老老介護、多重介護、介護離職…高齢化ニッポンを象徴するキーワードになった「介護」の末に起きた悲劇の真相とは、いかなるものだったのかー全国で起きた事件を検証し、当事者自らが語る、衝撃のルポ。NHKスペシャル『私は家族を殺した〜“介護殺人”当事者たちの告白〜』をベースに書き下ろし!!
それでも母が重たい娘たち、団塊女性の母であることの困難、存在感を増す祖母。娘・母・祖母の3世代と家族を射程にいれて解決の方向性をさぐる、母娘問題の第一人者による力作。
工場しかない閉じられた町で出会った実以子とカムト。職場と自宅を往復する日々、家では母親が実以子の存在を追いつめる。不穏な日常をふりきり、実以子とカムトが求めた光点とは。行き場のない若者たち、抑圧の先に生まれた奇妙な自足、そして焦りを描く物語。第41回すばる文学賞受賞作。
一九六一年放送が始まり、六六年に「おはなはん」でブレイクした連続テレビ小説、通称「朝ドラ」のテーマは、なんだかんだいっても女の一代記、女の生き方。社会状況が劇的に変化しても、五十周年を機に放送開始時間が八時十五分から八時に変わっても、それは変わらない。そして今も、女子は朝ドラに励まされたり慰められたりしている。それはなぜか。ヒロインの人生の戦いは、すべての働く女子の戦いに重ねられるからだ。本書は朝ドラ論であるとともに働く女子論でもあり、働く女子を身近にもつ男子の必読書でもある。
ある日突然見えるようになった、不思議な数字。それから母親の料理を食べるごとにカウントは減っていく。もしかして…数字が0になった時、母は死ぬ?それ以来僕は、母の手料理を一切食べなくなった。避けるように一人暮らしもはじめた。これで母は健康でいられる、長生きできる。たとえどれだけ悲しい顔をされたとしても。しかし、ラストに彼は思いもよらない真実を知らされるー。表題作ほか全7篇。限定回数をもとに描かれるオムニバスストーリー。
ある中学校である男女が恋人となり、イチャイチャして、些細なことですれ違い、ときめくことより苛立つことのほうが多くなって…卒業を機に別れた。そして高校入学を目前に二人はー伊理戸水斗と綾井結女は、思いがけない形で再会する。「僕が兄に決まってるだろ」「私が姉に決まってるでしょ?」親の再婚相手の連れ子が、別れたばかりの元恋人だった!?両親に気を遣った元カップルは、『異性と意識したら負け』という“きょうだいルール”を取り決めるがーお風呂上がりの遭遇に、二人っきりの登下校…あの頃の思い出と一つ屋根の下という状況から、どうしてもお互いを意識してしまい!?
京都に住む花子は、高校時代の人間関係のトラウマをきっかけに家から出られなくなり、引きこもっていた。唯一の外との繋がりは「カコ」名義でプレイするゲームアプリ「flower story」。そこで偶然出会ったレンというプレイヤーと、毎日メッセージのやりとりをするうちに、花子は彼に惹かれていく。-レンの誕生日。花子がレンに贈ったものは、心を込めて綴ったメッセージ。その返信は「突然なんだけど、会いたいです。京都へ会いに行っていいかな?」という言葉。過去の傷から人と会うことに怯える花子は、緊張のあまり気を失ってしまう。…目を醒ましたのは、約束の日の夜。慌ててスマホを見るとレンから「今日はありがとう。“花子”って呼んでいい?」というメッセージが届いていた。知られるはずのない本当の名前。いつのまにか増えていく“会っていない”レンとの思い出。スマホから生まれた恋と、“自分”が吐いた優しい嘘。京都を舞台に描かれる、美しく謎めいた恋模様の行方はー。
報告、打ち合わせ、プレゼン、面接。なぜ、あなたの話は伝わらないのか?言葉の選び方、並べ方を変えるだけで、口ベタでも、うまくいく!
