Fortranは、1950年代に科学技術計算向きのプログラミング言語として開発されて以来40年に及ぶ歴史を持ち、現在でも最も利用されている言語の一つである。1990年代に入り、それまで標準であったFortran77から、配列操作や制御構造に関する命令の拡張など多くの新しい機能が追加され、より強力な言語としてのFortran90が標準化された。これが現在の情報処理技術者試験の対象である。本書はFortran90に準拠して、1部の文法編と2部の応用編で構成されている。1部ではFortran90に関する文法の解説を行っている。特に配列操作や制御構造の表現は重要でありマスタしなければならないところである。2部は応用編として、情報処理のいくつかの分野を選び、その考え方とプログラミング例を解説している。情報処理に携わるものにとっては必須の基本技法である統計処理、整列あるいは数値計算などを取り上げている。各技法について、アルゴリズムと流れ図も説明している。
本書は、学校教育が新たな揺籃期を迎えている中で建設的に取り組んでいる先生方の協力を得て、学校教育の現代的課題に対して正面から取り組む方向で議論し、実践をまとめたものである。