ブンデスリーガ史上最年少監督はなぜ勝ち続けられるのか。勝利を手繰り寄せる指揮官の哲学を解き明かす!チームを束ねるマネージメント手法から常に新しいものを取り入れる感性まで、ピッチ外での哲学、価値観など、ナーゲルスマンの“人間力”も徹底解剖!
写真家、そして作家、画家、書道家として、時代と向き合い続ける藤原新也。半世紀の旅の果てに何を思うか。全文書き下ろし。
駅の待合室で不審な男を見かけたメグレは、男が大事そうに抱える鞄を自分のものとすり替え、彼を尾行し始める。だが、男は鞄がすり替わっていることを知ると、苦悩の表情を浮かべ、拳銃で自殺してしまう。驚いたメグレは鞄を確かめるが、入っていたのは着古された洋服だけだった。奇妙な事件の捜査に当たるメグレは、男の哀切な過去と事件の陰にちらつく異様な首吊り男の絵の真相へと近づいていくが…。
聖職者としての人生が始まる瞬間に絶世の美女に見初められた男を描く「死霊の恋」、人妻に片思いする青年がインドの秘術を使ってその夫の肉体を乗っ取ろうと企てる「化身」など、フローベール、ボードレールらに愛された「文学の魔術師」ゴーティエによる官能の三篇。
パリの高級ホテルの地階で女性の死体が発見された。発見者はホテルで働くドンジュという男。メグレは捜査の中で、被害者がカンヌのキャバレーで働いていた時に、ドンジュと関係があったことを知る。状況証拠は彼が犯人であることを示しているが、メグレは真犯人が別にいるとにらんでいた。だが匿名の告発によって、ドンジュは勾留されてしまう。そして第二の事件が…。様々な謎が渦巻く中、メグレが真実を解き明かす。
富豪の血族が一堂に会する聖夜、事件は起きた。偏屈な老当主シメオンが殺されたのだ。部屋は中から鍵がかかり、窓も塞がれていた。館にいたのは家族と使用人だけ。跡継ぎとして父親に振り回されていた長男、犯罪歴のある次男、金に困っている三男、当主に不満を抱く使用人…犯人は誰か?密室殺人にポアロが挑む。
2104年12月。公安局刑事課三係の監視官・狡噛慎也は、都内のテニスコートで見つかった他殺死体について捜査を開始する。しかし、有力な手がかりを得られないうちに第2の事件が発生。被害者たちの死体の特殊な状況から同一犯が疑われるなか、狡噛はある人物に着目するが…。それから8年後。執行官となっていた狡噛と新人監視官の常守朱は、奇妙な死体遺棄事件に遭遇する。人気アニメシリーズから生まれたスピンオフ小説。
王冠のダイヤモンドが盗まれ、首相みずからがホームズのもとを訪ねる「マザリンの宝石」、赤ん坊の血を吸う(?)母親を相手にする「サセックスの吸血鬼」、若い女性に恋をした老教授の不思議な行動に端を発する「這う男」など12編。発表はみなドイル晩年のものだが、「ライオンのたてがみ」以外、事件はすべてホームズの引退前(1903年以前)に起きている。
子どもの涙がおとなの涙より小さいなんてことはない。ずっと重いことだってある…。生徒たちがともに生活する、ドイツの寄宿学校を舞台に、まずしい優等生のマーティン、その親友で捨て子のジョニー、弱虫の自分になやむウリー、彼を心配するケンカが強いマチアス、クールな皮肉屋のセバスチャンたちが、先生とのふれあいや、ある事件を通して成長する友情の物語。絵60点。世界中がわらい、泣いたクリスマスの名作。
ローマ圧政下のエルサレム、劇的なイエスの誕生から洗礼者ヨハネの処刑、ラザロの復活、ユダの裏切り、そして十字架への道を一気に描く!新約聖書は世界最強のサスペンスだ。エンタテイメントのすべての要素がここに詰まっている。世界10カ国で翻訳!全編ハイライト・シーンの連続。
「ソムリエという仕事柄、ワインしか飲まないのではと思われがちですが、僕が日常的に一番多く飲むお酒は焼酎です」-世界の頂点に立ったソムリエは、本格焼酎をこよなく愛する。基礎的な知識から、新しい楽しみ方までを、著者自身の体験を交えながら語る、本格焼酎入門書の決定版。芋や米、麦、ソバ、黒糖からつくられる焼酎から泡盛まで、世界に誇る日本の蒸留酒を知り、味わい、自己流で楽しむ。
インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行ってみたいー。ある日そう思い立った26歳の“私”は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは、「大小」というサイコロ博奕に魅せられ、あわや…。一年以上にわたるユーラシア放浪の旅が今、幕を開けた。いざ、遠路二万キロ彼方のロンドンへ!
人間砂漠といわれる現代にあり、〈愛〉こそが、われわれに最も貴重なオアシスだとして、その理論と実践の習得をすすめた本書は、フロムの代表作として、世界的ベストセラーの一つである。
風に吹かれ、水に流され、偶然に身をゆだねる旅。そうやって〈私〉はやっとインドに辿り着いた。カルカッタでは路上で突然物乞いに足首をつかまれ、ブッダガヤでは最下層の子供たちとの共同生活を体験した。ベナレスでは街中で日々演じられる生と死のドラマを眺め続けた。そんな日々を過ごすうちに、〈私〉は自分の中の何かから、一つ、また一つと自由になっていったー。
イタリアからスペインへ回った〈私〉は、ポルトガルの果ての岬・サグレスで、ようやく「旅の終り」の汐どきを掴まえた。そしてパリで数週間を過ごしたあと、ロンドンに向かい、日本への電報を打ちに中央郵便局へと出かけたがー。Being on the road-ひとつの旅の終りは、新しい旅の始まりなのかもしれない。旅を愛するすべての人々に贈る、旅のバイブル全6巻、ここに完結。
砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」。その前に突然現れた不思議な少年。ヒツジの絵を描いてとせがまれたぼくは、ちいさな星からやってきた王子と友人になる。王子の言葉は、ずっと忘れていた、たくさんのことを思い出させてくれた。「目ではなにも見えないんだ。心でさがさなくちゃ」。
『深夜特急』では書かれなかったエピソードや、旅に出るまでの経緯、沢木耕太郎ができるまでとも言うべきデビュー直後の秘話など、旅に関する文章の総決算となる初の長編エッセイ。