水素脆性は長い歴史をもつ問題で、またがる分野も広い。そのために水素脆性の全体感を捉えることは容易でなく、過去の文献も背景が忘れられ、結論だけが一人歩きしがちである。水素脆性は未解明とよく言われる原因のひとつに、いろいろな観点の相互理解と問題点認識の不足が挙げられよう。本書は水素脆性の実体と本質について、全貌を系統的にまとめた初めての本である。専門外の人のために実験、理論の基礎事項を解説しながら、原典を考え方や前提に重点をおいて丁寧に検討するとともに、新しい展開を見せている最近の成果も取り入れている。学生だけでなく、いろいろな立場の研究者、技術者が手元において理解を深め、共有するために最適である。
「よくあるトラブルの場面」「なぜそんな行動をするのか」「どう対応したらいいか」をイラストでわかりやすく解説しました。ADHDのともだちを理解し、助け合う気持ちを育てます。これだけは知っておきたいADHDの最新情報が満載。教師が読んで適切なサポート法がすぐわかります。ADHDのことを大人と子どもがいっしょに考え、学ぶ本。
韓国南端の済州島を、そこを故郷に持つ在日の畏友二人を先達に歩く。日本に押し寄せた蒙古軍が馬を肥やした漢拏山麓の草原をめぐり、巫人や海女など古層で日本文化とつながる民俗を訪ねる。繰り返し表れるのは、朝鮮史五百年の停滞をもたらした科挙および朱子学への強い批判と、巻き込まれざるを得なかった民衆への哀憐の情。著者による朝鮮(民族)論の集大成の観がある一冊。
気功法は難しい方法ではありません。動作も簡単なやさしい健康法です。そして、自分に合った方法を見つけて毎日繰り返し続けていれば、必ず体と心の両方にいい変化をもたらします。本書はたくさんの流派に分れた気功法の中から、本当に効果の高い方法を集大成した実践本です。本書は一週間単位で十三週の「気功教室」に通う感じで読んでいただける構成になっています。その中で、ひとつの好きな、自分に合った方法に巡り合えるとそれは一生あなたの体を守ってくれる生きた健康法となるのです。
滝による修行の本質に迫った初めての解説書。荒行の常識を問い直す10回の講義。
初めてのあなたでも、気功なら病気を治せます。AST気功は超能力者の世界ではありません。フツーの人間ができる、誰が学んでもできる!気功が初めてのあなたを、必ず気功治療師にします。気功治療の入門編。
患者に朗報!これだけ多くのガン患者が訪れる所はないだろう。MRIやX線、遺伝子レベルでガンが消失するのを実証した確かな気功、AST気功。
象潟の蚶満寺に、『街道をゆく』としてはめずらしく戦友を訪ねるところから「秋田県散歩」の旅は始まる。菅江真澄、狩野亨吉、内藤湖南など、清明無私で著者好みの先人を追う足は、南部との藩境近くまで伸びた。「飛騨の匠」の伝統、戦国期の支配者・金森氏の洗練、鉱山を背景にした富裕の跡を訪ねる「飛騨紀行」。下界と隔絶した感のある高原の国ゆえに残る「品のよさ」を再確認する。
人口は少ないが、アイルランドは堂々たる「文学大国」。ジョナサン・スウィフトやオスカー・ワイルド、W・B・イェイツ、ジェイムズ・ジョイスなどを生んだ。隣のイギリスとは、政治的にも宗教的にも長く戦ってきた歴史をもつ。ロンドンで漱石を想い、リバプールでビートルズを感じ、ダブリンへ。ケルトの魂に触れつつ、躍動感のある旅がはじまった。
いまなお妖精の棲む「アイルランドの中のアイルランド」に、いよいよ足を踏み入れる。アラン島に象徴される荒れ地と英国支配のくびきが育んだ信仰、孤独、幻想…。そして、それらアイルランド的な性格なしには生まれ得なかった文学。「山河も民族も国も、ひとりの“アイルランド”という名の作家が古代から書きつづけてきた長大な作品のようでもある」という感慨とともに旅は終点へ。
淡路島から大鳴門橋を経て入ってゆく「阿波紀行」。阿波の中央を深く刻んで流れる吉野川をさかのぼる。長曾我部元親、三好長慶、稲田氏などの「兵ども」が領土経営にかけた思いをたどる旅になった。「紀ノ川流域」は、在阪の筆者にとって気軽な旅。根来寺を訪ねて豁然たる境内に往時の殷賑と根来衆の強悍さをしのび、日前宮の圧倒的な森の下を歩いて「木の国」の芯を感じる。
多発する気象変動の報告と、経済学による理論的考察から、現在の温暖化政策の問題点を明らかにするとともに、京都会議を超えた新たな社会経済制度の設計を提言する。
ときあたかも1980年代末の土地バブルに踊る日本をあとに、「国民が国土を創造した」オランダを訪ねる。鎖国時代の日本にとって、暗箱にあいた針穴から射しこむほどのかすかな外光がオランダだったと著者はいい、プロテスタント精神の発露たる商業活動が育てた自律的、合理的な国民性をゆく先々で実感する。さらに、レンブラントやゴッホの絵画への著者の深い理解が共感を呼ぶ。
機構学の基礎、機構解析の基礎、そして、それらの知識と制御工学の知識を利用したCAEによる機構の設計方法を述べる。