深夜ともなると孤独な男女がひそかに語りあう秘密の電話回線-その回線で恋人探しをしていたジェニーン・ボイントンという若い女が、自宅で惨殺された。犯人探しを私立探偵アロー・ナジャーに頼みにきた被害者の双子の姉ジャネットは、妹がそんな生活をしていたことを警察に知られたくないらしい。彼女の言によれば、回線を利用していた女がすでに2人、やはり自宅で殺されているという。殺人鬼が獲物探しにその電話を使っているのだろうか?ナジヤーは、ジャネットをおとりにつかって問題の電話でデートの約束をさせ、犯人をおびき出そうと考えた。だが、調査もろくに進まないうちに、彼の周囲を不気味な大男が威嚇するようにうろつき始め、またも一人暮しの女が無残な死体で発見された…セントルイスの夜を脅かす怪事件の驚くべき真相とは?心優しき探偵アロー・ナジャー、待望の再登場!
大使館や通信社、放送局がたちならぶオフィス街の一角にクリニックを構える美貌のセックス・カウンセラー、貴堂舞子。現代の風俗を反映し、助手の美人ギャルたちを従えた医院は大繁盛。そんな舞子のもとに謎の脅迫電話が!両親を強盗殺人事件で失った彼女の暗い過去に纒わる男たちが動きだした。凌辱のあと殺された母が握りしめていたクルーガーランド金貨の謎を追い、セクシー・ギャルたちがしなやかに舞う!
主人公の青年、通称ダスティ。母はすでにこの世になく、父はある事件で職を失なってしまった。ダスティは大学をやめ、いまはホテルのベルボーイとして、夜勤の仕事についている。稼ぎを使いこむばかりの父、夢をあきらめてしまった自分。だが暑い夏の夜、彼の人生を変える女が現われた!こうして、確固としたものに見えたダスティの世界は揺らいでいく。事件は事件を呼び、人びとの思惑はからみあい、先の見えない荒野へむかって突っ走る。運命の女は、ダスティにいったいなにをもたらすのかー?自身がベルボーイとして働いた経験を持つトンプスンが、緊密な構成と予測のつかない展開で描く、暗黒の青春小説。
新宿署に強盗事件の一報が入ったのは、午後十一時、庄司部長刑事たちが帰り支度を始めた頃だった。区内にある製薬会社が襲われ、定年退職した元刑事が拳銃で撃たれたという。庄司刑事は苦楽をともにしたかつての同僚を弔うために夜の街へ犯人捜査に乗り出した。
きよらな瞳、ほがらな生。平成二年に発表された珠玉のエッセイ69篇。
時代は確実に動いている。かつて無かったほど迅速に、急激に…。こうした時代には文化はどう変質し、変質せざるを得ないのか?1人、深夜の書斎で時代の足音に耳を澄しつつ、折にふれ去来した思いの数々。
深夜という大金脈を探り当てた人たちの報告集。儲けたければちょっと考え方を変えなさい。
21世紀を見通す先進的な企業集団西武セゾングループの総師・堤清二のペンネームは辻井喬。詩人・小説家としても著名で、彼は1日の仕事を終えると、深夜書斎にこもり、創作の傍ら、好きな書物をひもとく。彼の魂が世界と向い合うのは、そんな時だ。西鶴やマルケスを論じる読書日記をはじめ、モーツァルトの音楽やクレーの絵画を鑑賞したエッセイ、自伝的小説等も収めた多彩な文集。
人々の不平不満が渦巻く街…新宿。やがて、行き場のない黒い感情が溜まって「それ」が生まれる…。社会人1年生の成は、痴漢がとりもつ縁で弁当屋の桐谷…そして高校生の由自と出遭った。自分たちの使命が人々の中に植えつけられた悪心の「芽」を刈ることだと告げられ、仰天する成だったが、桐谷との仲が深まるにつれ、次第に不思議な能力が目覚めだし…。待望のサイキック・ラブ書き下ろし。
時に1670年5月、チャールズ2世が英国に帰還して10日後のこと、郷紳ロデリック・キンズミアは遺産請求の件でロンドンに上った。ヨーク・ハウスでバッキンガム公にお目見得のつもりが、一人の竜騎兵の隊長にからまれ、これがもとで殺人事件、はては国家的陰謀に巻き込まれてしまう。見そめた美人女優との逢瀬もままならぬうち、英国国王からフランスに密書を運ぶ役目を仰せつかった彼を待ち受けるものは何か?そして殺人者の正体は?カー,十八番の歴史物。
「いつのまにか」「勝手に」やせているダイエット。体質が違えば同じ食材も毒と薬に変わる。科学に基づいた「新理論」が、脂肪を追い出す。食が変われば人生も変わる。