ファイトテルマータ(植物上に保持される小さな水たまり)とその生物群集を紹介した世界で初めての本。小さな空間、少ない餌、蓄積する有害物質、そうしたすみ場所で、多様な生物が共存できるのはなぜだろうか。竹に切り株、樹洞、葉腋、花、食虫植物のつぼなどの水たまりの生物群集の形成と存続にかかわるすみわけ、競争、捕食、助け合いなどについて、最新の研究成果を紹介している。生物多様性の維持における小さなすみ場所の役割を認識することは、応用的にも重要である。生物群集や自然保護に関心のある人に広く薦められる。
世界の半分を戦場とし、一千万人の生命が失われた太平洋戦争ー敗者の側にこそ教訓は多く残っているーユニークな視点から分かり易く敗因の究明と分析。大学工学部で教鞭をとるかたわら、シミュレーション戦記の書き手としても知られる著者が世に問う、日本とアメリカ、日本人とアメリカ人を考える話題の書。
なんの約束もなしにこの世に生まれたことが、たよりなくてしかたがないときがある。-大人と子供のはざまの時間。不安と幸福が隣り合わせだった。大人と子供のはざまの時間を切りとる安東みきえ待望の単行本。
気鋭の第一線研究者3人が討論に討論を重ねこの間の蓄積・展開を踏まえ新しい方法や理論をフルにつかって体系的かつ明快に説いた待望久しい「政治過程論」の決定版。
はじめて書かれたウミウシ読本。きれいなだけじゃない、「ウミウシ」の気になる話。後鰓類の生物学。
炭鉱労働者の自立と解放を願い、筑豊文庫を設立し、炭鉱の記録者として廃鉱集落に自らを埋めた上野英信と妻・晴子の日々を描く。
野球少年ワタルが、特訓を決意します。毎朝、早起きして海辺まで走ってゆこう!うち寄せる波をめがけてバットを振ろう!ピンチヒッターでもいいからなんとしても夏の大会にでよう!-と。その純真な少年の心と行動を描く絵本。きめこまかで、鮮やかで、文と絵とが共鳴しあった、さわやかなファンタジー絵本です。
毒矢を吹いたその先にはどんな獲物がいるのか?サラワクの森を舞台に繰り広げられる破壊と略奪の中で、独自の文化を貫くボルネオ最期の狩人たち。失われゆく熱帯雨林と先住民族を追った、渾身のフォト・ルポルタージュ。
東京・多摩川の河原で発見された男の殴殺死体。男は台湾人で来日直後、ある商事会社の営業課長宅を訪ねていたことが判明した。ところがその家の夫婦は行方不明、しかも妻は台湾高砂族の首長の娘だという!すぐさま台湾に飛んだ十津川警部は、意外にも名探偵と名高いミス・キャサリンと遭遇した…。日台を股にかけて推理界の二大名探偵が謎に挑む快作。
琵琶湖をいだく近江には、この地域ならではの縄文遺跡がたくさんある。湖岸・平野・山岳と、地勢による暮らし分けをみごとにおこなった縄文人の、生活の知恵と精神に学ぶことは多い。こころの豊かさが求められるいま、生活の中に溶け込んだ「縄文の遺伝子」をみつめ、悠久のメッセージに耳を傾けるための書。
本書に出てくる6個のパンルヴェ方程式は、今からちょうど100年程転前、フランスの数学者ポール・パンルヴェによって発見されたもので、方程式の解の方は「パンルヴェ超越函数」と呼ばれています。これは方程式の発見の経緯や、その後の研究の歴史には推理小説を読むような面白さがあります。それもさることながら、パンルヴェ方程式自身が、100歳になる現在でも新鮮さを失わず、神秘の光を放ち続けているという不思議な方程式なのです。本書は、そのパンルヴェ方程式の魅力を伝えようとしたものです。
プレイボーイの青年実業家・高原雅之が刺殺され、付き合いのあった五人の女が捜査線上に浮かんだ。直後、その一人であるモデルの片平みゆきが、犯行を認める遺書を残し、伊豆・石廊崎に失踪する。事件は落着したかに見えたが釈然としない十津川警部。その危惧どおり、恐るべき連続殺人が開始された…。犯人の仕掛けた鉄壁のトリックに挑む十津川警部の絶妙の推理。
どんな食材とも相性がよく、多彩なおいしさを生み出す味噌には、毎日食べても飽きない魅力があります。味噌は微生物群が生み出す天然の生きた旨味、甘味、香味のハーモニーが楽しめる最高においしい食材であり、消化のよい植物性蛋白質と脂肪と繊維に富む、体に負担をかけない栄養源、体にもおいしい調味料です。放射能や環境ホルモンを追い出す力があり、アレルギーを抑え、老化を防止して内側からの美しさをつくります。味噌を食卓の常備調味料として、もっともっと活用してみませんか。この本をガイドに、味噌のおいしさと生命力を体中で感じてください。