ミルドレッドへの思いを断ち切ったフィリップに訪れる新しい出会いと思わぬ再会。感情を大きくかき乱す出来事の数々に翻弄されるなか、青年はある一家との交際のなかで人生の尊さをだんだんと感じ始め…。人気絶頂のモームが専念して書かざるを得なかった20世紀英文学の代表的傑作。
インド北部に生まれた王子は、人の苦しみを乗り越える道を探るべく、29歳で裕福な生活を捨て、修行の旅に出る。そして6年ののちに「目覚めた人」すなわちブッダとなると、残りの生涯を説法に捧げた。人々の質問に答え、有力者を教え諭すブッダのひたむきさが、いま鮮やかに蘇る完訳。
「自分で考えろ」と指示されても「考え方」を知らないと悩むだけ。正解がないから自分で考えるしかない。
新聞社の保存庫に眠る膨大な資料の中から、CHQ統治下、占領期特有の希少な写真を発掘し、テーマ別に編んだ戦後史ビジュアル・コレクション。大空襲、敗戦を経て、進駐軍の上陸、米兵の駐留、各施設の接収から解除に至るまでの特異な時代を写真記録でたどる。焼け野原から復興していく街並みと暮らしの激変ぶりも活写。昭和20年から昭和30年にかけて、大阪を中心に関西2府4県で撮影された約400点の蔵出し写真を収載。
犬は言葉を理解できる。では言葉を使うことはー?言葉の遅い子供の支援に携わり、彼らと補助代替コミュニケーション(AAC)デバイスで会話してきた、言語聴覚士の著者クリスティーナ。ある日、彼女は生後八週間の子犬、ステラを引き取ることになる。チョコレート色の愛らしいミックス犬ステラと暮らすうち、著者は、人間の子供と子犬とで自分の言葉への反応がとても似ていることに気づく。ステラを言語聴覚士として介助したなら、何が起こるのだろう?こうして、クリスティーナの「犬に言葉を話すことを教える」という途方もない探究がはじまった!犬と話すーその夢は、実はこんなやり方で叶う。世界ではじめて人間と話した犬との日々を綴ったノンフィクション!
親子でいっしょに学べる!いちばんやさしい栄養学。子どもたちのソボクな疑問を、この1冊で解決!栄養を知れば、食べることがもっと楽しくなる!対象年齢4歳〜。
なぜこの薬剤が使われるのか。類書とは異なる切り口で、安全かつ効果的に処方するためのロジツクを解説します。
都会で暮らす私は、育ての親であるおじの召使から、故郷での異常事態について知らされる。祖母に取り入った居候が口八丁を弄して家庭の権力をほしいままにしているというのだ。彼と対決すべくかの地に向かうが、癖のある客人や親戚たちの思惑にも翻弄され、予想外の展開に…。
答えのない問いを考える77篇。理学博士佐治晴夫が宇宙と生命を結ぶ。
高校1年の藤城遠也は入学直後に、揉めごとを起こし停学処分を受けてしまう。停学明けの学校では、極悪不良という噂がたっており、クラスメイトも誰も目すら合わせてくれない。ひとりぼっちの高校生活をすごす中、旧校舎で美人の先輩・夕凪茜と出会う。茜と交流を深めるうちに、茜が深刻な悩みを抱えていることを知る。ある日、虚像の自分が現れた日を境に、本当の茜は誰からも認識されなくなったというのだ。唯一自分を信じてくれた先輩を助けたい!遠也は茜を救うべく、ひとり奔走していくがー?共に居場所を失った二人が、「あるべき場所」を取り戻す青春ストーリー。
仕事は楽勝、配達先で女ともヤレて…のはずが、試験を受けて代用の郵便配達人になってみるとむちゃくちゃキツい。正職員の連中はひどい雨の日や配達量が多い日には欠勤しちまうし、上司は意地悪だ。それでも働き、飲んだくれ、女性と過ごす、そんな無頼生活を赤裸々に描いた自伝的長篇。
マルチェッロが殺人を犯したのは13歳のとき。以来、生活のなかでは「正常」であろうと努め、果てはファシズム政権下の政治警察の一員に。人並みな結婚を目前にある暗殺計画に関わるが、任務中に思わぬ感情の昂ぶりを覚え…。20世紀最大の小説家の一人による円熟期の代表作。
パリ、ヴァンティミユ広場で女の死体が発見された。場違いなサテンのイブニングドレスをまとった被害者を見たメグレは、事件が複雑なものになると直感する。ルイーズと名乗る女性はなぜ殺されたのか。メグレはルイーズの人生をなぞるように捜査を行う。犯人を追うことよりも、孤独と苦悩の中にあった彼女の人生を理解することが事件を解き明かす鍵だとわかっていたからだ。シリーズの代表作がついに新訳。
「その裏側まで知ろうとしてしまう、“ラジオ変態”のための一冊です。」ディレクター、プロデューサー、放送作家からラジオ局局員まで多彩な“ウラカタさん”をゲストにパンサー向井慧が秘密を探る、TOKYO FMのAuDee人気番組、待望の書籍化!!裏方さんの秘蔵、架空の番組企画も収録!!
世話になった屋敷の娘との別れ際、どうも心が動かない青年を描く「ヴェーロチカ」、精神科病棟の患者とのおしゃべりに愉しみを見出すも、周囲との折り合いが悪くなっていく医師を描く「六号室」など、人間の内面を深く覗き込んだチェーホフによる転換期の短篇6作を収録した傑作選。