この物語に救われたと書籍化希望の声、続々!家事代行歴3ヶ月・津麦の新しい勤務先は5人の子どもを育てるシングルファーザーの織野家。一歩家の中に入ると、そこには息苦しいほどの“洗濯物の海”が広がっていたー。誰かと比べなくていい。「家事」「仕事」「育児」何かを頑張りすぎのあなたに。創作大賞2023(note主催)お仕事小説部門朝日新聞出版賞受賞!心がふわりと明るくなる待望のデビュー作。
1942年3月2日、スラバヤ沖海戦のあと、海上には撃沈された多数の連合軍将兵が漂流していた。工藤艦長はただちに停船し、救助を開始する。自艦の乗員をはるかに上回る溺者を艦上に引き上げ、手厚く介護した。戦後、救助された元英海軍士官が来日し、艦長の墓前で感謝の祈りを捧げる。感動を呼ぶ奇跡の物語。
ジャンルの始祖・清張にとって、「社会派推理」とは何だったのか?純文学、ミステリ、ノンフィクションーデビュー以来、次々と新しい領域に挑んだ作家が直面した、小説の可能性と限界。初書籍化となる中篇(表題作)ほか、単著・全集未収録の小説・トーク・エッセイを中心に、その軌跡をふりかえる作品集。
階段の下で息絶えた男。愛人の鶴野圭子は、全てを捨てて逃げることを決めた。出会い系で知り合った元ホストの鈴木の伝手で整形し、美貌と偽名を携え福井の芦原温泉へ。だが仲居やコンパニオンとして働く中で厄介な人間関係に巻き込まれ、頼りの鈴木も音信不通となった。東尋坊での自死が頭をよぎるが、圭子には生きて逃げ続けなくてはならない理由がありー。女の生き様を描く傑作サスペンス。
鳴かず飛ばずの小説家・西崎武志は、重度の身体障害者だ。イラストレーターの妻・美樹と二人の子どもと暮らしている。いまの悩みは小学校に上がる長男・空のこと。電動車椅子の自分の醜い姿ー。愛しいわが子が、いじめられるのではないか、と気にして入学式に出ないつもりでいたが、女性校長・北川えいるの勧めで参加し、それからは学校に関わることになるー。やり手の女性校長と車イスの小説家、小学生とタイマン勝負!!
海から死を連想するように、少年は彼に美を思い描いたー。高校二年の春、同じクラスの北条の「美」の虜になった美術部の速水は、彼をモデルに肖像画を描きはじめた。画板を挟み向き合う二人は親しくなるが、夏休みのある出来事が速水の心を打ち砕く。新潮新人賞選考会で激論の末、史上最年少の17歳で受賞した話題作。