乳癌と闘いながら、懸命に仕事を続ける、泣き虫先生(「雨に濡れて」)。診療所を守っていた父を亡くし、寂れゆく故郷を久々に訪れた勤務医(「百日紅」)。三十年間地域で頼りにされてきたクリニックを、今まさに閉じようとしている、老ドクター(「終診」)。医師は患者から病気について学ぶのではなく、生き方を学ぶのだー。生命の尊厳と日夜対峙する、十人の良医たちのストーリー。
枯葉ほどの軽さの肉体、毀れた頭。歩んで来た長い人生を端から少しずつ消しゴムで消して行く母ー老耄の母の姿を愛惜をこめて静謐な語り口で綴り、昭和の文豪の家庭人としての一面をも映し出す珠玉の三部作。モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ受賞ほか、世界を感動に包んだ傑作映画の原作。
詩人・谷川俊太郎が「自死」というテーマに向かい、言葉をつむいだ絵本。死をめぐる絵本シリーズ、闇は光の母(命名・谷川俊太郎)創刊。
昭和歌謡史を彩った楽曲を3枚組にまとめた全集の下巻。当時を知る世代には懐かしく、若い世代には新鮮に響くであろう名曲がぎっしり。「川の流れのように」「高校三年生」ほか、全50曲を収録している。
ドイツ留学中の著者は、五〇〇年前のデューラーの『自画像』から啓示を受けた。「私はここにいる。お前はどこに立っている?」。絵の中の同じ二八歳の男は、鬱々とした内面の森をさ迷う在日の青年に、宿命との対峙を突きつけたのだ。三〇年後、人気美術番組の司会を務めた著者は、古今東西の絵画や彫刻の魅力を次々に再発見していく。ベラスケス、マネ、クリムト、ゴーギャン、ブリューゲル、ミレー、若冲、沈寿官ー。本書は「美術本」的な装いの「自己内対話」の記録であり、現代の祈りと再生への道筋を標した人生哲学の書でもある。
本書は、さまざまな形をとって起きてきた金融危機を数字で綴る歴史の本である。私たちがこの本で伝えたいのは、「これはいつか来た道だ」という一言に尽きる。最近の金融狂騒曲がまったく新種のように見えるとしても、いやどの危機もかつての危機とは異なるように見えるとしても、歴史を遡り、また世界を見渡せば、たいていは過去の危機と驚くほど似通っていることに気づく。前例を知り類似性や共通性を知っておくことは、将来の危機発生リスクを抑えるうえでも、また不幸にも危機が発生した場合に賢明に対処するうえでも、世界の金融システムをよりよいものにする第一歩と言えよう。
偏差値30から慶應に受かった姉、自暴自棄から立ち直った弟、不登校から上智に合格した妹。話題のビリギャル家族のすべてがわかる感動のノンフィクション小説!祖母、母、娘と受けつがれた「折れない心」。その心は、どん底の家庭環境のなか、どのように伝えられたのか?あなたの子どもや家族にも奇跡を起こす、ヒント満載。
深夜、引き出しに排尿する男性、お地蔵さんの帽子と前垂れを縫い続ける女性、気をつけの姿勢で寝る元近衛兵の男性、異食症で五百円硬貨がお腹に入ったままの女性、自分を23歳の独身だと思い込む女性…様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死。理想の介護を実践する新任看護婦が気づいた衝撃の実験とは?終末期医療の現状と問題点を鮮やかに描くミステリー。
十人に一人がHIVに感染している国南アフリカ。かつて白人極右組織による黒人抹殺の陰謀を打ち砕いた日本人医師・作田信はいま、新たな敵エイズと戦っていた。民主化後も貧しい人々は満足な治療も受けられず、欧米の製薬会社による新薬開発の人体実験場と化していたのだ。命の重さを問う感動の長編小説。
幼い時に父を亡くした私の夢は「家族をつくって平凡に暮らすこと」。だが、不妊治療、流産を乗り越え、ようやく授かった娘は広汎性発達障害だった。娘が幸せになる手がかりを探して療育に奔走するも、わが子と心が通いあわないことに悩む。さらに将来を悲観し、気づけばうつ状態に。チャット、浮気、宗教…現実逃避を重ねるなか、夫に突きつけられた離婚届。娘と離れ、徐々に現実から目をそらし逃げていたことに気づくのだが…「親は子どもの幸せを諦めてはいけない」娘の障害受容ができず、一時は死をも考えるほど、どん底に落ちた著者の絶望と再生の物語。
この一冊で、子育ての悩みがスッキリ!毎日怒りっぱなし、話を聞いていない、登校・登園しぶり、宿題に取り組めない、育児に自信が持てない、などが解決!
パリで開かれた肝炎ウィルス国際会議に出席した佐伯教授は、アメリカ陸軍微生物研究所のベルナールと名乗る見知らぬ老紳士の訪問を受けた。かつて仙台で机を並べ、その後アメリカ留学中に事故死した親友黒田が、実はフランスで自殺したことを告げられたのだ。細菌学者の死の謎は真夏のパリから残雪のピレネーへ、そして二十数年前の仙台へと遡る。抒情と戦慄のサスペンス。
娘を過剰な期待で縛る母、彼氏や進路の選択に介入する母…娘は母を恨みつつ、なぜその呪縛から逃れられないのか?本書では、臨床ケース・事件報道・少女まんがなどを素材に、ひきこもり・摂食障害患者らの性差の分析を通して、女性特有の身体感覚や母性の強迫を精神分析的に考察し、母という存在が娘の身体に深く浸透しているがゆえに「母殺し」が困難であることを検証する。「自覚なき支配」への気づきと「自立」の重要性を説き、開かれた関係性に解決への希望を見出す、待望の母娘論。
本書では、マネジメント(左脳)とマーケティング(右脳)とで意見が対立する25のテーマについて、掘り下げていく。右脳から生まれたマーケティングの案は、左脳で理詰めで考える経営者には、なかなか大賛成してもらえない。それは単に理解できないからだ。では、どうすべきか?「あなたがたの提案はどう考えてもばかげているが、信頼しているので、採用する」築きたいのは、こういう関係だ。
評価されない人にはワケがあります。相手の反応が悪い、スルーされる、話をさえぎられる、意見が通らない。もう、大丈夫!「話のズレ」を防止すれば話が噛み合う、評価される、仕事がはかどり成果が出る!ストレスが激減し、仕事もうまくいく「コミュニケーション方法」が満載!「話のズレ」を防止するカンタンで役立つコツを徹底紹介!