地を這うような不遇の生活を送った足穂の東京生活は地誌と天文が不思議な交錯を示し、きらきら輝き黄金時代を奏でる。「芸術は自叙伝だけがほんもの」と語る足穂のクロニカルな編年体、東京生活集。
陸のガラパゴス「霧の山ネブリナ」。南米・オリノコ河口から溯行し、源流ネブリナ山への探検紀行。進化にとり残された世界の素顔を探る。
飯盛山山麓で人妻を犯していた3人の男たちは、突如現われた黒道着の一団に、瞬時にして倒された。文字どおりの殺人拳である。だが、その彼らさえも嵐京吾と名乗る男によって、小枝1本で悶死させられた。嵐の目的は鬼門流空手総師である鬼門帯刀の抹殺である。だが、嵐は謎の妖艶美女水街あかねに狙われ、拳道の神髄を追い求める内原陶二に救われた。こうして裏鬼道・嵐VS裏鬼門・鬼門一派の非情の闘いが開始された…。裏鬼道・裏鬼門の恐るべき秘密とは?世界の要人暗殺に関係する帯刀の野望と彼を操る黒幕は?ベストセラー作家が“殺人拳”に材を採って贈る血とエロスの興奮作ここに誕生!
暗殺拳集団裏鬼門を率いる鬼門帯刀抹殺に失敗した裏鬼道嵐京吾は、帯刀をおびき寄せるため、政権保守党の領袖、萩原清次郎の、ボディガードとなった。萩原は、裏鬼門がつけ狙う暗殺標的である。だが、帯刀の摩手はすでに萩原の周辺に伸びていた。妖艶な秘書竜舞さわきの存在である。彼女の肉体に溺れ酔い痴れる萩原。彼の裏切りによって嵐は飢えた虎の待つ檻に…。政界要人を次々と襲う、帯刀の真の目的は?事件の背後に出没する、妖女水街あかねの正体は?対決の時は刻一刻と迫り、すべての謎がいままさに暴かれようとしていた…。ベストセラー作家が新境地を切り拓いた鮮烈の興奮劇ここに完結!
掏摸の亀造、元博徒の三四郎、そして元刑事の源吉はあてのない旅を続けていた。帰る家もなく、その日暮らしの三人だった。亀造が中国人の男から財布を掏ったところ行く先々で、謎の男たちの襲撃にあった。とんでもないものを掏ったらしい。…財布の中には諜報戦の鍵を握る機密文書が隠されていた。各国の諜報部員入り乱れての機密文書争奪戦が始まった。亀造たちを追う彼らはついに美少女・出雲阿紫までも拉致していった!ドジな3人組が諜報戦に立ち向かう、レイプの嵐吹き荒れる長編ハード・アクション小説の会心作。
隼という名の犬を飼い、一人で狩りをしていた老猟師の家をある日巨熊が襲い、嫁や孫そして隼をもその鉄の爪にかけた。巨熊をはじめ、巨大な犬鷲、長大な牙を持つ猪の3大巨獣と老猟師の対決が迫るころ、1匹の白い紀州犬が迷い込み、老猟師は2代目“隼”と名付けた。老人と犬の哀しいまでの愛を描いて動物小説の巨匠の原点ともいえる処女長編。
弾雨のなかで輝いたキャパは戦雲おさまって模索の日々に入る。スタインベック、バーグマンとの邂逅、そして運命的な死に至る“光と影”。
この本は、化学者の慣れ親しんだ概念を用いて固体の電子的性質を理解できるようにすることを目的としている。数学的誘導はできるだけ避け、多くの化学的に興味深い例を示し、かなり描写的な取扱いに重点を置いた。現代の分光学的手法、特に光電子分光法は、固体中の電子的エネルギー準位について化学的に意義のある直接的情報を与えることから、本書では重要な役割を与えた。
ライヴァルを倒し、記録に挑み、ひたすら戦いつづけることで王座を手にした男たちも、やがては頂から降りざるをえない時がやってくる。彼らが発する声にならない声…。その呻きが、喘ぎが、呟きが、そしてその沈黙が、いま再び「敗れざる者たち」の世界に反響する。勝負の世界にまつわる5つの短篇。
神護寺、東寺、東大寺、高野山町石道そして四国八十八ヵ所への巡拝。引法大師空海の跡を辿る旅は、しだいに開けゆく密教論理空間解読の旅でもある。従来のマンダラ諸論とは隔絶したトポロジカルな思念の前に、胎蔵界・金剛界の両界マンダラ図が開示する真言密教の秘奥とは何か。民衆仏教の一面をも鮮やかに描ききる。
「グリーン・ゲイブルス」「輝く湖水」「恋人の小径」「雪の女王」…名作の舞台を美しい写真でたどる
本書の内容は、まず初学者向けメカニズム、アクチュエータなどの解説にはじまり、シングルメカニズムの制御と特性、複合メカニズムの制御と特性、更に位置決め精度、情報カムと、次第に高度な実験と解説へ進み、簡易ロボットの構成やワークのピッアップ動作などFAシステムへの応用に到るまでの広い範囲にわたっています。
総合電気工学の立場から、学習的要素と現場活用要素の結合を特徴づけ、斬新な内容構成でまとめている「電気工学ポケットブック(第4版)」の縮小版です。
生命力を盛んにするには、何よりも呼吸が大事である。その呼吸によって、血がめぐり気がめぐり、隅々の細胞まで覚醒してゆく。心とからだの底に眠る無意識を目覚めさせ、いのちのはたらきを活性化させる-それが心身の健康ということだ。日本気功法は60兆の細胞を1年間で組み替える驚異の健康長寿法である。
2つの大戦にはさまれた1920年代から30年代、熱帯の楽園を求めて、人々はバリへ向かった。25歳の作曲家コリン・マックフィーも、偶然耳にしたガムランの響き魅せられて、約束された将来を捨てニューヨークからパリへと旅立つ。神々への祈り、夢のような影絵芝居、邪悪な妖術使い…ガムランのエネルギーにみちた島パリに、西洋の音楽家は何を見つけたのか?東洋と西洋のあわいを漂いつづけた旅人マックフィーが鋭い観察力とユーモアあふれる筆致で描く、最後の楽園バリの素顔。
本書は、中国古来から伝わっている武術・健康法から、より優れたものを精選したものである。内容は道家の健身長生き法、仏家の健身修身法、儒家の延年病術また医家の医療長寿など多岐にわたる。