘇らせた感動の書が出現。
天下布武の野望を抱く、若き信長の孤独。己れの他に何も信じず、魔王となる信長十八歳の決心。唯一、心を許した年上の恋人吉乃との愛を描く。
秀吉の臣下、武人加藤清正と商人小西行長の宿命の対決。彼らの胸に去来するものは-。
史上ただ一人という女戦国大名は公家の姫君で今川義元の母-歴史の中に埋もれた人物に光をあて、今川氏のイメージを一新した作品。
信長への憎しみ、恐れ、嫉妬そして執着。村重、光秀らの心に揺れる反逆の光。弱き者たちの論理と悲哀。残滓としての人生を描く。
史上随一の美女・信長の妹お市は政略結婚の犠牲者なのか…。英雄伝説を排した素顔の信長と戦国の歴史を左右したお市の劇的な生涯。
比叡山開創1200余年、時をこえて不滅の光芒を放つ最澄の人間と思想をとらえた、吉川英治文学賞受賞の表題作の他4短篇を収載。
十五世紀イタリアに繁栄の絶頂を極める花の都フィレンツェ。ボッティチェルリとメディチ家とサヴォナローラを配し都市国家の物語が展開する。愛と美と欲望と政治と暴力が織りなすルネサンス絵巻。
戦国の乱世を悲劇的に生きる信長の姿を描写した名作と12の肖像画・風景画による華麗な物語。
世は〈泰平〉に移ったのに、剣の道に命を賭ける男たち。主君に殉じ命を捨てる家臣たち-。江戸の幕あけを描く秀作群。
鎖国派と海外交易派の政争のうちに翻弄される、長崎奉行所の通辞上田与志と混血の美女コルネリアが結ぶ愛のロマネスク。
古代から平安朝へ。平将門、二条ノ后、道鏡、小野小町、源義家らが登場する18の名作。