アルツハイマー病になっても最後まで失われることのない脳の迫力に迫る。記憶を失っていく母親の日常生活を2年半にわたり記録し、脳科学から考察。認知症の見方を一変させる画期的な書。
小学三年生の詩穂と首江子は親友同士だったが、紗江子の母の再婚相手である若い義父と詩穂の母が失踪した。その日から紗江子の母の精神状態は普通ではなくなる。詩穂も父親から暴力を受けるようになり、児童養護施設に入れられてしまう。その後、二人は悪夢のような人生を送ることになるのだが、実は驚くべき真実が隠されていた。著者最恐のホラー・ミステリー。
欲、業、金、偽、殺、毒ー信じる心が、嘘と虚像に翻弄され起こった平成最悪の事件。あの日、未知の毒物と闘った医師、看護師、駅員、警官。判断を誤れば、さらに人が死ぬー。なぜ、起こってしまったのか?膨大な資料と知識を土台に、想像力と熱意を注ぎ込むことで、剥き出しになった「オウム」の全貌。小説家でもあり、医師でもある著者にしか描きえない、そして、到達しえない真実。
寡黙だが優しい智久と結婚し、智晴を授かった由紀子は、慎ましくも幸せな日々を送っていた。将来を見据え、働きに出たのも束の間、双子の妊娠が発覚。智久は妊娠を喜ぶが、夫婦の間にはいつしか深い溝が横たわっていた。「家族は時々、形を変えることがある。だけど家族はずっと家族」。直木賞作家が描くどれも間違っていない家族のかたち。智晴と由紀子のその後を描いたスピンオフ掌編「ははのけっこん」も収録。
殺しても母は死ななかった。「あ」のお母さんから「ん」のお母さんまで、分裂しながら増殖したー空前絶後の言語的実験を駆使して母性の呪縛を、世界を解体する史上無敵の爆笑おかあさんホラー。純文学に未踏の領野を拓いた傑作。
子どもの成長にそって、あらゆる場面での子育ての知恵を「わらべうた」を通して紹介。入門編・子育て談義14話には、子育ての基本がみごとに組み込まれています。付録CDには阿部ヤヱさんの語りによる「わらべうた」を全て収録。
日系ブラジル人医師の津村は、北京の国際医学会で知り合った北朝鮮の医師に技術を伝えて欲しいと請われ、招聘医師として平壌産院に赴く。北園舞子は、職場の会長で在日朝鮮人の平山の付き添いとして、万景峰号に乗船する。一方、舞子の友人で韓国人の李寛順は、とある密命を帯びて「北」への密入国を敢行する。三者三様の北朝鮮入国。だが、彼らの運命が交錯する時、世界史を覆す大事件が勃発する。衝撃のサスペンス巨編。
1996年9月27日、アフガン政権崩壊。タリバンが首都カブールを制圧ー生まれたときから戦争が日常の風景だった少女ビビは、初めてタリバンの厳しい監視下に置かれた生活を送ることに。ビビは何を決意し、生きる支えを持ち続けたのか。若い人へ向け、遺言の意を込めて放つ、渾身の一冊。
「愛しい貴女のためなら、どんな罰を与えられても構わない」聖職者として尊敬を集めるサヴァリオと伯爵令嬢のイレーネ。秘めていた愛を告白した二人は肌を触れ合う。指先が体をなぞり、奥まで触れられて感じる甘い愉悦。けれど身も心も一つになっては駄目。それは聖職者にとって神を裏切る禁忌だから。イレーネは躊躇うも彼に甘美な声で誘惑されてー。人気作家の新感覚Eros。
『ブラック・スワン』でその名を世界に轟かせた著者が、ブラック・スワンが育つ危険な領域を明らかにし、それに対処するための具体的方法を示す。
アランはこわーいワニの一族。ジャングルのみんなは、アランをこわがるけど、それはアランのどりょくのたまもの。うろこをみがき、つめをとがらせ、歯を、いっぽんにつきさいてい10分かけてみがいてジャングルにでかけます。でもね、アランの歯は…
東西の壁が崩壊したベルリンで、日本の剣道の防具が発見された。「贈ヒトラー閣下」と日本語で書かれ、日本からナチスドイツに贈られたものだという。この意外な贈り物は、国家と戦争に翻弄されたひとりの男の数奇な人生を物語っていたー。1938年、ベルリン駐在武官補佐官となった日独混血の青年、香田光彦がドイツで見たものとは、いったい何だったのか。
ヤング・アダルト層をターゲットにしたヒーロー・アクションTVアニメ作『牙狼(GARO)』のサントラ盤。TRY FORCE&JAM Projectによる主題歌をはじめ、JAM Projectによる歌入りヴァージョンなども収録。⇒親子で楽しめるCD・DVD・ブルーレイはこちらをチェック!
炭水化物はダメ、肉・魚のたんぱく質をたっぷりとれば、「やせて」「健康に」なれる!カロリーを減らすことだけを考える従来のカロリー・ダイエットや「野菜中心の食事」や「粗食」などは効果もないし、間違っている。「肉食健康ダイエット」こそメタボ撃退の合理的で超シンプルなダイエットだ。
反乱と無情な抵抗。全てを飲み込む大河との合戦に終止符を打つためには、神への供物が必要なのかー一大事業がはじまった。巨石を運び、水門を築く百姓たち。大河の土手には、工事が失敗したら見せしめに庄屋たちを吊るすための五本の磔柱が立てられたー入魂の書き下ろし千枚、この感動、比するものなし。
歴史学者・須貝彰は、南仏の図書館で世紀の発見をした。異端としてカトリックに憎悪され、十字軍の総攻撃を受けたカタリ派についての古文書を探りあてたのだ。運命的に出会った精神科医クリスチーヌ・サンドルとともに、須貝は、後世に密かに伝えられた“人間の大罪”を追い始める。構想三十年、時代に翻弄された市井の男女を描き続ける作家が全身全霊をこめた、歴史ミステリ。