あるあさ、もりへさんぽにでかけたくまざわくん。そこでみつけた、いいものってなあに。
百年近く生きたお祖母ちゃんの死とともに、その魂を受け継ぎ、「救い主」とみなされた新しいギー兄さんは、森に残る伝承の世界を次々と蘇らせた。だが彼の癒しの業は村人達から偽物と糾弾される。女性へと「転換」した両性具有の私は彼を支え、その一部始終を書き綴っていく…。常に現代文学の最前線を拓く作者が、故郷四国の村を舞台に魂救済の根本問題を描き尽くした長編三部作。
長年連れ添った妻に先立たれ、自らも病に侵された老人サムは、暖かい子供たちの思いやりに感謝しながらも一人で余生を生き抜こうとする。妻の死後、どこからともなく現れた白い犬と寄り添うようにして。犬は、サム以外の人間の前にはなかなか姿を見せず、声も立てないー真実の愛の姿を美しく爽やかに描いて、痛いほどの感動を与える大人の童話。
多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に「犬男」の太郎さんが押しかけてきて奇妙な二人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の二編を収録。
この物語は、アイヌ語で語られたウパシクマ(故事来歴)を現代の日本語に直し、さらに絵本の文章にするため手を加えたものです。いま私の住んでいる沙流川のほとりは、オキクルミの神が住まわれたという伝承の地です。ここでオキクルミの神は、アイヌに生活のすべてを教えてくれたというわけで、この話は、日本の民話でいえば「桃太郎」や「花さかじいさん」のように、私たちにはいちばんなじみの深いものです。アイヌモシリができたとき、神の国からだれかを派遣して、人間に生活を教え、神の存在や神の祭り方を教えることが必要になったわけです。そこで、オキクルミの神が受ける三つの試練(正しくは“無理難題”と訳した方がよい)は、人間の世界へ行って出合うことを、まず経験させておこうという意図だと考えられます。ですから、はじめの二つの試練に耐えたことで、人間の国で生活していけることが証明できたわけですから、三つ目の試練に失敗しても、神たちはオキクルミが人間の国へ行くことをとめなかったのでしょう。物語のおわりに、爆発がおこって、オキクルミは神の国へ戻りますが、ウパシクマの形として、神の国からきたものは、死ぬまで村にいることはなく、役目が終わると必ず神の国へ戻ることになっています。この物語も、その形をとっているわけです。
玩具職人の文治郎が斬り殺され、続いて娘も惨殺された。事件の裏には、孫の徳太郎を巻き込んだ大店の跡目争いが…。玩具の犬張子に込められた孫への情愛が胸を打つ表題作ほか、「独楽と羽子板」「柿の木の下」「鯉魚の仇討」など七篇。るいと東吾、同心の畝源三郎など「かわせみ」ファミリーが大活躍する人情捕物帳。
こわいものしらずのおにいさんのルルと、おくびょうだけと心のやさしいおとうとのキキが、力をあわせてきけんをのりこえ、たくましくそだっていきます。南極に生まれたふたごのペンギンの物語。
知ると知らないでは大違い!!犬の見方がガラリと変わる!!犬の選び方、子犬の育て方、病気の予防・見分け方、しつけ方から、交配・分娩まで、この一冊で万全。
かわいいこいぬ!でっかいのにこいぬ!ひとりぼっちのこいぬは少女と出会い、ふたりは友だちになったよ…国際的アーティスト、奈良美智がおくる待望の絵本。
いいつもりの飼い方が、実は“ストレス”の原因だった。えっ!これがなぜダメなの?毎日“決まった時間”に散歩させる、庭や部屋で自由に“放し飼い”する、外出前「留守番しててね」と犬に挨拶するー犬の本音を知れば誰にでも簡単にできる「正しい」やり方。
ぼくは、なんのやくにもたたないのかなあ。ちっぽけで、なきむし。だけど、いつか、きらきらかがやくー。韓国の第1回キリスト教児童文学賞受賞。
平成12年は、修験道山伏の開祖役行者(役小角)1300年御遠忌の年に当たりました。それを記念して、一般の方にも修験道と、葛城二十八宿が理解しやすい写真集を発刊しました。