母親でも自閉症の子の行動は分かりにくい。その行動の分かりにくさを一つひとつ解きほぐしながら。母と子の情動を調整し、愛着とコミュニケーションを育む治療。ゆったりとあたたかな治療過程がいつしか自閉症児とともに歩むよろこびをかもしだしていく。
「相対評価」から「絶対評価」への教育評価の今日の変動に適切に対処するため、関係者がまず持っていなければならない評価についての「基盤」を築く書。古典的テスト理論の問題点を克服した項目応答理論、その両論を理解し、体験することができるのみでなく、本書を通して項目応答理論の課題をも乗り越え、「絶対評価」の真意をつかむことができる。
子どものことばの発達が遅い、問題行動が激しく意思相通がとれない、こうした子どもとのコミュニケーション障害に悩む母親に対して、言語聴覚士はどのような援助をするのか。本書は子どもの側の原因を探り、言語訓練を行う、といった言語聴覚士のあり方を示すだけでなく、子どもを取り巻く生活環境、母親や家族に対するサポート、さらには言語聴覚士自身の臨床的な姿勢を問うことにも言及した画期的な事例集である。言語聴覚障害の専門家のみならず乳幼児期の発達援助に携わる専門職の方にとっても示唆に富む内容である。
本書では、言語臨床家が、ことばの発達に遅れをもつ子どもとその母親や、成人の失語症患者とその家族など、さまざまな人々と出会う言語臨床という場において、ことばへの指導と心へのケアと積極的に交差させた事例を紹介し、言語臨床のあり方を捉えなおそうと試みている。他の専門書では類をみない精神分析的視点をも加味した多角的な考察を加え、言語臨床の奥行きの深さを読者に必ずや体感させてくれるだろう。
写真や図を用い、科学用語や概念を詳しく解説。隕石の分類、起源から、隕石の探し方、隕石を追い求める魅力的な人々の姿まで、幅広く網羅。プラネタリウム館長、科学者、隕石コレクターとしての著者のエピソードがちりばめられ、科学書でありながらも、肩肘を張らずに読めるよう工夫されている。有名な隕石ハンターを取り上げたはじめての本。
“おむすび”のこころと風土の恵み。「森のイスキア」から届いた、ことばと音の手帖。
『仮面ライダー』や『サイボーグ009』などを世に送り出した漫画家、石ノ森章太郎の生誕70周年を記念した企画アルバム。70年代に放送された石ノ森原作の特撮作品『アクマイザー3』『超神ビビューン』の音源を収録している。
陪審制度、死刑制度、少年犯罪を論じる場合の基礎知識の一端を提供!!「犯罪の相のもとに見られた社会の歴史」のすぐれた概説的入門書。英国の裁判制度や刑罰の変遷を中世から辿り、近代警察の成立と犯罪の現状にまで説きおよぶ。
88年録音を含むニニ・ロッソの全曲集。朗々たるトランペットの音色に、哀愁と快感を素直に感じさせる。初期のヒット曲はイタリアン・ポップの香りがして今だに魅力的だ。彼の渋いノドも聞ける。最近の曲には、流行のサウンドに気を使い過ぎの点がある。
「子ども」たちはごまんと登場する。だが、その「子ども」たちは、彼らが書かれるために存在するのではなく、「女」が「母」になる瞬間として描かれるのだと。本書が注目するのは、それゆえ、「母」になる「女」がその過程で経なければならない「身体」の経験、そして「セクシュアリティ」の問題である。