なみかわみさきさんは、このお話を、17歳で書きました。大阪南部の泉州弁を味わってください。ざぱざぱん。ファンタジー画法の名手・黒井健さんが海の広さを描ききって生まれた、しょっぱい味の絵本、ざぱざぱん。声に出して、読んでみてください。ざぱざぱん。
「埼玉県内で会社を経営する男性の遺体を発見。警察は、事情を知ると見て、内縁関係にあった女の行方を追っていますー」顔を変え、新しい名前を手に入れた女は、日本海沿岸の温泉地で働き始める。誰も知る者のいない新天地で、別人としての人生を生きるはずだったが…。人間の欲望と業をみつめるスリリングな長篇小説。
ポルトガルの小さな古都リスボンの旅の小箱をそっと開けてみる。そこにあるのは栄光の残照と、人々の懐かしい暮らし。太陽に打ちのめされたあとには、謎めいた青い夜が来て、街灯に照らされる金色の光を流したような石畳。南ポルトガルに住む著者ならではのリスボン街案内。
不動産を見て歩くのが好きで、リノベーションの得意な著者が買ったのは、90m2のメゾネット。みずから設計図をひき、これまでの家作りのノウハウを集結させた最高に居心地のいい空間ができあがった。なんとも自由度の高い大人のリノベーション!すぐ真似したいアイデアが満載です!
はだしで盲目で、心もおかしくなって、さまよってゆくおもかさま。四歳のみっちんは、その手をしっかりと握り、甘やかな記憶の海を漂う。失われてしまったふるさと水俣の豊饒な風景、「水銀漬」にされて「生き埋め」にされた壮大な魂の世界が、いま甦る。『苦海浄土』の著者の卓越した叙情性、類い希な表現力が溢れる傑作。
埋め立て予定地周辺の自然の真実に迫ったドキュメント作品200点余を収録。
近代黎明期、困難な海上ルートを通じて、世界へと乗り出したヨーロッパ諸国が築いた海洋帝国。ポルトガル海洋帝国が形成した異文化間交易のネットワーク。商業資本主義の時代、海運国家として繁栄を謳歌したオランダ。イギリスの電信網が生んだ世界の一体化ー。ウォーラーステインの「近代世界システム」を海と商人の視点から捉え直し、ヨーロッパによる世界支配の本質に迫る。まったく新しい海事史(Maritime History)入門。
長崎県鷹島沖の海底遺跡発掘チームに派遣された、天才発掘師・西原無量。蒙古襲来の際に沈んだ元寇船の調査が目的だ。腐れ縁コンビの広大や、水中発掘の第一人者・司波、一匹狼のトレジャーハンター・黒木などチームは精鋭揃いで、沈船からは次々と遺物が発見される。そんな中、無量は美しい黄金の短剣を発掘し皆を驚かせる。だがそれは決して目覚めさせてはいけない遺物だったー。文庫書き下ろし、遺跡発掘ミステリ第6弾!
ミクロネシア、深海、沖縄…撮り下ろし作品を中心に世界中の海をめぐった選りすぐりの150点を掲載!
動物と話せる男の子レーブンと、魔法の弓を持つ女の子エルフ。悪の王ゴブリン・キングをたおすため、旅を続けるふたりは、ついに、海をこえることに!しかし、おそろしい海賊につかまり、魔法の弓もうばわれて、今までで最大のピンチに…!どうしたら、ここからにげられるの!?救いのカギは、人魚!?
広告代理店に長年勤務した初老の男ビル・ウィットマン。彼の人生の瞬間の数々を自虐的ユーモアを交えて語る断章形式の物語。(「海の乙女の惜しみなさ」)。もとはモーテルだったアルコール依存症治療センター“スターライト”。そこに入所中のマーク・キャサンドラが、ありとあらゆる知り合いに宛てて書いた(または脳内で書いた)一連の手紙という体裁の短篇。(「アイダホのスターライト」)。1967年、ささいな罪で刑務所に収監されることになった語り手。そこで無秩序の寸前で保たれる監房の秩序を目の当たりにし、それぞれの受刑者が語る虚構すれすれの体験談を聞く。(「首絞めボブ」)。かつてテキサス大学で創作を教えていた語り手は、あるとき学生たちを連れて老作家ダーシー・ミラーの牧場を訪ねる。その後、作家仲間から彼の安否を気遣う連絡を受け、ふたたび訪問すると、そこには、すでに死んだはずの兄夫婦と暮らしていると錯覚するミラーの姿があった。(「墓に対する勝利」)。詩人である大学教師ケヴィンが、才能豊かな教え子マークのエルヴィス・プレスリーに対する強迫観念を振り返る。マークは、エルヴィスの生涯に関する陰謀説を証明しようとしていた。(「ドッペルゲンガー、ポルターガイスト」)。
グローバル化と対極をなす精神ーアメリカ一極のグローバル化が世界を席巻する中、人々の心はすさんでいく。グローバル化と対極をなす縄文文化、とりわけ海の縄文文化の和と贈与という平等の精神でしか世界の未来もないのではなかろうか。本書は、そのような精神が、南九州以南の海の縄文文化圏で芽生え、育まれたことを解明する試みである。
海は恐ろしいー。漁師をはじめ、海とともに生きる人々は口を揃えてそう囁く。自然の脅威という意味ではない。得体の知れない何か、忌まわしき魔物がそこに潜んでいるからである。ヤエン(イカ釣り)師に掛けられた呪い、水死体にとり憑かれた男の話、地元の漁師も恐れる海の中の「赤い背中」、浜に流れ着く「えびすさま」の禁忌とは…?読んだら海に行くのが怖くなる、戦慄の実体験29話!
「あの頃CMの世界は輝いていた」夢があり希望に満ちあふれて若者を魅了した、若く華やかで陽気で、美しい映像と心地よい音楽。青春の光と影、人々を魅了する15秒と30秒。