本書は2006年に公募した、『犬の、ちょっといい話』-愛犬との心温まるエピソード募集ーに寄せられた644作品の中から生まれた作品集です。ひとりぼっちの少女の心に寄り添う犬。飼い主の病気を我が身に引き受ける犬。近所の子どもたちを見守る野良犬。どんなに裏切られても人間を信じ続ける犬…本書には犬と人間との友情がつまっています。どうぞ、54編の心を揺さぶられる物語を存分にご堪能ください。
犬をこよなく愛する国民、揺れる動物愛護の国、イギリス。イギリス人の犬に対する関心を動物への虐待と動物愛護の視点から文化史的に辿り、イギリス社会・文化の特質を浮き彫りにする。
日本ではじめての“病院ではたらく犬”ベイリー。ハンドラーの森田優子さんといっしょに、入院しているこどもたちを笑顔にするのが仕事です。薬が飲めるようになった、手術がこわくなくなった…ベイリーがいるだけで、病院は楽しい場所へと変わります。もしも病院に犬がいたらーそんな願いをかなえてくれるファシリティドッグのベイリーのお話です。小学上級から。
グランは若いころから腕のいい猟師だったが、いつも運が悪かった。だがある冬、隣人の老猟師タルトゥの臨終に立ち会い、孫の少年ダーンと子犬トヨンを引き取ったときから、グラン一家の暮らしは大きく変わりはじめた。トヨンは優れた猟犬に育ち、グランの猟のなくてはならぬ相棒となっただけでなく、あらゆる幸運を運んできてくれるようだった。グランの娘ナータとダーンがオオカミの群れに囲まれたときも、グランが町でけんかに巻きこまれたときも、いつもトヨンが救ってくれた。だが、年月が流れ、ダーンとナータが婚約し、一家が喜びに満ちていた秋に、思いがけないことが…?自然とわかちがたく結びついた極北の人々の暮らしと,動物との絆が、しみじみと心にしみてくる、忘れがたい物語。一九五七年ドイツ児童図書賞受賞の名作、初の完訳版。
三十歳を目前に、仕事運なし・金運なし・恋愛運なしなど超絶不運な人生を送っていた雨宮絢子は、霊峰にあるパワースポットで、ご利益がすごいと言われる神社へお参りに行くことに。そこで一年だけご眷属の犬神様を拝借できるというお札を借り受けたのだが、帰宅と同時に空き巣に遭遇してしまう。そんな絢子の窮地を救ってくれたのは、イケメンの姿も取れる犬神様・白狼だった!これで自分の運気も爆上がりかと浮かれる絢子だったが、白狼は「働きすぎは負け」がモットーのまったくやる気にかける犬神様で!?怠惰な犬神様と超絶不運系女子の開運(をめざす)同居生活物語。
「モフモフなブタ」マンガリッツァ、「スタイル抜群なシカ」ジェレヌク、「足が青いトリ」アオアシカツオドリ。世の中にはあまり知られていない不思議な生態を持つ動物がたくさんいます。そんな不思議な動物たちをかわいらしいイラストと楽しいマンガで大紹介!
現代を代表する一流童話作家の書きおろし。物語の楽しさを味わいながら、日本の豊かな季節感にふれることができます。上質なイラストもたっぷり。低学年から、ひとりで読めます。巻末の「まめちしき」で、行事の背景についての知識が高まります。
事件はイギリス南西部デボンシャーのバスカヴィル家で起きた。資産家で当主のチャールズ・バスカヴィルが死体で見つかったのだ。警察は自然死と発表したが、その死顔は恐怖にゆがみ、死体のそばには巨大な犬の足跡が…。バスカヴィル家にまつわる魔犬の伝説が、唯一の相続人であるヘンリー・バスカヴィルを恐怖に陥れる。本品作ではワトソンの行動と推理に注目だ。
二十代の若さで鬼哭会の若頭を務める乾御門には、無口な美貌の護衛・長峰朗が常に付き添っている。だが忠実なはずの朗が聞き分けのない犬のように御門を欲しがり、力ずくで抱いていることは誰も知らない。高校時代、同級生だった御門と朗ーある夏の出来事以外二人に接点はなかったが、御門の部下がたまたま朗を拾ってきたのがこの関係の始まりだった。朗はなぜ自分を抱くのか。掴みどころのない朗に御門は苛立つが…。