闘病の末ガンで逝った夫・藤本敏夫。人生の秋の入り口で、登紀子さんに突然訪れた哀しみと孤独。その戸惑う女心を“一書一夢”と紡いでいくと、今を生きる女たちへの応援歌になった。喪失の哀しみをのりこえて綴る、恢復の記録。
池波正太郎の酒と食の道楽は、小学校時代にまでさかのぼる。本書はその道楽作法を、まず師のエッセイに学びとり、つぎに包丁さばきを盗み(矢吹申彦画伯が再現)、さらにその江戸・東京の味を自ら相伴しようという、まことに天晴れな虎の巻。酒家の手なぐさみに四季折々の味が愉しめ、即席食通、にわか料理自慢になれる、本邦初の酒食料理帖。
晩酌料理人のすすめ。昭和の味がする献立。レシピと作り方イラスト付き。
女体崩れんとす 或る男が告白する波乱の生涯! 凄まじき愛と憎しみの人間走馬燈!
中川信夫がサスペンスのストーリーの中で、戦後を生きる様々な階層の人々、家族の愛憎を描いた作品
中川信夫監督作品でも人気の高い本作がHDリマスターで初DVD化!
■『新東宝キネマノスタルジア』レーベル第18弾発売商品!
■戦争によって引き裂かれた家族の絆や苦悩を描いた傑作。
■製作は新東宝で行われたが、劇場配給は東宝で行われた新東宝の初期作品。
■音楽を担当したのは伊福部昭で、中川信夫作品への貴重な参加となった。
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日常のなかに不意に現われる亀裂ーその向こう側へ手を伸ばし、危機感を孕んだ表現へと結晶させた新鋭俳人の誕生。東日本大震災後の俳句のアクチュアリティをも問う瞠目の第一句集。第4回芝不器男俳句新人賞受賞。同賞選考委員による選評を栞として附す。
清澄にして純粋なる詩語と抒情。自らの内部に鋭敏なる批評家を内在させた知性と感性の俳人、星野高士の『顔』以後四年間の収穫を納める第五句集。
出雲王朝の謎、百済と倭の関係、百済大寺の幻の九層大木塔、そして東日本大震災、洪水伝説ー文学研究者・津田健海の思索と模索に、古代飛鳥で働く藻苅の語りが挟み込まれて出現した驚異の饒舌体。現代社会への批評精神も横溢する著者渾身の巨編。
『ドグラ・マグラ』『瓶詰の地獄』等、反日常の次元へと飛翔する奔放な想像力で、幻想と戦慄に満ちた精神の地獄絵を描いた夢野久作。前人未到の世界文学『死霊』『不合理ゆえに吾信ず』を刊行、透徹した論理で戦後日本の文学・思想・哲学の全領域に屹立する埴谷雄高。光芒を放つ二人の不可能性の作家の“夢と想像力”“闇のなかの思想”を知の饗宴の祭司・鶴見俊輔氏が二十一世紀の黎明へ向けて開示する。対談・講演も初めて収録。