母子家庭で育つ中学三年生の麻美は、「いちばんボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。家はゴミ屋敷。この春から心療内科に通う母は、一日中、なにもしないでただ寝ているだけ。食事は給食が頼りなのに、そんな現状を先生は知りもしない。夏休みに入って、夜の仲間が、万引き、出会い系と非行に手を染めていくなか、麻美は同じ住宅に住む同級生がきっかけで、学習支援塾『まなび〜』に出会う。『まなび〜』が与えてくれたのは、おいしいごはんと、頼りになる大人だった。泥沼のような貧困を生きぬく少女を描いた講談社児童文学新人賞佳作!
12年前、動物嫌いだった私の元にやってきた一匹のトイプードル、クーさん。動物嫌いの人間にとって、犬との生活は苦労がいっぱい。でもある日、動物の心も人間と一緒だと知ってから少しずつクーさんと歩み寄り、仲良くなっていってー。表情豊かであざとくて、甘えん坊でちょっぴりけなげ。トイプーのかわいさにキュンキュンのコミックエッセイ。
臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。「わんこがねぇやに ふたしちゃろ〜♪」奇妙なわらべ歌を口ずさみ、おかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして繰り返される変死…。それらの共通点は心霊スポット“犬鳴トンネル”だった。「トンネルを抜けた先に村があって、そこで××を見た…」突然死した女性が死の直前に残したこの言葉は、一体どんな意味なのか?全ての謎を突き止めるために、奏は犬鳴トンネルに向かう。しかしその先には、決っして踏み込んではいけない、驚愕の真相があった…!
どこにでもいるふつうの家族とどこにでもいるふつうのワンコのありきたりだけどかけがえのない幸せな日々。…から見えてくる、犬の真実とは!?あるあるマンガで学ぶ犬のきもち100問100答。
実家は病院で将来の夢は医師。東京で恵まれた中学生活を送っていた有人は、学校で注目を集めたある出来事で希望を失い、引きこもり生活を続けていた。彼の行く末を心配した叔父の雅彦は、心機一転、北海道の離島の高校への入学を勧める。「海鳥の楽園」と呼ばれるその島で、たった4人の級友と島民に囲まれる日々。有人が戸惑いながらも新しい環境に馴染み始めた頃、残酷な別れが彼を襲い…。絶望と再生、感涙必至の青春小説。
知りたがりやのムーシカと、いたずらっ子のミーシカは、北極グマのふたごのきょうだい。かあさんグマが目をはなしたすきに、ゆきのあなをとびだしたふたりは、たちまちまいごになってしまいます。北極の自然の中で、たくましくそだっていく子グマたちの物語。日本児童文学の歴史に残るロングセラーをA5判サイズで活字も新しいページもリニューアル。
作家・辰巳まるみが書いた小説『機械の森』。そのゲーム化をはかるスタッフ八人が湖畔の別荘に集まった。その夜に悲劇が起こる。社長令嬢の香織が別荘の尖塔から墜落死したのだ。しかも彼女は妊娠していた。自殺なのか、それとも?誰もが驚くジグソー・ミステリ、著者自身による解説を加えた「完全版」で登場。
マッサージを中心に、食事面、精神面、生活環境面に至るまで、飼い主が自宅で愛犬のためにしてあげられることの知識やハウツーを大紹介!日本初、米国式ドッグケアブック。
探偵小説愛好家グループの中心人物・伍黄零無が謎の言葉を残して密室から消失。その後もグループの一員・仁行寺馬美が書くモデル小説どおりに密室殺人が連続する。衒学的な装飾と暗号。推理合戦の果てに明かされる、全世界を揺るがす真相とは!?新本格の聖典『匣の中の失楽』に捧げる華麗なるオマージュ。