この本は、大正の終わりから昭和の初めころの埼玉県の食生活を再現したものです。
味くらべおくに自慢。県内各地、地元のお年寄りが語る家庭の味。
すべてのものに神宿る。古老たちが語った清廉な食文化の全貌。
頭にお皿、背にこうら。カッパの体って、どうなっているんだろう?いたずら好きの困り者。カッパの1日って、どんなふうだったんだろう?
昆虫学者のうちに飼われて35年にもなるユニークなカメの日々の生活と行動の記録(半生記)。
日本語とはどこに起源を持つ言葉なのか。旧版(一九五七年刊)では答の得られなかったこの問いに、数多くの単語、係り結びや五七五七七の短歌の形、お米や墓などの考古学的検証、さらにカミ、アハレ、サビなど日本人の精神を形作る言葉の面から古代タミル語との見事な対応関係を立証して答え、言語と文明の系統論上に決定的な提起を行う。
地表に見られるさまざまな「地形」とそれを覆う「土壌」は、どのような条件のもとで形成されているのか、また、その特色は。
海底炭鉱の島「軍艦島」が閉山して21年。元島民が記録していた生活写真からは、驚くほどの活気と超高密度な空間が現れる。人も建物も、厳しい自然環境のなかで精一杯生きていた昭和30年代、大都市に先駆けて営まれていた高層住宅での暮らしから、人が集まって住むことの意味、そして暮らしやすさとは何かを考える。
今の時代だから、若い人に読んでほしい1冊。明治・大正・昭和を生きた教育者、ジャーナリスト羽仁もと子の真実な言葉。
精神の危機を感じて外国滞在を決意した作家の父に、妻が同行する。残された3人の兄弟妹の日常。脳に障害を持った長男のイーヨーは、“ある性的事件”に巻き込まれるが、女子大生の妹の機転でピンチを脱出、心の平穏が甦る。家族の絆とはなんだろうかー。『妹』の視点で綴られた「家としての日記」の顛末に、静謐なユーモアが漂う。大江文学の深い祈り。