はじめて白髪を見つけたのは、いくつの時だったろう。四十の坂を越え、老いを意識し始めた紙商・小野屋新兵衛は、漠然とした焦りから逃れるように身を粉にして働き、商いを広げていく。だが妻とは心通じず、跡取り息子は放蕩、家は闇のように冷えていた。やがて薄幸の人妻おこうに、果たせぬ想いを寄せていく。世話物の名品。
大学教授爆殺から周唯暗殺まで、一連の事件の首謀者とされる“C”。その正体は、いまだ謎だった。一柳美結刑事たちは、標的とされた大学講師・佐々木忠輔が語る“C”の真実に驚愕する。一方、忠輔の妹・安珠は、超高層タワー内で催されたライヴに出演していたが、そこにも“C”の影が…。シリーズ第二弾。文庫書き下ろし。
乙女とユニコーン、空飛ぶペガサス、天使と悪魔…美しい神々のロマンスからシェイクスピアの悲恋まで。「見えないもの」への夢とあこがれ。
加速する温暖化、続発する異常気象、生物多様性の喪失ーこうした環境問題の根本に過剰な人口があるのだとしたら、すべての文化圏に属する人が納得できる人口抑制の方法はあるのだろうか?さらに、絶え間ない人口拡大と成長に依存しない新しい経済システムを設計することは可能なのか?果たしてわれわれは、今後も存続していくことができるのだろうか?世界的な環境ジャーナリストが中国、ニジェール、インド、ヴァチカン、日本など20余カ国を旅しながら考える。人口学者、生態学者、経済学者、宗教指導者ら、あらゆる人々の肉声から見えてくる未来とは?人類が直面する今世紀最大の問題に迫る必読のノンフィクション。
世界規模の膨大かつ徹底した調査をベースに著された『リーダーシップ・チャレンジ』は、25年にわたり、よりよきリーダーをめざす人々から最も信頼されてきた。この本は、リーダーシップとは人間関係であり、学べば誰でも身につくことを実証し、その具体化である「5つの実践」は、不変の原則として世界中に広まっている。最新版では、世界中の100を超すケーススタディを盛りこみ、今日のリーダーが直面する課題にも応えた。創刊25周年記念となるこの第五版は、よきリーダーを目指し、非凡な成果を求める人の必読書である。
現場の規律は「まるで刑務所にいるよう」!?建設現場の最上階にはとび職人専用の部屋がある!雨でも雪でも鳶は休みにはならない。ニッカボッカ、関西VS関東。タワークレーンは鳶が組み立てる!命をかけて働く鳶たちの実態!
仕事を失い、酒に酔った夜。20歳のリンコは河原で野宿する謎の美青年リュウセイに出会う。楽してお金が欲しいというリンコに、彼が紹介した奇妙な仕事、それはこれまでの労働の概念を変えるものだった。自称ヒキオタニートのリュウセイに振り回されっぱなしのリンコだったが、彼には驚くべき秘密がー。漫画喫茶、アパレルショップ、IT業界など、時給800円で頑張る人々を描く連作短編集。
落語の面白さについて語ると同時に、落語がいかに「役に立つか」について解説。天職を掴んだ落語家がおくる若手ビジネスマンのための思考と発想を変える落語入門!
考案者が初めて明かす「スタンフォード監獄実験」の全貌と悪をめぐる心理学実験の数々、アブグレイブ刑務所虐待の真相。人間の知られざる「悪」の本性とは?戦争、テロ、虐殺、施設・家庭での虐待、いじめ、差別、企業の不正…人を悪に走らせる「元凶」を暴く衝撃の書。
その4日間が少年達の運命を変えた。切なく哀しい衝撃のラスト!青春恋愛ミステリ。
世俗から隔絶され、過疎に滅びつつある辺境、朱磐村。伝統と因習に縛られたこの地に、かつて、望まれずして生まれ落ちてしまった“醜き”容貌の少女がいたー。「美醜」の本質に迫る衝撃作『累』で、今漫画界を席捲する松浦だるまが放つ、誰もが予想だにしなかった前日譚がここに幕を開ける。
内定者はみんな、正直者だった。さまよう就活生のためのバイブル誕生。大切なのは、美辞麗句に隠れた「企業の本音」を知ることと、社会人と「普通に」話せるトレーニングをしておくこと。そして、すぐバレるような「ウソをつかない」ことだ。これさえできれば、就活は怖くない。
「中国人はなぜひとを信用しないのか?」「なぜヤクザ組織がないのか?」「なぜ反日なのか?」「なぜ鬼城ーゴーストタウンーだらけなのか?」作家・橘玲が新視点から切り込む中国社会評論!