江戸・下町の人情と風物。時を駆ける渡世人。色彩豊かに“江戸”を浮彫りにする気鋭と巨匠の秀作・力作。
それぞれに雄図を抱いて奔走し、無念の涙をのむ男たち。江戸の終局を描く名作・秀作。
宿命を甘受して現実世界の中に生の意味を求める書家の本阿弥光悦、自分の心をひたすら絵筆にこめる画家の俵屋宗達、学問と事業の狭間で懊悩する角倉素庵-。三人の美しい魂の触れ合いをとおして描かれる嵯峨本の世界。
奇しき生涯をたどる哲学者皇帝を主人公に、文学創造の根底に横たわる叙事詩の精神を現代に見事によみがえらせた現代文学の最高峰。
奇しき生涯をたどる哲学者皇帝を主人公に、文学創造の根底に横たわる叙事詩の精神を現代に見事によみがえらせた現代文学の最高峰。
争乱の〈戦国〉を生きる武士の胸中。17人の作家が光秀、三成、松永弾正、五右衛門など智将、梟雄を描く。
信長の時代〈戦国〉を描く名作14篇。14人の作家が独特の史観と格調高い文章で織りなす乱世の人間群像。
作家大岡昇平の晩年、30年にも及ぶ「歴史小説」にたいする博捜は徹低を極めた。その真摯な思索は透徹し、洞察に満ち、また同時代の文学・思想状況へ生き生きとした目配りがあり、その論の行くところにはいつも知的な興奮が湧き起こった。たえず小説と批評の間を往還した文学者大岡昇平。その文学の醍醐味を一冊とした。
戦後の日本近代文学研究において,精緻で手堅い論証、柔軟で行き届いた文学理解とをもつて新しい学風を確立した著者が、最も力を傾注した森鴎外の歴史小説をめぐる論考集。〈歴史基侭と歴史離れ〉の実態を、史料調査と作品分析を通して克明に追究し、その達成と限界を厳密かつ公平に浮彫りにする。著者多年の研鑽を跡づける。
本邦初のドイツ歴史小説論。十九世紀初頭の歴史小説の成立から、シュティフター、マイヤー、フォンターネ、ラーベ、ブレヒト…とつづく作品群を解説した。さらにバルザック級と評されるアレクシスの祖国小説の再評価、デーブリーンがスパルタクス団の一揆の挫折を壮大なスケールで描いた「ドイツ革命」の小説を紹介している。
吉川英治、司馬遼太郎、池波正太郎、笹沢左保、平岩弓枝など作家200人を収録。作家ごとに7,843点を文庫別に掲載。「剣客商売」などシリーズごとに一覧できる。不朽の名作から意外な1冊まで一挙掲載。過去最多収録の歴史時代小説ガイド。星新一、西村京太郎など他ジャンルの作家が書いた歴史小説作品も収録。書名・シリーズ名から引ける「作品名索引」付き。読みたい作品が一目でわかる。
佐伯泰英、鳴海丈、火坂雅志、宮部みゆきなど平成の作家345人を収録。作家ごとに6,895点を文庫別に掲載。「吉原裏同心」などシリーズも一覧できる。人気シリーズから話題の新人まで一挙掲載。過去最多収録の歴史時代小説ガイド。赤川次郎、三谷幸喜など他ジャンルの作家が書いた歴史小説作品も収録。書名・シリーズ名から引ける「作品名索引」付き。読みたい作品が一目でわかる。
浅井長政を父に、織田信長の妹・市を母に三姉妹の三女として「ごう」は生まれる。長女の茶々は秀吉の側室・淀殿となり権力をふるい、次女・初は京極高次の妻となる。「ごう」は三度目の結婚で徳川家康の嫡子・二代将軍秀忠に嫁す。徳川と豊家の反目のなか、長姉を討たれたことを乗り越え将軍の妻として女の一生を全うとする。波乱に満ちた「ごう」の生涯を描く長編歴史小説。
浅野又右衛門の娘・寧子に恋する藤吉郎であったが、すでに浅野家には縁談があることを知る。相手はお小姓衆の一人、前田犬千代、のちの利家であった。猿と犬の四十年近くに及ぶ因縁はここに始まるのである。二人の間に友情が芽生え、犬千代から、寧子を頼むと懇願された藤吉郎。足軽三十名を預かる小隊頭も任され、慶福の絶頂にあった。しかし、隣国・駿河との小競り合いが続く中、永禄三年五月、ついに山が動く。今川義元、上洛!兵数、二万五千。対する織田軍、十分の一。絶望的であった。が、信長の元に、敵が狭隘な田楽狭間に向かい、兵馬を休息させているとの朗報が届く。その時、さらなる天のご加護が…!!藤吉郎の才知と信長の英断ー胸高鳴る長編歴史ロマン、第二巻!
戦国時代、小京都として栄えた石見国津和野を舞台に、高潔で思いやりのある城主吉見正頼と、大内義隆の重臣で西国無双の武将とうたわれた陶晴賢との命運を賭けた戦いを描いた前作。それに続く本作品では、毛利氏に臣従し、生き残りを賭けて各地を転戦する吉見正頼の家臣・堀治行と、その二人の子、永行と治永兄弟を主人公に、朝鮮半島での壮絶な戦いを活写する。
家康が礎を築いた徳川政権は秀忠・家光と引き継がれて確固不動、遂に外様大名取潰しに着手する。巧智に長けた政宗は、稀代の〓臍曲がり論法〓で伊達六十二万石を安泰に導き、生涯を閉じた。全6巻完結!