明治32年から、大正4年に至る17年間の母峰子の「日記」を初めて全面公刊。本書は、森鴎外にとって絶対的な存在者であった母の貴重でかつ歴史的な記録である。鴎外研究の第一級資料。
解釈論を基礎に、ドイツ法、アメリカ法との比較、経済分析による考察など多角的視点から検討。制度革新の指針となる理論を確立する。
毛色の種類、起源、性質、猫の骨格、猫の習性、飼育法など、世界中の猫種と、その特徴を解説した図鑑。用語解説、索引付き。
尺八古典本曲とはいかなる音楽か?150曲以上伝承される古典本曲が、どのようにして形成され、伝えられてきたかについて、その「しくみ」を明らかにするー前人未踏にして、しかも最も基本的な難問に挑戦、尺八楽の研究で初めて博士号を授与された著者の画期的名著。
漂泊の俳人・山頭火の生涯と句作の全貌を時代との関わりで描いた主著『種田山頭火』『放浪行乞』などの評伝・作品論に加え、著者の文学的資質を育んだ原郷秩父の風土や秩父事件に言及した論考・エッセイを集成。
実作者としての眼と風土に根ざした自在な資質が通説を覆す兜太独自の一茶像を結実させた。本巻には、『小林一茶』『一茶句集』など一茶をめぐる評伝・作品評釈を中心に、近世の代表的俳人芭蕉や蕪村についての論考・エッセイを集成する。
「変ちきりんな物」としての猫は人間世界を異化する。そこに笑いをひき起こす。人間世界はこのユートピア意識の化身ともいうべき猫の眼の下で眺められ、笑うべき世界として反転させられ、非現実の世界として、われわれを誘い込む。
本書は、「法と開発」の見地からアジア諸国の自律的法秩序形成の戦略を問い、また日本による法整備支援の方向性を論ずる目的をもって、1997年に生起した「アジア危機」後の金融法制改革を対象に、一連の法制モデルや立法例に法政策論点分析を加える試みである。