1994年冬に発覚した「愛犬家連続殺人事件」は、1998年(平成十年)3月20日土曜日、大阪地裁において、上田被告に、求刑通り『死刑』の判決が言い渡された。本書はこの第一審の判決を区切りとして、1992年(平成四年)に被害者の一人である耕がいなくなった時のことから、事件が発覚し、「まちがいであってほしい」という願いもむなしく決定的な宣告を受けた日々のこと、その時々の裁判の様子や感想など、母親である著者自身が記録しておいたものをまとめたものである。
「金のなる木がある」…。明治時代のおわりごろ、富をもとめ、多くの日本人が、移民として、ブラジルへとわたりました。そのなかに、あどけない、ひとりの少女がいました。家族のため、そして自分自身のために新天地へむかう少女。名前はトミ。まだ、十一歳でした…。貧困、病気、そして戦争…その生涯を、苦難する移民の救済にささげた女性、渡辺トミ・マルガリーダの愛のすがたをえがく、感動のノンフィクション。小学上級から。
愛していた。信じてもいた。その14歳の息子Aが、神戸連続児童殺傷事件の憎むべき犯人酒鬼薔薇聖斗だったとは…。両親が2年間の沈黙を破り悔恨の涙とともに綴った息子Aとの全て。
コンピュータ業界の女性先駆者として活躍してきた著者が語る、「自然体」で働き続けたい女性へのメッセージ。
きれいごとでは済まされない。少しずつ言動がおかしくなっていく母を、仕事を持ちながら介護する日々。疲れとイラだちがつのる毎日を、本音でつづった介護日記。
あなたは誰?なぜ私のなかにいるの?子どものころ母から虐待を受けた私のなかには、いつの間にかたくさんの知らない人が住むようになっていた。本書は、極度に虐待されて育ったために多重人格障害を患うようになった、著者自身の苦悩の記録である。
「エミリー、あなたという娘を持てたのが、お母さんの人生で最高にすばらしいことだったわ。あなたはじまんの娘よ。」自分がガンだと知った母と、十歳の娘エミリーの最後の日々。いっしょに空をながめながら、スカイ・メモリーを積み重ねていく。忘れられない思い出づくりをえがいた、心がすみわたるような絵物語。
98年間、休まず悔やまず歩き続けた“栄養学の母”香川綾。長女が描く「誰よりも充実した」その生涯。
映画「アイ・ラヴ・ユー」で、日本初のろう者のヒロインとしてデビュー。今、全国注目の忍足亜希子が母とともに綴る愛の手記。
ニュージーランド本島から東に1000キロはなれたチャタム諸島。その島々には、何千年ものあいだ、さまざまな種類の鳥たちがのどかにくらしていました。ところがそこに人間が住むようになったとき、島のようすは大きく変わってしまいました。そして気がついてみると、世界でそこだけに生息する黒い小鳥、ブラックロビンが絶滅の危機にさらされていたのです。これは、1羽のたぐいまれな母鳥、オールド・ブルーの一生とブラックロビンを救うために、力をつくした人々の記録です。小学初級以上向き。
親から子どもへの「世代連鎖」に気付いたら家族の新たな再生が始まる。日常生活の裏に潜むドメスティック・バイオレンス(虐待や夫婦間暴力)、そして、夫の失踪…。3人の「私」の物語から家族の意味を問うルポルタージュ。新世紀の家族観を探る上野千鶴子氏(社会学者)との対談収録。
「大きくなったら何になるんだろう?」生まれたときから、子どもの「人生」は決まっている。
日本人の体質に合ったホルモン補充療法、そして漢方の併用が女性を救う!思春期・性成熟期・更年期・そして老年期…。「更年期うつ」「骨粗鬆症」「婦人科系ガン」「生理痛・生理不順」などを克服し、各時代をベストの状態で過ごすための、女性ホルモンの正しい知識と、その上手なコントロール法。
痴ほう老人の介護はたいへん…。でも介護をすることで初めてわかる幸せもあったんです。-前向きで度胸のよい母、元気なはりきり娘の長女、働き者でしっかりした次女、なかなか親離れできないやさしい長男、そしてウロウロしながらも一家をまとめる父。そんな家族が全員で明るく、やさしく、力強く、そして楽しく痴ほう症の祖母たちを支え合う。
最後の瞬間まで自分の生き方を貫く大切さ、わかってほしい!生きるって何?人間って何?生命って何?末期がんを抱えて生きる母の思いを、最愛の一人息子・飛鳥に託しました。
大学生の長男を脳腫瘍で亡くし、そして今度は長女・美穂までも…。あまりにも悲しい現実に、打ち拉がれる著者。敬虔なクリスチャンである著者ゆえの、二度の試練に対するやり切れない描写が心を打つ。
三浦綾子夫妻と「親子の付き合い」をした、元クリスチャン新聞の記者なればこそ書けたユニークな普段着の作家像。難病の中で、神さまに愛され、生かされ、書きつづけた童女のような作家との出会い。その最後の10年を綴る不思議な交流記。