「私は犬になりたい」などの話題曲を収録した前作『美しい朝』に続く、約1年ぶりとなるオリジナル・アルバム。デビューから37年目を迎えて、ますます円熟味を増した歌唱と想いが詰まった充実の一枚となっている。
真面目な数学教師・鮎川は、官能小説家の親友・不破の仕事を手伝うことになる。自分を庇って利き腕を骨折した不破に口述筆記を申し出たのだが、彼の唇が快楽の世界を紡ぐほどに不破を意識してしまい、頭も心も大混乱!!よみがえるのは数年前のきわどい記憶ー不破からの濃厚な口づけ、熱い指先…。ずっと友人でいたいから、あの日をなかったことにしたのに…。
子供の頃から、人の周りに色付きのオーラが見えるー。特殊体質のおかげで、繊細な見た目に反して、人嫌いで無愛想な夏生。そんな夏生が出会ったのは、綺麗な金色の光を放つ、高校生の作倉哲志。夏生の行きつけの店でバイトする男前は、家事が苦手で生活能力ゼロの夏生に、「心配で放っとけない」と宣言!!邪剣にされても甲斐甲彼しく世話を焼く作倉に、夏生は初めて他人への興味を覚えて…。
1980年ドラフト1位でロッテから指名され入団し、中日移籍後は代打の切り札として活躍した愛甲猛。その愛甲猛が、甲子園優勝からプロ野球入団、そして現役引退後の生活を赤裸々に綴った問題作が文庫になって再登場。甲子園時代の喫煙・捕導にはじまり、プロ入り後の薬物汚染、悪友たちとのトラブル、そして失踪…。表と裏をわたり歩いた波乱万丈の野球人生がこれでもかと詰まった一冊。
世代も身分も境遇も違う二人の男が互いに魅かれあい、そして離れゆく…。国の頂点を目指した男たちの熱き闘い。
畸形都市・丁都に囚われた美貌の姫君、サクラコ。七つの都市国家を焼き払う原子の矢は、彼女の“ありえない美しさ”から創られる…。期待の新星・犬村小六が放つ、星海社SFの新たな代・表・作。
女に逃げられるという天才的才能。映画の革命的異端児として生きたゴダールの足跡。ジーン・セバーグ、アンナ・カリーナ、アンヌ=マリ・ミエヴィルたち女神との物語から描く、著者初めての書き下ろしゴダール論。
ビーグルの子犬『ビビ』がわが家にやって来た。癒しに満ちた愛犬ライフの始まり…と思いきや、あと追い、夜鳴き、粗相etc.の試練が作者を襲う。想像のナナメ上を行くビビの行動に、愛とツッコミで立ち向かう、笑いあり、涙あり(!?)の犬育て奮闘記。初めての育犬に燃える30代女子のハイテンション・コミックエッセイ。
『ノンちゃん雲に乗る』『くまのプーさん』『ちいさいおうち』などを世に送りだした作家・翻訳家の生活随筆集。これまで単行本で読めなかった貴重な随筆を多数収録。
地震に遭った翌日、少年は、海の匂いのする、見たこともない町に立っていた。通りかかったオバサンの家で親の迎えを待つ間に体験したのは、少年がこれまでしてみたかったことばかりで…(「翔る少年」)。介護施設で出会った、嘘のような人生を語る車いすの老人との交流と意外な結末を描く表題作ほか、時空を超えた小さな奇跡と希望を描く六篇。第143回直木賞候補作。
「せうえうか」漢字にすれば「逍瑶歌」。京都府宇治市にある名門・北乃杜高校で校歌や応援歌のほかに歌い継がれてきた歌だ。生徒に親しまれ愛されているその歌詞が、実は書き変えられているという。いつ、誰が、どんな理由で?北乃杜高校探偵部の5人が辿りつく、胸を打つ真実とは?傑作短編「“せうえうか”の秘密」ほか、楽しくてやがて切ない青春本格ミステリー連作4編を収録!