ベーリング海、カナダ沖、マリアナ沖、南太平洋、インド洋、アデン湾、台湾沖、日本近海…世界の海を調査する京大准教授が、海の神秘を分かりやすく解説。
映画と詩作、パリ遊学、心に残る手紙、天才アラーキーらとの出会い、故郷淡路島での母との静かな暮し。…心的風景を詩情豊かに綴る自伝的記録!
朝鮮特需に国内が沸く日々、坂井左織は矢島風美子に出会った。陰湿ないじめに苦しむ自分を、疎開先で守ってくれたと話す彼女を、しかし左織はまるで思い出せない。その後、左織は大学教師の春日温彦に嫁ぐが、あとを追うように、風美子は温彦の弟潤司と結婚し、人気料理研究家として、一躍高度成長期の寵児となっていく…。平凡を望んだある主婦の半生に、壮大な戦後日本を映す感動の長篇。「本の雑誌」2014年第1位。
辺境の海を駆け巡った無黒の「海人」たちへの挽歌。九州西北海域に海人の系譜(白水郎ー海夫ー家船)を探り、「海女語り」を通して、その漂泊移動の日々をたどる。
現代人も妖怪を目撃している!?妖怪目撃談のうち海や水辺の話をあつめ、昔からのいい伝えをヒントに妖怪に出会った場合の対処法も解説。
日本初の近代的国語辞典『言海』。なぜ編まれたのか。そして世界をいかに切り分けたのか。時代と辞書の結節点を明らかにする。
中学生の樹が亡き祖父から受け継いだハート形の水晶。その石精である雫は、樹の心を癒し、鉱物の魅力を伝えてくれた。他の石精も見ることができる樹は、カリスマコレクターの抱える人知れぬ苦悩を知り、骨董屋のおじさんの桜石にまつわる思い出に触れる。そして、翡翠の産地である糸魚川へとー。地球の生んだ芸術品・鉱物の魅力に溢れたセンシティブな物語。著者による鉱物エッセイも収録。
マグロ・クジラ・サンマ…、海の資源をめぐって世界が騒がしい。しかしわれわれは、どれだけ魚について知っているのだろうか?不確実で変動する水産資源を持続的に利用するために、経済、地域、文化といったさまざまな価値観の中での科学のあり方を、日本発の「つくる漁業」の実例とともに考察する。
チュッチュとチョピー、2ひきのねずみはだいのなかよし。あるひかわべりをさんぽしているときにぼうしがひっかかっていました。「あれにのってうみまでいけるかな?」「うわー。いけたらいいね。」ハラハラドキドキがたっぷり詰まったしかけ絵本!
きびしい選抜試験を突破して憧れの海軍搭乗員となった少年が見た戦場ー日米開戦の翌年に、十五歳で予科練に入隊、“地獄”の訓練に耐えて大戦末期に母艦航空隊に配属された下士官パイロットが、予科練から始まる過酷な訓練の実相と、実施部隊での熾烈なる戦闘体験、ともに戦った戦友たちの姿を書き遺した感動作。
十八歳、小柄、子猫のようにしなやかな肉体と愛らしい顔ー共通する特徴の女性が長崎と東京で殺され、犯人は“子猫コレクター”と呼ばれることになった。そんなおり、十津川は鳥取県境港市で“猫娘コンテスト”が開催されることを知り、境港へ飛んだ。厳戒態勢のなか猫娘コンテスト優勝者が誘拐され、さらに犯人から「次は鎌倉で、可愛い子猫を誘拐する」との予告電話が!?長篇推理。