水、空気、景色、そして命。身近なことをお金に換算したら人の心と経済のつながりが見えてきた!インフレ・デフレと貯金の関係、逸失利益で考える命の値段。小学生の素朴な疑問から生まれたお金の基本超入門書。文部科学大臣賞を受賞した小学6年生のレポートを書籍化!!
ビッグバンとは何か、ビッグバンの前には何があったのか、その謎の答えは、空の全方向から降ってくる「宇宙マイクロ波背景放射」の中にある。そこに含まれたかすかな温度のゆらぎが、人工衛星により発見・解析されたことで、ビッグバンに鳴り響いていた宇宙の音すなわち『宇宙交響楽』の解明が進み、宇宙の年齢や姿、そして運命までが今、明らかになってきた。
一頭の猿が「脳波だけ」でゲームをする動画が、世界に衝撃を与えた。イーロン・マスク率いるIoBスタートアップ企業「ニューラリンク」が公開した映像だ。IoBとは、人体に装着したデバイスとAIをネット接続することで人間の能力を拡張し、生活の質を向上させようとする試みのこと。「IoT(モノのインターネット)の次はIoB(身体のインターネット)だ」とIT企業が今、新ビジネス領域として注目している。マスクは「人間の脳にデバイスを埋め込み、コンピュータと対話できるようにする」と言う。その先に何があるのか。それは“人間のサイボーグ化”だと分析する著者は、マスクの“次の標的”を明らかにする。
わたしの家は、クラスの子たちと、どこか違うー。若月リラ、18歳。母のれい子は美しく、街行く人が皆振り返る。しかしそれは表の顔。れい子はリラを従属物のように扱う『毒母』だった。ある日リラは、不穏な様子のれい子から手伝いを命じられ、車に乗せられる。そこには見知らぬ男の死体が!驚くリラだが、母に逆らえず、一緒に死体を山奥に埋める。それが悲劇の始まりになるとも知らずにー。驚愕のラストが待つサスペンス!
2060年冬。同じ会計事務所に勤める婚約中のカップルがそれぞれの自宅で惨殺された。彼らのコンピューターは犯人によって持ち去られていた。イヴは、被害者は事務所の顧客かスタッフの不正行為に気づいたために殺されたのではないかと推理し、会計業務にくわしいロークの助けを借りて捜査を進める。そんな折、出産の時を間近に控えた親友メイヴィスが、イヴに思わぬ依頼をしてきた。知人の妊婦が失踪したので捜索してほしいというのだ。承諾したイヴはやがて驚くべき事実に直面する…。人気沸騰シリーズ、第24弾登場。
漫画家を目指すもうまくいかず、何が描きたいのかわからなくなっていた作者、宮野シンイチ。ある日、TVで見かけた夜逃げ屋という仕事と、そこを取り仕切る女社長の漫画を描きたいと思い取材を申し込む。取材当日、DV夫から逃げる妻の夜逃げ現場へついていき、手伝うことになった宮野。壮絶な現場を目の当たりにした後、社長の鶴の一声で夜逃げ屋へ就職することに…。夜逃げ屋として働く人の視点から、夜逃げをする人達が抱えている苦しみや葛藤をリアルに描く衝撃のコミックエッセイ。
背骨と手足を得て、脊椎動物は速く長距離を移動できるようになった。走る、泳ぐ、飛ぶと方法は異なるが、動物それぞれが素早い動きを可能にする体のデザインを持っている。ヒトはコケつつ歩くが、これがめっぽう効率が良くて速い。なぜ?鶏の胸肉はササミよりも3倍も大きい。なぜ?渡り鳥が無着陸で何千kmも飛べる。なぜ?魚やイルカには顎がない。なぜ?皆、納得のいく理由がある。動くための驚きの仕組みが満載!
手さぐりの世界に、ほんの少しでも先が見えたらどんなに育児が見晴らしよくなり心が楽になるでしょう。今から五年先や十年先をイメージできる、お母さんのための本、学問のレベルを離れた日常がらみの生活レベルの一冊、「育児の現場感覚」といったものを大切にした本です。