後宮では閨での性技が必要ー。砂漠の国、ジャリール王国に攻め落とされたミランディア共和国。神の花嫁となるはずだった巫女姫リアナは、ジャリール国王に差し出されることに。かの国へ向かう船の上で、黒髪の軍師ナバールは「花嫁にふさわしい身体」のための調教をはじめる。処女を犯すことなく、夜毎リアナに悦びを教え込んでゆくナバール。彼の正体とは…?濃密なエロティック・ラブロマン。
東北の港町に生きる人々の姿を通して描く、再生の物語全9編。3年前の秋、早坂希は勤めていた東京の会社を辞めて仙河海市に戻ってきた。病弱な母親の代わりに、スナック「リオ」を切り盛りしている。過去に陸上選手として活躍していた希は、走ることで日々の鬱憤や悩みを解消していたが、ある日大きな震災が起きて、いつも見る街並みが180度変わってしまう。(「リアスのランナー」「希望のランナー」)。高校生の翔平は、津波により両親と家を奪われ、妹の瑞希とともに仮設住宅で暮らしていた。震災の影響で心が荒む翔平だったが、瑞希の提案で「ラッツォク」を焚くことになり、あの日以降止まっていた“時”と向き合う。(「ラッツォクの灯」)。東北に生まれ東北に暮らす直木賞作家の、「あの日」を描かない連作短編集。
破戒堕落僧か?それとも反骨の求法僧か?平安初期、円仁とともに入唐した天台留学僧・円載の40年にわたる数奇な在唐生活と、その悲劇的な最期を描いた入魂の歴史小説。
夏休みの前日、ひさやはとつぜん怒って部屋を出て行ってしまった…。ところがそんなとき、海の宮殿で、第4の試験がはじまってしまう。まともに話もできないまま、いきなり最下位になるさくらたち。こんな気持ちで、ふたりは他のチームに勝つことが出来るのか?好評シリーズ第4弾。
人類の祖先はいかにして環太平洋圏にひろがる海域世界へ進出したのか?東南アジアからオーストラリアにまたがるウォーラシア海域周辺の発掘成果を中心に、出アフリカからポリネシアまで続いた人類の旅の軌跡を、最新の学説を交えてたどる。
海を隣人とみなし、海の表情を読み解き、海のポテンシャルを知悉して、次つぎと漁法を編みだす漁民たち。その暮らしの成り立ちをあらゆる角度から克明に描きだし、自然との対峙を問題化した海の民族誌。
いま学ぶべき昭和の生活を図版1200点で再現したビジュアル事典。日本人が本来もつ自然共生の作法を豊富なデータで教えてくれる。
“海”をテーマに自選152句を収録。〈かもめ来よ天金の書をひらくたび〉〈海へ去る水はるかなり金魚玉〉壮大な句風の中に諧調はその深度を加え、精緻な技巧が冴える。
顔も知らない実母への強い思慕を抱きながらも、龍一は人としての成長を目指し、学生団体活動、道場での鍛錬、アルバイトに忙しい日々を送っていた。そんな中で出会った女学生たちは彼に惹かれていく。しかし龍一は、彼女たちの強い想いに応えられずにいた。相次ぐ挫折、試練…。龍一は悩みながらも、自分を偽ることだけはすまいと、勇気を奮い起こして立ち向かおうとする…。日米安保とベトナム戦争の60年代。神戸を舞台に、大学生たちの瑞々しい青春を描いた純文学小説。
こどもたちのつぶやきの中に保育の本質を発見した。パコダ幼稚園の教育の試みである。
悩み傷つきながら、モアナは旅に出る。世界を襲う闇から愛する人たちを守るためー。映画本編がコミックで読める!!この本だけのショートストーリーが6本も読めるよ!
「海洋生物」と「ヒト」が共生する未来の「海」を生物相互作用や資源の持続的・合理的利用、生態系管理の観点から考える。
海辺・内湾など身近な海のことがよくわかる!海は生命の宝庫であるが、人間活動の影響を受けやすい場所でもある。
100年前、「演劇の聖杯」を求め、波涛を越えた冒険者たちがいた。川上音二郎・貞奴、島村抱月、松居松葉、土方与志、小山内薫、千田是也、村山知義、佐野碩、杉本良吉、岸田國士、岩田豊雄…いったい彼らは海の彼方から何を持ち帰ったのか。本文+充実のコラム。人物でたどる一気呵成の現代日本演劇「開拓史」。
ブルーサウンドの厨房ヘルプ・山下昭伸は、仲裁に入ったはずみで誤って水をかけられてしまった相手・奥菜一葡に、いきなり告白されてしまう。自分が何事にも『温度』が低いという自覚があり、恋愛にも興味のない山下はやんわり拒絶するが、それでもめげずに一葡は頻繁に店を訪れるようになる。だがそんな最中、新店の店長に抜擢されたものの、不注意で左手を骨折してしまった山下に、一葡はプロ並みのマッサージと身の回りの世話を申し出てー。