時に過大評価され、時に無視され、あげくは全く事実に反する数々の解釈がまかり通ってきた、鉄砲をめぐる五百年の歴史を180度書きを換える注目の書。
小説『ディングルの入江』の綴られた、冬のアイルランドの舞台を旅する、藤原新也の眼。石の島を吹きぬける風の、まるでフリュートの調べのように鳴り響く中、静かに押された、72の心のシャッター音。
大空を自由自在に飛びたいという人類の願いは、ヘリコプターという究極のマシンによって現実のものになりました。本書では、飛行のしくみやメカニズム、発展の歴史から操縦方法まで、ヘリの魅力のすべてを紹介します。ヘリの最高速度は?最高高度は?無給油でどれだけ飛べるか。ユニークな飛行記録や最新機体の写真も満載です。
屋根や壁に草や木を生やしたり、古代の割り板技術を復活させたり、とにかく珍しいことばかり。自然素材に徹底的にこだわった建築探偵・藤森照信の「建築実践篇」。「神長官守矢史料館」、「タンポポハウス」、「ニラハウス」、「一本松ハウス」、「秋野不矩美術館」一挙掲載。「ニラハウス絵巻」、「自然素材仕上げレシピ」初公開。
働く者の分類は長いことホワイトカラーとブルーカラーの2つだけだった。「カラー」とは「襟」のことだが、技術開発に情熱を注ぐ、モノ作りの主役を指す言葉がなかった。そこで山根一真が創案したのが「メタルカラー」だった。20世紀は「新金属文明」と呼べる。よって彼らを「金属色に輝く襟を持つ人々」としたのである。本書は山根のライフワークとして1000人を目指し進めている、メタルカラーたちのモノ作りの迫真の実録証言集である。
スウィングしなけりゃ社会学じゃない!社会生活のあらゆる側面にひそむパラドックスの発見をとおして、社会学する面白さ、その自由で逆説的な発想の切れ味を楽しむ本。
この物語のさまざまな描写の目的は、アフリカ人に対する哀れみと共感の心を喚起すること、つまり残酷で不当なシステムの下におかれた彼らの不正と悲しみを示すことにある。なぜそうしなければならないかといえば、彼らがわれわれのあいだに立ち混ざって存在しているからである。このシステムの残酷さと不当さは、彼らの最良の友人たちが、このシステムの下でなお彼らのために試みうるどんな善意の活動も無駄にし、圧殺してしまうほどのものなのである。こうした目的でこの物語を書いてきて、著者として心から言えることだが、自分自身の落ち度からでなく、奴隷制の合法的な諸関係の結果としてさまざまな試練や困難に巻き込まれてしまった人々に対して、私は悪意ある感情など抱けない。著者の経験によれば、しばしばもっとも気高い精神や心の持ち主がこういったことに巻き込まれているのだ。この物語の描写から推測されうるような奴隷制の害悪は、筆舌に尽しがたい全体の半分も言葉になしえていないということを、こうした人たちが一番よく知っている。
山本巌、本城和彦、吉野俊郎、土田雅人、清宮克幸、今泉清、永友洋司…個と個、才気と才気のぶつかり合いに、組織とチームの真実を描く現在進行ルポルタージュ。
東方に古より伝わる知恵の言葉は、いつも路傍の人々によって語りつがれていった。インドからスリランカ、ヴェトナム、チベット、中国そして日本。漂泊する写真家がとらえた東方の美。そこには私たちが忘れかけている、知恵の言葉があふれている。
真宗大谷派の僧で、精神主義を唱え他力信仰を追求、思想界全体に影響を与えた清沢満之の研究。
24歳のとき、黒田官兵衛は手勢200騎を率いて、赤松政秀の3000の軍勢を迎え討ち、撃破して勇名を轟かせた。しかし、彼の居城姫路は、西の毛利と東の織田に挟まれ、いずれかの配下に就かなければ生き残れない。その選択で、彼は、家臣団の中で孤立する…。すぐれた軍事参謀であるにとどまらず、時代の潮流を鋭く把握し、その才ゆえに秀吉、家康がもっとも恐れた男官兵衛を描く歴史長編。
時代とともに、まるで切り花のようにすみやかに香りを失い、褪色する少女たち。作家藤原新也はそんな刹那の時の中で、普遍の少女、つまり『千年少女』を撮るべく郷里門司港を旅した。同じく門司港をテーマとした名作『少年の港』の心優しきアンサー。
みずからの命を犠牲にした救い主イエス。その生き方と教えをとおして、他人への愛、許し、本当の友、心の弱さなど、人間にとっての普遍的なテーマを描きだす、心おどる物語。イエスの生涯、死後の復活、使徒たちの活躍からヨハネの黙示録まで、新約聖書のエッセンスを収録。より深く、より広く聖書を知るための絶好の入門書。